舞台『ハザカイキ』開幕!丸山隆平×三浦大輔でマスコミとタレントという特殊な関係描く

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舞台『ハザカイキ』開幕!丸山隆平×三浦大輔でマスコミとタレントという特殊な関係描く

2024年3月31日(日)に東京・THEATER MILANO-Zaにて開幕するBunkamura Production 2024『ハザカイキ』。初日前にはプレスコールと取材会が行われ、丸山隆平勝地涼恒松祐里三浦大輔(作・演出)が登壇した。

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目次

『ハザカイキ』とは?

過去3回のシアターコクーンでの演出経験、映画監督としてのキャリアも積み上げた三浦大輔による3年ぶり待望の新作となる本作は、芸能界を舞台に、マスコミとタレントという特殊な関係の中、“時代の価値観の変容に踊らされる人々”を独自の視点で浮き彫りにする会話劇。

主演を務めるのは、アーティストとしてはもちろん、俳優としてもドラマ・映画・舞台で活躍する丸山隆平。共演は、ドラマ・映画・舞台で八面六臂の活躍を見せる実力派・勝地涼、近年話題作への出演が相次ぎ今最も注目を集める若手俳優・恒松祐里。

さらに、アーティスト活動に加えて俳優としても活躍するさとうほなみ、ピン芸人として活動する九条ジョー、三浦作品には欠かせない米村亮太朗、AKB48卒業後は俳優として活動する横山由依、元宝塚歌劇団トップスターで退団後も多彩な存在感を放つ大空ゆうひ、ミュージカルからアングラまで幅広い作品に出演する演劇界の重鎮・風間杜夫が名を連ねた。

Bunkamura Production 2024『ハザカイキ』は、2024年3月31日(日)から4月22日(月)まで東京・THEATER MILANO-Za、4月27日(土)から5月6日(月・祝)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。上演時間は1幕55分、休憩20分、2幕1時間40分の計2時間55分を予定。

プレスコール・レポート:人間臭い芸能記者として魅せる丸山隆平

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プレスコールは、丸山が演じる芸能記者の菅原裕一と、勝地が演じる親友の今井伸二が飲み屋で、国民的人気タレント橋本香のスキャンダルのリークについて話をしているところから始まる。そして舞台下手で、恒松が演じる国民的人気タレントの橋本が、人気アーティスと加藤勇(九条)のスマホを見て、浮気を問い詰めようと言い争い、香が部屋を飛び出してしまい、そこを取材に来た菅原と今井が目撃して追いかけるシーンが公開された。

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次に、舞台下手から香の芸能事務所の社長で、父親でもある浩二(風間)が、スキャンダルについてマネージャーの田村修(米村)を問い詰めるシーンへと続き、舞台上手には菅原の部屋で、菅原と同棲している恋人・鈴木里美(さとう)が菅原のスクープしたスキャンダルに関連したテレビのワイドショーを視聴しているシーンがスタート。そこから上手の回り舞台にスナックが現れ、香と母・智子(大空)の会話が始まる。

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最後に、スキャンダルをリークした香の友人・野口裕子(横山)からの電話を取った菅原。その会話から不穏な空気が流れつつプレスコールは終了した。

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上手下手にそれぞれ回り舞台、舞台奥の上には歩道橋、そして舞台中央の奥からも飲み屋のような小さなセットが出てくるなど、ステージ全体にいろいろな舞台機構を活かした多層的なセットが組み立てられており、舞台転換も切れ目なく、そこで繰り広げられる物語を重視した演出となっている。

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プレスコールで公開されたシーンは、まだ物語の序盤だけに、この先の展開は読めないが、丸山が菅原を人間臭い芸能記者として魅せ、その菅原に対してさまざまな人間たちのドラマが絡み合いながら描かれていた。

囲み取材レポート:丸山隆平「今のこの時代にフィットしたような作品」

構想から7年かかったという本作。三浦は、製作のきっかけについて「ネタバレになってしまうものなのですが、とあるシーンを舞台上でやりたくて、この構想は始まったんです」と打ち明けると、「もちろんそのシーンはありますし、そこから7年経ってここまで時代とフィットするとは僕も予想外でした。なので、本当にこの時期に観るべき作品になったなと強く思っています」と本作にかける熱い思いを語った。

主演となる丸山について、三浦は「丸山くん自体の素というか、普段のテレビとかで見ている丸山くんの地をそのまま使って演じてほしいなという思いをすごく強く持っています。もちろん丸山くん自体は週刊誌の記者ではないですけれども、ちょっと自分の仕事とリンクする部分も重ね合わせて演じてくれているなと思っています」と評した。

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そんな丸山は、演じる役柄を「いろんなスキャンダルも追うんですけど、社会的なものとかも追いかけている記者です。その行動をするっていうことに対して、この舞台上で起こる出来事で、いろいろと向き合いながら、どういう風に菅原がなっていくのか。それによって、1つの記事から始まるもので、周りからの影響で変化していくんです」と説明し、初日に向けて「今朝、SUPER EIGHTの安田章大さんから『ガンバ!』みたいなもLINEを頂きました。彼も舞台をやっているので、そういう仲間のことも支えに最後まで無事安全に走りきれたらなと思っております」と意気込んだ。

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勝地も、自身の役に関して「菅原がやっている仕事に対して理解をちゃんとはしていないんですけど、そばにいたいからというところで、理解しているふりをずっとしているんです。意外とネタバレがあるので言えないんですけど、ずっとそばにいて、自分自身が抱えているものがあったりとかするというところが最後に分かったりもするんです」と説明。初日への意気込みを「三浦さんのこの書いた本を読んだ時に、『マジこれだよ! スッキリしたわ!!」と思ったんです(笑)。なので、それを届けられたらと思っています」と気合いを入れた。

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恒松も同じく演じる役柄について「菅原という週刊誌の記者から追われている側の役です。それで、スクープをされてしまう中で、どんどん香の人生が変わっていって、そこから自分自身と向き合うきっかけにもそれがなって、少しずつ自分の中の整理をしていって、最後にすごく大きな見せ場がある役どころです。お楽しみに」と期待を煽る。

 

芸能記者を演じるということを尋ねられた丸山は、囲み取材でマイクを向けられながら「こっちの方がしっくりきます(笑)。そういう側の立場は新鮮でもありますし、こういう思いで記者の方っていろんな情報を集めたりしているんだなというのを今まで考えたことなかったので、すごく観察のしがいのある職業だなと思いました」と明かした。

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さらに芸能記者のイメージについて、「時間も労力も精神的なものが削られるんだろうなというイメージに変わりました。なんかすげえ怖い人たちなのかなというイメージだったんですけど、記者の方も自分の生活があって、家族がいたりとかというのもあるわけじゃないですか。そういうところの背景とかを、今回ちょっと考えさせられたりとかしました」と意識の変化があったようだ。

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勝地も芸能記者のイメージについて尋ねられると、「そうですね、僕もいろいろありましたから(笑)」と週刊誌などに撮られた過去のある自身をネタにして笑いを誘い、改めて「いろんなことを書かれたこともありますし、憶測の記事があったりとか、そういう苦しむ時間もありましたけども、やっぱりこういう時に宣伝していただいたりとか、マスコミの方たちとは持ちつ持たれつなんじゃないかなと思っています」とコメント。

続けて、過去のエピソードとして「昔、つけ麺屋さんからめちゃくちゃカッコつけて出てくる写真を撮られて(笑)。その記者の人も他の人を追っていたんだけど空振りに終わって、飯でも食おうかとなったら、勝地がのんきにつけ麺屋から出てきたそうなんです。それを誰が読んで面白いんだろうと思ったんですけど(笑)。でも、そういうのも含めて、有名になっていることでもあるのかなと思ったりしたので、撮られるイコール嬉しいことでもあったりもするっていうこともあるなと。なんか複雑ですね」と披露した。勝地の話を聴いた丸山も「注目されてなかったら撮られないし、撮られなくなっても終わりだし、でも撮られたら終わりでもあるし」と笑いながら同調していた。

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会場の記者から、二度と撮られたくないかと質問された勝地は「この先も俺は撮られたいです。でも簡単に撮れるとは思わないでください!」と宣言し、会場が笑いに包まれると、即座に「ウソです(笑)。普通に歩いてるんで」と撤回して、さらに笑いを誘った。

舞台では初共演となる丸山と勝地。丸山は「演劇では大先輩なので、いろいろと現場でアドバイスを頂きました。それこそ稽古期間中に『ちょっとお前ちゃんとせえよ』というのもちゃんと言って頂きました」と稽古場での裏話を披露すると、勝地は「変な切り取り方されるでしょ。やばい!」と反応して、登壇者たちも爆笑。すかさず丸山は「それは劇を良くするために、『もうそろそろこの段階ではダメなんじゃない』というのを言っていただいたんです。そうやって言ってくれる人ってなかなかいなくて、それはすごく嬉しかったし、助かっています」とフォロー。

本作のタイトルでもある「ハザカイキ(端境期)」とは、物事が入れ替わる時期の意味。タイトルにちなんで、グループ名が変わって2か月たった心境を質問された丸山は、「いろんな段階を経てのことだったりもしたので。でも、グループ名を変えるというのは自分たちで決断したことだったりもするので、そういう意味ではグループにとっても今年が周年でもあるので、いい端境期になったんじゃないかなと思います」と答えた。

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最後に、メッセージとして丸山が「本作は、今のこの時代にフィットしたような作品になっていますので、すごくいろんな見方ができます。題材は本当に社会的なものという風に思われる方も多いかもしれないですけど、1つの週刊誌の記事によって、いろんな人たちがそれぞれの生活の中で、いろんな場面で何かが変化していったり、何かを受け入れたりとか、許したりとか、許されたりとか、そういうことを思い起こせるような作品になっています。観に来られる方はじっくりと味わっていただければなと思います。よろしくお願いします」と呼びかけて会見を締めた。

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

あらすじ

芸能記者である菅原裕一が担当することになった、国民的人気タレントの橋本香と人気アーティスト・加藤勇の熱愛疑惑。リークしたのは、香の友人・野口裕子。
香の父・橋本浩二は人気俳優であったが、芸能事務所の社長となり、いまは香のマネージャーの田村修とともにマネージメントをしている。香がまだ幼い頃に、不倫をスクープされ芸能界から姿を消した自身の経験を元に、香にはスキャンダルを起こさないよう諭している。マンションから出てきた香を追い、菅原が入ったスナックには浩二と離婚した香の母・智子がいた。
菅原には同棲している恋人・鈴木里美と、親友・今井伸二がいる。菅原は里美との生活に安らぎを得、今井と会うときには仕事の愚痴を話したり、ごく普通に過ごし、そんな生活が今後も続くと信じていたが、実は二人は菅原の仕事を快く思ってはいなかった。
ある日勇がとある不祥事で芸能界を追放され、事態が急変する。勇との熱愛をスクープされた香にも芸能人としての存続の危機が訪れ、菅原も芸能記者として最悪の事態に陥る・・・。

Bunkamura Production 2024『ハザカイキ』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2024年3月31日(日)~4月22日(月) THEATER MILANO-Za
【大阪公演】2024年4月27日(土)~5月6日(月・休) 森ノ宮ピロティホール

スタッフ・キャスト

丸山隆平 勝地涼 恒松祐里
さとうほなみ 九条ジョー 米村亮太朗
横山由依 大空ゆうひ 風間杜夫

日高ボブ美 松澤匠 青山美郷 川綱治加来

【作・演出】三浦大輔

公式サイト

【公式サイト】https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/24_hazakaiki/
【公式X(Twitter)】@Bunkamura_info







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この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!

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