天海祐希とアダム・クーパーのタッグで新作舞台『レイディマクベス』マクベス夫人を大胆解釈

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天海祐希とアダム・クーパーのタッグで新作舞台『レイディマクベス』マクベス夫人を大胆解釈

2023年10月から11月にかけて、新作書下ろし舞台『レイディマクベス』の上演が決定した。本作では、ウィリアム・シェイクスピアの『マクベス』の登場人物で、悪女の代名詞のような存在の「マクベス夫人」を、天海祐希アダム・クーパーのタッグで大胆な解釈で描く。

「マクベス夫人」は、主人公マクベスの妻という存在で戯曲の中に描かれている。「国を滅した女」「悪女」などと呼ばれ、シェイクスピア作品の中でも「有名」なキャラクターにもかかわらず、シェイクスピアは彼女に名前を与えなかった。名前は、人としての存在を証す根本であり、誰もが自分自身の名前を与えられる権利がある。しかし、名前にはがなく「~の夫人」としてのみの認知。誰かに依存しなければ、自分の存在価値を認めてもらえないような感覚、自分は何者なのか、レイディマクベスは幸せだったのか、そして彼女が本当に手に入れたかったものは何だったのか。その理由の探求から、本作は誕生したという。

この新作を描いたのは、英国の若手女性作家ジュード・クリスチャン。演出は、パルコ劇場オープニングシリーズ第一弾を飾った渡辺謙主演『ピサロ』や、本年3月寛一郎の初舞台となった『カスパー』、4月末には新国立劇場の新作バレエ『マクベス』を発表したオリヴィエ賞受賞演出家ウィル・タケットが手掛ける。

天海祐希とアダム・クーパーのタッグで新作舞台『レイディマクベス』マクベス夫人を大胆解釈

レイディマクベス役には天海祐希。その人生の伴侶であるマクベスを、2022年2月にもミュージカル『Singin’in the Rain ~雨に唄えば』来日公演を行ったアダム・クーパー。かねてより親交もあった天海とアダムが、ついに舞台での共演を果たす。

そして 統治者と血縁関係にあることから常に「特権」という安心感の中で育ち、レイディのそばで強かに生き抜くマクダフ役には鈴木保奈美。幼少期からのレイディを知
る彼女の幼馴染であり野心家のバンコー役には要潤。マクベスとレイディマクベスと共に戦場で戦い、二人を「師」として仰ぐレノックス役に宮下今日子。レイディが
戦場に出れなくなった要因でもある出産で生まれた娘役を吉川愛。国の統治者ダンカン役に栗原英雄が名を連ねた。

『レイディマクベス』は、10月1日(日)から11月12日(日)まで東京・よみうり大手町ホール、11月16日(木)から11月27日(月)まで京都・京都劇場にて上演される。

目次

コメント紹介

天海祐希

この作品は数年前から企画され、コロナ禍で一度は諦めなければならない状況でしたが、こうして素晴らしいキャストとスタッフの皆さんが集結して形にすることができたことは、それだけこの作品が力を持っているからなのかもしれません。
今は『レイディマクベス』という作品に私が引っ張られている感じですが、初日を迎える頃には私が引っ張っていけるようにがんばりたいと思います。
ポスター撮影でご一緒させていただいたときには、本当にアダム・クーパーさんだと(笑)。同じ舞台に立ち、作品を一緒につくることができる、こんな嘘のようなことが本当に起こるんだと思ったら、どんなことも叶うような気がします。
だからこそ1公演1公演大事にしていきたいですし、その世界にどっぷりつかりたいと心から思います。
また、ウィル・タケットさんの演出にも非常に興奮しています。自分の気がつかなかった一面に気づかせてもらえるかもしれないし、知らない世界にも導いてもらいたいと思います。この作品で、いつになっても夢は叶えられたり、自分を成長させられたりということを、身をもって感じたいと思います。
マクベス夫人といえば悪妻というイメージが強いと思いますが、この『レイディマクベス』を観ていただくと、新たなマクベス夫人像が見えてくるかもしれません。
毎公演大事に演じていきたいと思います。

アダム・クーパー

昨年の『雨に唄えば』では来日するだけでも大変なことで、長い隔離期間直後の私たちのステージを日本の皆さんはとてもあたたかく迎えてくれました。新作でしかも日本プロダクションへの参加はもちろん初めてで、とても楽しみです。
レイディマクベス役の天海さんとはこれまでにも何度かお会いしていますが、この作品で改めてお会いして、一緒に仕事をするのがますます楽しみになりました。とても多
才で、強く、あたたかい女性。もっと色々な話をしたいし、共に舞台に立つことも夢のようです。
また、演出のウィル・タケットとは約35年の付き合いで、お互いとてもよく知っています。ウィルの演出は、ビジョンが明確で、予想外の視点から物事をとらえる。俳優として彼の演出のもとで演じるのはやりがいがあります。
新作のストレートプレイに俳優として出演するのは初めてで、ほかにも私にとって初めてづくしの作品になりますが、日本のすばらしいキャストの皆さんとウィル・タケットが一緒であれば、新しい、すばらしい作品が出来上がると思います。お客様にも気に入っていただけることを願っています。

『レイディマクベス』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2023年10月1日(日)~11月12日(日) よみうり大手町ホール
チケット一般発売:2023年7月15日(土)
【京都公演】2023年11月16日(木)~11月27日(月) 京都劇場
チケット一般発売:2023年10月1日(日)~

スタッフ・キャスト

【作】ジュード・クリスチャン
【演出】ウィル・タケット
【翻訳】土器屋利行
【音楽】岩代太郎
【美術・ 衣裳】スートラ・ギルモア
【音響】井上正弘

【出演】
天海祐希 アダム・クーパー 鈴木保奈美 要 潤 宮下今日子 吉川愛 栗原英雄

あらすじ

戦争が続いているとある国。レイディマクベスは元軍人であり、自ら戦場に赴く兵士だった 。
マクベスとは、ともに国を守るために闘う同志として知り合い、恋に落ち、娘を授かる。
しかし彼女は産後、戦場へ戻れなくなり、母として、家庭を守ることに専念していた。彼女はそんな現状に満足できないまま人生を歩む。戦いは相変わらず終わりを迎える様子もなく、夫マクベスは戦場で次々と勝利を収め、国を導く存在となる。
彼女は常に忘れられない若き日に描いた夢があった。
それは「夫と共に国を治める」ということ。
そんな時、統治者ダンカンが血縁者以外から後継者を選ぶと宣言する。
彼女の脳裏に忘れずに在った夢であり、夫婦の野望、そしてその夢が今、まさに手に入りそうになった時、二人は望むものを手に入れることができるのか・・・。

シェイクスピアが描いた「マクベス夫人」という女性。私たちにその生き様について問いをもたらす存在。彼女の生き方は「夫を滅ぼした女」なのか、「愛を貫いた女」と映るのか、あるいは「権力に溺れた女」なのか。いったい彼女は何を思い、何を感じていたのだろうか。レイディマクベス、悪女の代名詞。しかし、彼女は本当に悪女なのだろうか?
女性として生きること、妻として生きること、母として生きること、そして人として生きること。
今を生きる私たちが彼女の存在を通して今を生きるわたしたちの物語として紡ぎ、今、あなたに問う。
「あなたが本当に欲しいものはなんですか?」




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