藤田貴大が描く”蜷川幸雄”の半生『蜷の綿 –Nina’s Cotton–』2016年2月、蜷川演出と藤田演出で2作同時上演

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約半世紀にわたって演劇界の最前線を走り続ける演出家・蜷川幸雄。そして、劇団マームとジプシー主宰で近年注目を集める若手劇作家・演出家の藤田貴大。この演劇界を牽引する2つの才能による奇跡のコラボレーション公演『蜷の綿 –Nina’s Cotton–』が、2016年2月に蜷川演出版と藤田演出版で2作同時上演されることが決定した。

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1969年の演出家デビュー以来、数々の作品で多くの演劇賞を受賞し、毎年のように海外公演を敢行しつつ、55歳以上の高齢者とのさいたまゴールド・シアター、次代の若手俳優とのさいたまネクスト・シアターを率いて斬新な作品を次々と発表、驚異的な質と量、そして振り幅を持った活動を続けている蜷川。一方、2012年に三連作『かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと、しおふる世界。』で岸田戯曲賞を受賞、2013年8月に沖縄戦に動員された少女たちより着想を得た今日マチ子原作のコミック『cocoon』を舞台化し、観客や批評家から絶賛を浴び、一躍若手演劇人のトップへと躍り出た藤田。

この『cocoon』を観劇した蜷川は、作品の持つ美しさと瑞々しさに共感し、ほどなく藤田へ新作の書き下ろしを委嘱したという。藤田にとってはこれが初の外部書き下ろしとなる。藤田自身も、恣意的に台本を変更せず劇作家の言葉と格闘し優れた作品を生み出してきた蜷川による上演を望んでおり、二人のコラボレーションが始まった。題材として藤田が選んだのは、なんと”蜷川幸雄”!1935年に埼玉県川口市に生まれ、やがて”世界のニナガワ”と呼ばれることとなる演出家・蜷川幸雄の半生を描き上げた。

今回、さいたまゴールド・シアターとさいたまネクスト・シアターのメンバーを中心とした[蜷川幸雄演出版]と、劇団マームとジプシーのメンバーにより再構築する[藤田貴大演出版]を同時上演。一つの作品に対する二人の演出家はそれぞれどのようなイメージを紡ぐのか。1935年生まれの蜷川と、1985年生まれの藤田という年齢差50歳の才能の出会いが、奇跡のコラボレーションを生み出す。

『蜷の綿 –Nina’s Cotton–』[蜷川幸雄 演出版]は、2016年2月9日(火)から2月28日(日)まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 インサイド・シアター(大ホール内)にて、[藤田貴大 演出版]は、埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 小ホールにて2作同時上演。その後、3月に兵庫・AI・HALL(伊丹市演劇ホール)、長野・サントミューゼ 上田市交流文化芸術センター、4月に福岡・北九州芸術劇場での上演も予定されている。

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