TVアニメ『おそ松さん』を舞台化した『おそ松さん on STAGE ～SIX MEN’S SHOW TIME～』。大阪公演に続き、2016年10月13日（木）に東京・Zeppブルーシアター六本木にて東京公演が幕を開けた。東京公演初日に先駆けて公開ゲネプロと合同取材会が行われ、6つ子を演じる高崎翔太、柏木佑介、植田圭輔、北村諒、小澤廉、赤澤遼太郎と、彼らのイケメン時の姿であるF6を演じる井澤勇貴、和田雅成、小野健斗、安里勇哉、和合真一、中山優貴が登壇した。
おそ松役の高崎は「大阪公演を終えての東京公演なので、さらにいいものが見せられるようにがんばっていきたいです。舞台ならではの華やかなものが出来上がっていると思います」とアピール。人気アニメの舞台化ということで目指すものは定まっていたが、「キャラクターの特徴を掴むことが割と難しくて、それが出来てくると、どんどん楽しくなってきました」と役作りの過程を振り返った。
大阪公演について、チョロ松役の植田は「自分たちが想像していた以上に、一つ一つの行動やアクションに（お客さんが）リアクションしてくれました。お客さんも舞台ならではのライブ感を楽しんでくれて、僕たちが目指してきたものが体現できたのでは」と達成感を口にした。自身の役については「アニメとしてのテンポ感や台詞の感覚がありますが、それを生のお芝居としてやった時も、生のお芝居の中でしか出せないようなテンションもあります。アニメにはないチョロ松感だけど、チョロ松っぽいと思ってもらえるところを目指しました」とコメント。
また、カラ松役の柏木は「カラ松は、スルーされることには耐えられますが、ディスられることには耐えられない、というメンタルを持ったキャラクターです。アニメだとカット割りで表現されていることを（舞台では）演じ続けなければならないので、自分の中でどうそれを表現するのかが難しかったです」と明かした。
基本的にテンションの高い6つ子たちの中で、唯一、正反対のオーラを漂わせるのは一松役の北村。「6つ子の中では静かにしゃべるので、広い舞台上でどう視線を集めるか、（逆に）注目されないところでの見せ方やバランスをすごく考えました」と、見せ方への意識を感じさせた。
よく動く十四松役を演じる小澤からは、履物がスリッパであることから「動きに対してブレーキが効かないのでヤバい」という話が飛び出した。まさかの物理的な苦労話に、高崎から「もっと（役作りで）大変なことあったでしょ（笑）！」とツッコまれる一幕も。
末弟であるトド松役を演じる赤澤は「6つ子のインパクトある個性の中で、どうしたらトド松というキャラクターが印象に残るか試行錯誤しました。皆さん、自分の持ち味やキャラを出していくのがすごく上手いなと思ったので、それを自分も吸収して、トド松というキャラクターを最後まで突き詰められたと思います」と自信を見せた。
テレビアニメにはなかなか登場しないF6も、舞台にはふんだんに登場する。F6の中で最もイケメンなのは誰か？ということに話が及ぶと、和田（【F6】カラ松役）は「顔だけなら小野健斗（【F6】チョロ松役）･･･」としながらも「トータル的な男前ぶりで言ったら井澤勇貴（【F6】おそ松役）！」と断言。井澤の佇まいの精悍さに、さらに高崎が「ロシアと江戸のハーフみたい」と加えると、その絶妙な違和感に会場は笑いに包まれた。
小学6年生のメンタルのまま成長してしまったおそ松が明るく盛り上げ、自分の世界に浸り続けているカラ松は自信たっぷりナルシストな世界観を披露。一松が危なげな空気を漂わせたかと思えば、十四松が異様な明るさでぶった切り、トド松がかわいさを活かしたあざとい面を見せる。そんな強烈な個性溢れる兄弟たちを、唯一チョロ松が諭しツッコむ･･･と、舞台という現実世界でも6つ子たちは元気いっぱい。F6の華やかな登場や、イヤミ（村田充）、チビ太（Kimeru）、トト子（酒井蘭）、ハタ坊（原勇弥）も加わって、お祭り騒ぎの“ショータイム”が繰り広げられた。
『おそ松さん on STAGE ～SIX MEN’S SHOW TIME～』東京公演は、10月13日（木）から10月23日（日）まで東京・Zeppブルーシアター六本木にて上演。大千秋楽となる10月23日（日）17：00開演の公演では、全国の映画館にてライブ・ビューイングが実施される。詳細は、公式ホームページにてご確認を。
（取材・文・7、8枚目以外撮影／大嶽なつき）
