11月7日(金)から舞台『皆既食~Total Eclipse~』がBunkamuraシアターコクーンにて上演される。1995年に映画『太陽と月に背いて』が制作され、詩人アルチュール・ランボーとポール・ヴェルレーヌの破滅的な愛と軌跡が描かれたことで衝撃を与えたが、それから約20年。満を持して日本で舞台化が決定した。本作で演出を手がけるのは蜷川幸雄。
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ランボーは10歳年上の詩人ヴェルレーヌとの出会いにより才能を開花させ、「早熟の天才」「おそるべき通行人」と評され、20世紀の詩人たち、ピカソやゴダール、唐十郎をはじめとする劇作家たちといった後世の芸術家に多大なる影響を与えた。ポールは青年期から多彩な作詩を手がけ、晩年には文名を高めデカダンスの教祖と仰がれた詩人だ。物語は、若く才気溢れるランボーと、その才能をいち早く見出したヴェルレーヌとの運命的な出会いから始まる。突如現れた自由奔放なランボーに心揺さぶられながらも、美しい若妻への執着や、厳格な義父母の干渉も断ち切れないヴェルレーヌ。パリ、ブリュッセル、ロンドンを2年にもわたり放浪し、闘争の日々…その果てに来る別離と破滅、そしてそれぞれの孤独な最期が描かれていく。
「最高のキャストが揃わないと実現できない」と上演の機会を模索してきた蜷川だが、ランボー役には、これが初舞台となる岡田将生が決定し、ヴェルレーヌ役を実力派俳優の生瀬勝久が、ヴェルレーヌの若妻マチルド役を中越典子が演じる。このほか、立石涼子、土井睦月子、加茂さくら、辻萬長らが出演する。
『皆既食~Total Eclipse~』は、11月7日(金)~29日(土)まで東京・Bunkamuraシアターコクーンにて、12月4日(木)~7日(日)まで大阪・シアターBRAVA!にて上演される。
問い合わせはBunkamuraまで(03-3477-3244 10:00~19:00)