2017年3月23日(木)に、東京・CBGK シブゲキ!!にて舞台『オトメのオモチャ』が開幕した。本作は、主演に、お笑いコンビ・たんぽぽの白鳥久美子を迎え、TVドラマ・映画・舞台・アプリゲームなど幅広く手掛ける保木本真也が脚本・演出を手掛ける妄想“ラブコメディ”。初日前に行なわれた公開ゲネプロの模様をレポートする。
出演は、白鳥のほか、樋口裕太、寿里、宮下雄也、小松準弥、松村泰一郎、白井那奈、中村優一。
(以下、一部物語の内容や配役に触れています)
「ひょんなことから乙女ゲームのキャラクターがゲームから抜け出てきてドッキドキの共同生活を送ることになる」という、新しい乙女ゲームの企画書を作成中の藤崎由莉(白鳥)。由莉はこの企画について、弟の藤崎夕祐(樋口)に相談を持ち掛ける。「今回のゲームのコンセプトは、リアリティよ!」と言い切る由莉。設定からすでにそのコンセプトは破たんしている夕祐にツッコまれながらも、由莉はゲームキャラクター・榛名蓮(中村優一)とのストーリーを無理やり押し進めていく。妄想と現実が行ったり来たりする中で、はたして物語はどんな結末を迎えるのか―!?
白鳥はさすがのコメディセンスで物語をぐいぐいと引っ張り、樋口はビシビシとツッコミを決めていく。総じて非常にテンポが良く、台詞一つ一つに思わず笑ってしまうようなギミックが詰め込まれている。
乙女ゲームと言えば、攻略対象キャラクターたちの個性も楽しみの一つ。ドS上司イケメンや不思議系イケメン等、様々な設定を持ったキャラクターが次々に登場する。
「謙虚で素直でがんばり屋さん」という主人公の定義にはじまり、あちこちに散りばめられている乙女ゲーム“あるある”も、日頃ゲームに親しんでいる方にはニヤリとしてしまうポイントだろう。
何と言っても、脚本が秀逸。乙女ゲームの楽しみの中にちょっとした切なさを含みながら、“3次元”の物語として見事に仕上げている。後半の、手に汗握る怒涛の展開にはうならされた。笑えたり、胸がキュンとしたり、はっとしたり、切なくなったり。劇場という空間で繰り広げられる光景を、心の中にスチルとして焼きつけてきてほしい。
『オトメのオモチャ』は、3月27日(月)まで東京・CBGK シブゲキ!!にて上演。なお、各回の終演後(千秋楽公演以外)には、アフタートークが開催される。登壇者の詳細は、以下のとおり。
【アフタートーク登壇者】
3月23日(木)19:00 白鳥久美子、樋口裕太、中村優一(終了)
3月24日(金)19:00 寿里、宮下雄也、小松準弥、松村泰一郎(終了)
3月25日(土)13:00 樋口裕太、小松準弥、松村泰一郎(終了)
3月25日(土)18:00 白鳥久美子、寿里、宮下雄也、白井那奈(終了)
3月26日(日)13:00 樋口裕太、寿里、小松準弥、中村優一
3月26日(日)18:00 白鳥久美子、宮下雄也、松村泰一郎、白井那奈
3月27日(月)13:00 全キャスト+保木本真也(MC)
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)