遊女小春、治兵衛、その妻おさんの三角関係を見事に描いた近松の代表作『心中天網島』をベースに、究極の愛を描いた「ETERNAL CHIKAMATSU 近松門左衛門『心中天網島』より」が、2016年2月29日(月)より、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて、3月10日(木)より、東京・Bunkamuraシアターコクーンにて上演される。
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ほんのちょっと15分だけの恋のはずだった。妻子持ち・現在失業中ながら風俗店に通い詰めるダメ男・ジロウはそこで働く売春婦・ハルに惚れ込み、命掛けの恋に落ちる。周囲の静止も振り切って恋に溺れるジロウだったが、突如として態度を変えたハルに捨てられ、自暴自棄に陥ってしまう。その真意を隠したまま街をさまよっていたハルは、かつての遊女の涙で溺れたという蜆川(曽根崎川)のあった場所で、意外な人物と遭遇し、古い古い恋の物語に惹き込まれていく。
演出家・デヴィッド・ルヴォーのオリジナルアイデアに基づき、作家・谷賢一が書き下ろす最新戯曲。キャストは今回が初共演となる、深津絵里と中村七之助のW主演で上演される。上演にあたり、深津は「七之助さんとご一緒できて大変光栄です。この不思議なご縁を大事にしたいです。また、お稽古から贅沢な時間となりそうで、いまからとても楽しみです。」と語り、七之助も「深津さんはすてきな方ですばらしい大先輩。僕は現代劇で女性の方とのお芝居も初めてなので、新人のつもりで取り組みたいです。そして、有言実行の人だった父(勘三郎)の夢が、このような形で実現し、この上なくうれしいです。きっと父も喜んでくれていると思います。」とコメントを寄せている。
このほか、伊藤歩、音尾琢真(TEAM NACS)、中嶋しゅう、中島歩など、錚々たる俳優陣が顔をそろえた。
公演情報は下記の通り。
◇「ETERNAL CHIKAMATSU 近松門左衛門『心中天網島』より」◇
(大阪公演)2016年2月29日(月)~3月6日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
(東京公演)2016年3月10日(木)~3月27日(日) Bunkamuraシアターコクーン