忍たま文化祭で再びの大騒ぎ!ミュージカル『忍たま乱太郎』第13弾再演レポート

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忍たま文化祭で再びの大騒ぎ!ミュージカル『忍たま乱太郎』第13弾再演レポート

2023年9月29日(金)に東京・シアターGロッソで、ミュージカル『忍たま乱太郎』第13弾再演 ようこそ!忍たま文化祭!が開幕した。初日前には公開ゲネプロと取材会が行われ、湯本健一、渡辺和貴、新井雄也、坂垣怜次、鈴木祐大、反橋宗一郎が登壇。なお、ゲネプロは猪名寺乱太郎を武井ダマセノ瑠珂、摂津のきり丸を伊奈聖嵐、福富しんべヱを細田梨太が演じるBキャストで行われた。

本シリーズは、尼子騒兵衛著作の漫画「落第忍者乱太郎」(朝日新聞出版刊)、及びそれを原作としたアニメ「忍たま乱太郎」(NHK Eテレ)をミュージカル化した作品で、略称は“忍ミュ”。六年生ら上級生を中心にギャグや殺陣、アクションなど、原作の世界観を活かしたオリジナルストーリーを“2.5次元ミュージカル”として展開するシリーズだ。

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本作は2023年4月の公演の再演となるが、好評を得た初演からさらにパワーアップしている。取材会では、初日を迎えた七松小平太役の坂垣が「もう本当に宝石箱のようにいろんな物がいっぱい詰め込まれた素敵な作品になってますので、僕たちは最後まで頑張っていきたいと思います!」と気合い十分に意気込んだ。

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善法寺伊作役の反橋は「13弾の初演の時点で、ある程度は作品が完成しきっていたことから、いつも竹さん(脚本・作詞・演出の竹本敏彰)が『再演は初演より面白くないと、やる意味がない』というのをおっしゃっていたので、どう変えるんだろうなと思って僕らも楽しみでした」と振り返り、再演の変化について「台本でも結構いろんなお笑いが足されていたりとか、台本が足し算されているぶん、僕らは引き算をしなければいけなくて、それを稽古で、足し算と引き算を繰り返しながらちょうどいい調整ができたんじゃないかなと思っています。さらにアナザーストーリーも大変盛りだくさんとなっておりますので、初演を観た方も観てない方も楽しめる内容になっていると思います」と自信を覗かせた。

立花仙蔵役の湯本も、再演の面白さに関して「再演に向けて、演出・脚本の竹本さんがエンターテインメント性を重視・追求したネタみたいなお話をあちこちに詰め込んだ感じがとてもする作品だなと思います。そういった初演との違いを、きっとこういうところを竹本さんは面白くしたかったんだろうなと感じてもらないがら観ていただけたらと思って演じています」とコメント。

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再演の見どころについて、潮江文次郎役の渡辺は「初演もすごく盛りだくさんな内容でしたけど、委員会の歌もすごく増えましたし、殺陣もすごく増えましたし、芝居もいろいろとすごく盛りだくさんな内容になっております」と挙げると、中在家長次役の新井も「原作やアニメに、もっと寄った忍たまらしさがこの13弾だなと思いました。この再演はさらに歌などのエンタメな要素がもっと楽しく、本当に文化祭と呼べるような内容に仕上がったんじゃないかなと思います。さらに、かっこいいアクションシーンや、舞台装置を使ったロープアクションなどの粋な演出が施されております」と語った。

そのロープアクションについて、食満留三郎役の鈴木も「私もずっとロープアクションに参加したいと言わせていただいていたんです。再演では、自分もロープアクションのほうに参加させていただいているのですが、ちょっと形は違うかもしれないですけど、そこも注目していただけたらと思っています」と変わった形でのロープアクションへの参加についてアピールした。

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稽古の印象について、湯本は「台本で足されたシーンのテンポ感だったりとか、人数がたくさん出ているシーンが多い中での足されたシーンのテンポを大事にという話がすごく多かったです。その中で竹本さんが明確にセリフを伝えないと伝わらないというところをみんなでしっかり稽古をしてきたつもりですので、伝えたいものをしっかりとテンポを含めて伝えられたらという思いです」と思い返しながら、役の見どころについて「第10弾からの参加なんですけど、舞台終盤の下段下手で、第10弾の時の記憶を彷彿させるというシーンがあるので、ぜひ観てもらいたいなと思います」と明かした。

渡辺も、稽古場での思い出について「初演でも思っていたんですけど、全体でのシーンが多くて、角度を変えてそれぞれが違うことをやっていたりとか、いろんな視点でいろなものが観られるので、稽古場でまた新しく同じシーンを作っているんですけど、また違った形で面白いなと思っていました。毎日いろんな人のシーンを観ていたんですけど、来て下さった方が皆それぞれ毎日違った視点で観て頂ければすごく楽しんでもらえると思います」と振り返りながら、再演の見どころを訴えた。

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再演の新要素として、反橋は「初演で僕らの似顔絵のくだりがありましたけど、あれは尼子先生に描いてもらったんです。それで、今回は僕らで描こうとなったんですけど、すぐ描けるキャストもいれば、相方に描いてもらう人も出てきたりとか、いろんなストーリーがありました。その絵も1パターンだけではないので、楽しみにしていただけたらなと思います」と呼びかけると、板垣も「僕が描いた絵は1週間ぐらいかかってすごく大変でした。汗水たらしながら描いたので、ぜひ見てほしいです」と訴えた。続けて、板垣は、自身の新要素として「個人的に、おばちゃんと山田先生とのロープアクションのシーンで、あの小平太がてんやわんやでどうしようと混乱するという新しい小平太の一面を見せることができるのかなと楽しみに思っています」と期待を寄せた。

アクションシーンも見どころの忍ミュだが、本作のアクションシーンについて、鈴木は「初演に比べて、アクションシーンがすごく多くなっています。それぞれの得意武器というものがキャラクターにもあるんですけど、それが1つずつ紹介されるシーンもあるので、増えたアクションの部分もご期待ください」と注目シーンを挙げた。

そして、忍ミュの楽しみであるキャラクターたちの魅力が詰まったミュージカルシーンの新要素について、新井は「各委員会の歌が追加されたんですけど、僕はどうしても耳に残る歌がありまして、それは豆腐委員会なんです(笑)。稽古場で、久々知兵助役の山木透さんが豆腐委員会の歌を自分的に納得いかなくてずっと歌っていたので、それがずっと耳に残ってしまっています」と笑顔でエピソードを披露。

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また、初演でもあったポルトガル語のミュージカルシーンは、六年生だけでなく今回は五年生と四年生も加わりさらに魅力を増している。そのシーンについて、初演から変わった点を渡辺は「演出で『戦ってみろ』というのを頂いたので、自分なりに表現をさせていただきました」と解説。反橋は「歌い出す前にポルトガル語をしゃべっているんですけど、1回もまだ言えてないので、頑張りたいです(笑)」とはにかんだ。

さらに、第13弾初演の開幕前アナウンスは、2023年にアニメ放送30周年を迎えたアニメ「忍たま乱太郎」に出演する猪名寺乱太郎(高山みなみ)、摂津のキリ丸(田中真弓)、福富しんべヱ(一龍齋貞とも)の声優による特別アナウンスとなっていたが、本作でも限定の特別アナウンスとして、小松田秀作(山崎たくみ)、山田利吉(岡野浩介)の声優がアナウンスを実施しており、アニメファンにも嬉しい試みとなっている。

そのアナウンスに関して、反橋は「アニメがどんな形でも忍ミュに参加していただけるというのはすごく光栄ですし、お客様もすごく嬉しいんじゃないかなと思います。アニメの声優さんの演じる声を開演前に聴けて、そこでまず忍たまの世界に入り込んで僕らが出ていけるというのはすごくありがたいですし、僕らとしてもやりやすいです」と感謝を述べた。

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物語は、学園長先生の突然の思い付きで開催されることになった文化祭を忍術学園六年生6人を中心に準備をすることになるが、五年生・四年生はもちろん、一年は組の3人や先生たち、事務員の小松田秀作、そしてドクタケ忍者隊や暗殺者の万寿烏・土寿烏も巻き込んで、様々な出来事が起こり大変なことに・・・と、メインストーリーは初演と大きく変わらないが、取材会での登壇者たちのコメントが物語るように、歌やアクション、サイドストーリーが追加され、さらにギャグ満載のハチャメチャで楽しい作品へと仕上がっている。

第13弾の初演から登場した“困った小松田”こと小松田や、忍術学園、ドクタケ忍者隊、風魔キラーの暗殺者、タソガレドキ忍軍と多数のキャラクターたちが大きなステージを所狭しと大暴れし、パワーアップしたハチャメチャの連続に目が離せない。そして、舞台作品としても、劇中劇のバックステージものとして非常に面白い作品となっている。

初演を観ていない人はもちろん、初演を観た人には様々な初演との違いを楽しめる、忍ミュの面白さが存分に盛り込まれた面白さ100%の再演だ。

忍たま文化祭で再びの大騒ぎ!ミュージカル『忍たま乱太郎』第13弾再演レポート

ミュージカル『忍たま乱太郎』第13弾 ようこそ!忍たま文化祭!は、9月29日(金)から10月15日(日)まで東京・シアターGロッソ、10月20日(金)から10月22日(日)まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて上演。上演時間は約2時間10分を予定。

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

目次

ミュージカル『忍たま乱太郎』第13弾 ようこそ!忍たま文化祭!公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2023年9月29日(金)~10月15日(日) 東京ドームシティ シアターGロッソ
【大阪公演】2023年10月20日(金)~10月22日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール

スタッフ・キャスト

【原作】尼子騒兵衛 著「落第忍者乱太郎」よりアニメーション「忍たま乱太郎」
【脚本・作詞・演出】竹本敏彰

【出演】
<忍術学園 六年生>
立花仙蔵:湯本健一/潮江文次郎:渡辺和貴/中在家長次:新井雄也
七松小平太:坂垣怜次/食満留三郎:鈴木祐大/善法寺伊作:反橋宗一郎

<忍術学園 五年生>
久々知兵助:山木透/尾浜勘右衛門:佐藤智広

<忍術学園 四年生>
平滝夜叉丸:龍人/綾部喜八郎:大谷誠/浜守一郎:飯塚大夢

<忍術学園 一年生>
猪名寺乱太郎[A]:東條桜典/摂津のきり丸[A]:鈴木琉音/福富しんべヱ[A]:釼持康心
猪名寺乱太郎[B]:武井ダマセノ瑠珂/摂津のきり丸[B]:伊奈聖嵐/福富しんべヱ[B]:細田梨太

<忍術学園 関係者>
大川平次渦正:迫英雄/土井半助:一洸/山田伝蔵:今井靖彦/小松田秀作:輝山立/戸部新左ヱ門:森大(兼役)/食堂のおばちゃん・しんべヱのパパ:開沼豊(兼役)

<ドクタケ忍者隊>
稗田八方斎:幹山恭市/キャプテン達魔鬼:高橋光/竜鬼:小笠原竜哉/俊鬼:伊藤俊/曇鬼:開沼豊

<暗殺者>
海松万寿烏:森大/土寿烏:翁長卓

<タソガレドキ忍軍>
雑渡昆奈門:翁長卓(兼役)

公式サイト

【公式サイト】https://www.musical-nintama.jp/
【公式X(Twitter)】@nin_myu_info

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この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!

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