高橋大輔やクリスティ・ヤマグチらトップフィギュアスケーターたちが集結するダンスショー、木下グループ presents『LOVE ON THE FLOOR』の公開稽古と会見が6月21日(火)に行われ、高橋とシェリル・バーク(構成・演出・主演)が登壇した。本作は、「ときめき」「情熱」「とまどい」「嫉妬」といった「愛」という感情が持つ様々な面を、台詞ではなく卓抜したダンス技術を通じて表現するダンスショーで、2016年6月30日(木)から始まる日本での公演が世界初演となる。
この日の公開稽古では、高橋とクリスティのほか、メリル・デイヴィス、チャーリー・ホワイトの4人が汗を流す稽古風景を見ることができた。アップテンポな音楽に合わせて振付家のジェリ・スロッターがカウントを取ると、ダンサーたちはそれぞれの振りを自由に踊り出す。かと思いきや、いつの間にか動きを合わせて踊っていたりと、次々にシーンが展開していく。いくつかの場所で同時多発的にダンスが始まるので、見る角度や注目する対象によって様々な表現を楽しむことができるだろう。
そんなステージの上で、高橋は周りのダンサーたちに引けを取らない存在感を醸し出していた。囲み取材で高橋は「スケート靴を脱いで人前に出るのが初めてなので本番までに精一杯作り上げていきたいですが、スケートに比べたら上手くいかないことも多く、これも一つの挑戦だと思って頑張っています」と謙遜していたが、シェリルは高橋のダンスを「アメイジング!他のフィギュアスケーターと比べて感情的で、彼が動いているのを見ているだけで涙がこみ上げる」と評価。その言葉通り、高橋のダンスはエモーショナルで輝かしい。特に、空中で美しく回転するジャンプはアイスリンクの上でなくても健在で、見所の一つだろう。
また、休憩時間に他のダンサーと積極的にコミュニケーションを交わす高橋の姿も印象的だった。選手生活を終えたあとアメリカに留学していたことを明かした高橋は「でも、全然英語で喋れないんですよ。何を勉強してたんだろう(笑)」と笑いまじりに答えていたが、ダンサーと語り笑い合う高橋の姿はイキイキとしていて、コミュニケーションに不足はないように見えた。報道陣からプライベートの恋愛模様について聞かれ、「素晴らしいダンサーのみなさんに囲まれて毎日、男性女性問わずときめいています(笑)」と茶目っ気たっぷりにコメントしていた。
会見の最後、報道陣から決めポーズを注文されたシェリルが高橋をリードして大胆な抱擁を披露する場面も。「恥ずかしいですね(笑)」と頬を赤らめる高橋とにこやかな表情のシェリルを見て、和気あいあいとした素晴らしいコンビネーションを感じた。高橋をはじめ、トップフィギュアダンサーたちが見せる「愛」のステージが楽しみでならない。
木下グループ presents『LOVE ON THE FLOOR』は、2016年6月30日(木)から7月9日(土)まで、東京・東急シアターオーブにて上演される。
※高橋大輔の「高」は、「はしごだか」が正式表記
(取材・撮影/大宮ガスト)
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