劇団プレステージとヨーロッパ企画という、東西の人気劇団がコラボした『突風!道玄坂歌合戦』が、2016年12月7日(水)に東京・CBGKシブゲキ!!にて開幕した。脚本・演出はヨーロッパ企画の諏訪雅、主演を劇団プレステージの今井隆文が務め、抱腹絶倒の“ミュージカル”が繰り広げられる。初日前には公開ゲネプロが行われ、クセになる笑いがつまった劇団プレステージとヨーロッパ企画ならではの世界観が披露された。
(以下、記事内で一部配役、ストーリーに触れています)
本作は、ミュージカルの王道である『ウエスト・サイド物語』や『ロミオとジュリエット』の要素をふんだんに盛り込んで作られた通称“諏訪ミュ”。「プチミュージカル」とうたっていながら、披露する楽曲は全17曲とバラエティに富んだ楽曲で魅了する。
物語の舞台は渋谷。ミュージカル作家の諏訪に呼び出された渋谷の青年・今井は、「今井が主人公のミュージカルを作りたい」と持ちかけられる。諏訪に求められ、今井は自身の持つネタを披露するが、ドラマ性がなく次々と却下されてしまう。そこで今井は、ドラマを求めて、渋谷が苦手な友人リッキー(本多力)の紹介で道玄坂のピザ屋「ピザジェット」で働き始める。
常に笑顔の店長(長尾卓也)、「道玄坂の風」という異名をもつシュウジ(猪塚健太)、ピザ作りの達人タモツ(城築創)が切り盛りしているピザジェットだが、実は経営が思わしくなく閉店の危機に晒されている。今井は、ピザジェットのピンチを救いドラマを作ろうとするが、大富豪の鮫島(高橋秀行)によるライバルピザ屋の台頭や、シュウジと配達先の鮫島の娘コゼニ(藤谷理子)との恋愛騒動と、思わぬ展開が次々に訪れ・・・。
渋谷のハチ公、道玄坂など、リアルな設定がある一方で、おとぎ話のようなファンタジックで温もりある世界観が広がる。小ネタも満載で、難しいことは考えずにひたすら笑えて、元気になれる作品だ。
ゲネプロ終了後、今井は「諏訪さんには感謝しかございません!豪華なステージになっているので、ぜひ観にきてください!!」と挨拶。猪塚も「皆で力を合わせて、もっともっといい作品になるように、これから精度を上げていきたいと思います。皆で一つのピザを食べると仲良くなれる!世界は平和になる!ということを伝えられたら」とアピールした。
一方で、諏訪は「この劇で、ピザの美味しさを伝えたかったんです。ピザがすごく好きなんです・・・。ピザが美味しくなかったらこの作品は書けなかったので(笑)」とピザに感謝しつつ、「プレステージのメンバーは、皆、かわいいしおもしろいので、その一面が見せたいという思を込めて作った舞台です」と作品への思い入れを語っていた。
劇団プレステージ×ヨーロッパ企画『突風!道玄坂歌合戦』は、12月7日(水)から12月20日(火)まで東京・CBGKシブゲキ!!にて上演。
なお、下記の4公演では「歌合戦」ならぬ「話合戦」が繰り広げられるトークナイトが行われる。詳細は公式ホームページにてご確認を。
【劇団プレステージ×ヨーロッパ企画『突風!道玄坂歌合戦』トークナイト開催日】
◆12月8日(木)19:00の回 終演後
「諏訪と加藤とミュージカル」
猪塚健太・加藤潤一・諏訪雅・藤谷理子
(司会)高橋秀行
◆12月9日(金)19:00の回 終演後
「キャラパレード」
今井隆文・加藤潤一・城築 創・本多力
(司会)猪塚健太
◆12月13日(火)19:00の回 終演後
「シンペーナイト」
石田剛太、城築創、角田貴志、本多力、長尾卓也、原田新平
(司会)猪塚健太
◆12月15日(木) 19:00の回 終演後
「おしゃべり役者の集い」
石田剛太・猪塚健太・高橋秀行・原田新平
(司会)今井隆文
(取材・文・撮影/嶋田真己)