バラエティ番組の放送作家、そしてドラマや舞台の脚本家としても活躍する鈴木おさむが綴った『美幸—アンコンディショナルラブ—』。本作は、2012年、2013年に山崎樹範と鳥居みゆきで上演され、2014年に書籍化。今回、映画『紙の月』で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞した大島優子と、数々のTVドラマ・映画・舞台・バラエティ番組などで活躍する怪優・鈴木浩介が、このセンセーショナルな作品に挑む。2016年5月12日(木)の初日前には、公開ゲネプロと囲み取材が行われた。
関連記事:大島優子「人生で一度も口に出したことない」衝撃ワード連発!? 舞台『美幸—アンコンディショナルラブ—』制作発表
残酷ないじめにあい、絶望から逃れるために心が歪んでしまった美幸の、切なさと悲しさが同居する、狂気にも似た、しかし純粋な、究極の愛を描いた本作。音楽は、数多くの国内トップアーティストのプロデュースだけでなく、ハリウッド映画に楽曲提供も行う中田ヤスタカ(CAPSULE)が担当し、新曲を書き下ろした。
二度目の舞台にして二人芝居に挑む大島は「落ち着いています。ばっちりです」と笑顔で開演前の心境を明かしたが、一方の鈴木は「人生で初めてぐらい緊張してます。大島さんと真逆です」と苦笑い。そんな鈴木を見て、大島は「先輩である鈴木さんがアタフタしているのを見てるんで、逆に落ち着いているのかも(笑)」とすかさずフォローし、息が合った様子を見せた。
堂々と質問に答える大島に対し、鈴木は「舞台上で頼れるのは大島さんしかいないんで、そういう意味では最強ですね。大島優子“最強伝説”の幕開けです」とべた褒めし、「大島さんが覚醒する姿が観られると思います。これから、名立たる舞台の演出家の方から(『引っぱりダコ』ならぬ)『引っぱり優子』になると思うので、ぜひ観てください」とアピールした。
また、本作の制作発表時に、台本に多数の下ネタワードが記載されていることを不安がっていた大島だが、この日の取材では「平気になっちゃいました。楽しみにしててくださいね!」と余裕の笑顔を見せていた。
その言葉通り、ゲネプロでは衝撃的な言葉を連発しながら熱演を繰り広げた大島。大島は膨大な量の台詞をものともせず、思いのこもった演技を体当たりで演じる。白い円形のステージ上、たった二人で物語を進めていくという難しい舞台で、女優として新たな一面をまざまざと見せつけた。
鈴木おさむ劇場『美幸—アンコンディショナルラブ—』は、5月24日(火)まで東京・本多劇場にて、5月27日(金)から5月30日(月)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。