待望の薄ミュ初主演・輝馬「斬新な薄ミュができた」 ミュージカル『薄桜鬼 真改』山南敬助 篇レポート

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待望の薄ミュ初主演・輝馬「斬新な薄ミュができた」 ミュージカル『薄桜鬼 真改』山南敬助 篇レポート

2023年4月8日(土)に、ミュージカル『薄桜鬼 真改』山南敬助 篇が東京・シアター1010にて開幕した。初日前には公開ゲネプロと会見が行われ、輝馬青木志穏久保田秀敏樋口裕太星元裕月が登壇した。

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シリーズ累計100万本を超える大人気ゲーム『薄桜鬼』を原作とするミュージカル『薄桜鬼』(通称「薄ミュ」)は、2022年にシリーズ10周年を迎えた。今年4月には、ミュージカル『薄桜鬼 真改』斎藤一 篇、10月末から11月にかけて実に6年ぶりとなった「HAKU-MYU LIVE」が開催された。シリーズ11年目へと突入し行う最新公演となる本作では、「真改」でついにメインとなるストーリーが描かれた「山南敬助 篇」を上演。

主演は、山南敬助役を長年演じてきた輝馬が務め、このほか、土方歳三役として久保田秀敏、沖田総司役として北村健人、斎藤一役として大海将一郎、藤堂平助役として樋口裕太、原田左之助役として川上将大、永倉新八役として小池亮介、近藤勇役として井俣太良が出演。そして、風間千景役に佐々木喜英、天霧九寿役に横山真史、不知火匡役に末野卓磨、雪村綱道役に川本裕之。そして新キャストとして、雪村千鶴役を青木志穏、山崎烝役を田口司、南雲薫役を星元裕月が演じる。

演出・脚本・作詞は、「志譚」から演出を務め、「真改」から演出・脚本・作詞を手掛ける西田大輔が担当。

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シリーズ11年目にして、ついに「山南敬助 篇」の上演となる本作。主演の輝馬は「今まで皆さんが築いてきた薄ミュを引き継ぎながら、斬新な薄ミュができていたらいいなと思います。僕自身はそう思っていますので、ぜひ劇場で確認していただけたらと思います」と自信を覗かせ、「今回、山南敬助を軸としてストーリーが進みますが、その中でいろんな登場人物の軸があって、いろんなストーリー展開があります。そして、本作は一役者として見ても、すごくおしゃれなんです。そのおしゃれさと、新選組の熱量や生きざまがミックスしていて、ぜひそこを注目していただきたいです」と見どころをアピール。

加えて、輝馬は「オープニングが僕はすごく好きで、薄ミュにおいて今までにないオープニングだなと思いますし、華やかなオープニングとはかけ離れています。そんな始まりから、終わりまでどういくのかというのを期待して観てください。薄ミュをずっと愛し続けてくださっているお客様はびっくりすると思います。だけど、これも薄ミュの魅力だと思っていただいて、好きになってくれたらうれしいです」と期待を寄せた。

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輝馬の語るオープニングは、今までの薄ミュとは一味違うダークな雰囲気で、山南の辿る羅刹への道と、そこに待ち受けるを運命を感じさせるものとなっている。そこから全編を通して、輝馬が魅せるその姿から、長く薄ミュを支えてきた彼の本作へ掛ける熱い想いがほとばしっている。輝馬の心を震わせる力強い歌声に乗せて、「誠」の旗印の元に新選組のために生きる決意と、羅刹としての狂気の感情がぶつかり合う。ファン待望の「山南敬助 篇」として、山南が登場するすべてのシーンが見どころとなっている。

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その山南と、向かい合う千鶴を演じる新キャストの青木は「この歴史あること薄ミュに参加できること、本当に嬉しく思います。ずっと憧れて、目標としていた作品だったので、今、この格好でこの場所に立っていることが不思議なくらいです。山南さんをはじめ、新選組の皆さんやほかのキャストの方の魅力が、千鶴を通してもっと素敵に伝わるように、精一杯生き抜いていきたいです」と意気込み、「千鶴目線から対する新選組の隊士さんとか、キャラクターの皆さんそれぞれの心の通じ合いだったりとか、その関係性みたいなところを大切にしていきたいです」と語った。その青木は、可憐さと悲哀さを併せ持ち、山南を思い支えていく強さで千鶴を演じきっている。

2018年の「志譚 土方歳三 篇」から輝馬と共演する樋口。薄ミュ11年目にして、座長となる輝馬について「長年一緒にやってきた輝馬くんが座長を、そして山南敬助としてセンターに立っているのを見ると・・・」と感極まる姿に登壇者たちから笑みがこぼれ、改めて「すごく感動もあるし、すごく嬉しく思っています。そんな輝馬くんを、共に頑張ってきた仲間だからこそ、最後までそばで支えていきたいです」と気合いを入れた。

その輝馬と青木の演じる姿について、樋口は「僕目線で、山南さんが千鶴となんて思うと、中の人としても今までそばで見てきたぶん、恥ずかしくてたまらなくて(笑)」とのコメントに、輝馬は「なんでだよ! 今までいろんな人が千鶴に触れてきたよ」と照れ隠しのツッコミに、周りも爆笑。

続けて、樋口は「でも、山南さんと千鶴との2人のシーンで今までは会話しているだけだったのが、それが一歩踏み込んだシーンを見られるというのは、稽古でも最後まで見ていて、こっぱずかしくて(笑)。だから、お客さんも気持ちがそうなると思うので、ぜひこの2人に注目してください」と呼びかけた。「山南敬助 篇」として、ついに描かれる山南と千鶴の2人の関係にどのような展開が起こるのか、目が離せないストーリー展開となっている。

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今作は、新選組を思うが故に、羅刹となることを決意する山南の光と闇にスポットが当てられている。その点について、土方役の久保田は「今まで山南としての立ち位置はあまり表に出ない部分が多かったですが、今回は、山南がその裏で何を考えているのかを僕も改めて今作で分かりました。こんなことを裏で考えて行動に移して僕たちにいろいろ影響を与えてくれてたんだとか、そういう目に見えない僕らの絆、目に見えない仲間の心の通じ合わせ方、そういうところを楽しんでいただきたいです」と解説。

さらに、久保田は「なんのために自分はここにいて、誰のために生きて、何に生かされ、今こういう行動しているのかということが、物語の中にいろんなテーマ、いろんな方向性として、いろんな光としてちりばめられています。それを集めることによって、最後にこんなメッセージがあったんだ、つながりや仲間って素晴らしいなという壮大なメッセージがあるので、本当に僕らも演じていて楽しいですし、涙する部分もあります。そのメッセージ、言葉の重さ、偉大さというところを感じとってください」と本作に込められた想いを訴えた。

樋口も「今回は本当に闇、光、影というのがすごくキーワードで、歌詞にも盛り込まれていて、闇の中にも光があって、光の中にも闇がある、その中で人間が葛藤してその居場所を見つける。メッセージが強い作品で見たことがないミュージカル薄桜鬼をお届けできると思います」と久保田に同調した。

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薄ミュ初参加でもある星元は「稽古場から一座の皆さの団結力をすごく感じていました。そこに私、志穏ちゃん、田口くんという初参加組を皆さんが迎え入れてくださいました」と感謝を述べると、7年前のデビュー時に出演した舞台『Sin of Sleeping Snow』の演出が西田だったということで、「そこから7年を経て、出会えたのがこの薄ミュでというのがすごく嬉しいです。そういうご縁がずっとつながっていって、その先にお互いの未来があって、またこれがクロスしてという縁というものを感じています」と思いを明かした。

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南雲薫を演じる星元は「今回、南雲薫という立ち位置ではありますけど、久しぶりの登場になるので、そういった部分では前回とはまた違った薫像を紡げたらいいかなと思っております悪役ではあるかもしれないですけど、この子にはこの子なりの主張があるので、そこはしっかりとお客様に何か伝えて何かを受け取っていただけたらと思います」と役作りを語り、薫と千鶴の関係について「今作では、薫の心情がすごくドロドロとしたものが結構フィーチャーされています。それに関してはすごく志穏ちゃんといろいろ話し合って、私たち2人だからこそ紡ぎ上げられた薫像と千鶴像という、今回ならではの双子という関係性を描けていると思っています。お互いに信頼し合ってやっています」と自信を見せた。

同じく青木も「裕月さんと2人だからこそ作れる双子があるよねっていうことで、いろんなお話をしたり、稽古場でよく一緒にいていただいたので心強かったです。双子ということで、すごく言動が重なっちゃったりとかすることもだんだん出始めて、双子に近づいてきているなと感じています」と星元との役作りを振り返った。2013年の「沖田総司 篇」以来の登場となる、千鶴の双子の兄、薫。表裏一体の千鶴と薫、光と闇の存在でもある双子を青木と薫が好演している。薫の女装姿から、後半の正体を明かしてからのシーンともども、青木と星元の共演シーンはどのシーンも見どころとなっている。

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稽古場の話となると、輝馬は薄ミュ初期からシリーズを支える井俣に言及。「僕が役者としても人としても愛してやまない方です。その方がずっと居続けてくれる安心さや、姿が見えてるだけでホッとする現場っていうのは本当に嬉しいです。そういう現場に自分が入らせてもらえてるのも嬉しいし、本当に芸歴30年以上の大ベテランの方なんですけど、僕たちにレベルを合わせて、一緒に楽しんでもらっているのが、僕はすごくうれしいなと常々に思っています」と感謝した。シリーズ初期から、役柄としても新選組の支柱であり続ける近藤勇を演じる井俣。彼ががっちりと薄ミュを支えることで、長らく続く人気シリーズに安定感をもたらしている。

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そして、薄桜が舞うステージを彩るのが数々のミュージカルシーンだ。山南の光と闇、山南と千鶴の心の邂逅を、輝馬と青木が観る者の心の奥底に響く歌声で歌い上げれば、新選組の隊士たちや千景たちによるキャラクターの魅力が詰まったミュージカルシーンも満載となっている。

その魅力を、輝馬は「自分以外のミュージカルシーン以外では、楽しい曲もたくさんあります。その中で「宴」ですね。過去の公演では、裸で踊ったり、お酒、お箸、お茶碗を持って踊るナンバーもありましたし、酔っ払っている時もありましたし、いろんな「宴」のナンバーがありましtが。今回も今までを超えるぐらい楽しい「宴」のシーンになっています」と見どころとして強調。

毎公演ごとに観客を楽しませてくれる「宴」のシーンについて、星元も「薫は全編を通してすごくシリアスなので、ちょっとはっちゃけられるみんなを舞台袖から見ながら、私も音楽に乗って楽しんでいます(笑)。お客さんも一緒に盛り上がってほしいです」と言葉を重ね、久保田も「土方は史実では全然お酒が飲めないですけど、私はお酒が好きなので、酔っている感覚が出ちゃうかもしれないですけど、優しい目で見ていただきたいです」と笑顔を見せた。

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もちろん、薄ミュの大きな魅力の一つでもある新選組たちによるスピード感と力強さがあふれる殺陣も健在だ。青木は「激しい殺陣がたくさんあるんですけど、それがミュージカルナンバーで歌と共に表現されていたりすることが多くて、本当にものすごくかっこいいです」と魅力を語り、樋口は「平助と山南は対の部分でもあるので、一騎打ちが今回あります。それをぜひ見届けてくれたらと思います。この2人が戦うというのは、殺し合いでもありますし、そのぶんその中で長年歩んできた2人だからこそ、楽しんで戦っている部分も見えるかもしれません」と山南との殺陣のシーンを見どころとしてアピールした。

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薄桜が舞台上に満開に咲き誇り、男たちの散華と共に散りゆく・・・。山南の光と闇を描き、山南と千鶴に待ち受ける運命と試練、そして2人が選ぶその先の未来。薄桜が舞うこの季節に幕を開けるミュージカル薄桜鬼シリーズに待望の「山南篇」が訪れる。

待望の薄ミュ初主演・輝馬「斬新な薄ミュができた」 ミュージカル『薄桜鬼 真改』山南敬助 篇レポート

ミュージカル『薄桜鬼 真改』山南敬助 篇は、4月8日(土)から4月16日(日)まで東京・シアター1010、4月22日(土)から4月23日(日)まで大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。上演時間は、約3時間(途中休憩を含)を予定。

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

目次

ミュージカル『薄桜鬼 真改』山南敬助 篇 公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2023年4月8日(土)~4月16日(日) シアター1010
【大阪公演】2023年4月22日(土)~4月23日(日) サンケイホールブリーゼ

スタッフ・キャスト

【原作】オトメイト(アイディアファクトリー・デザインファクトリー)
【演出・脚本・作詞】西田大輔
【音楽】坂部剛
【殺陣】六本木康弘
【振付】MAMORU

【出演】
山南敬助役:輝馬 雪村千鶴役:青木志穏
土方歳三役:久保田秀敏 沖田総司役:北村健人 斎藤一役:大海将一郎 藤堂平助役:樋口裕太
原田左之助役:川上将大 永倉新八役:小池亮介 山崎烝役:田口司 近藤勇役:井俣太良
風間千景役:佐々木喜英 天霧九寿役:横山真史 不知火匡役:末野卓磨 雪村綱道役:川本裕之 南雲薫役:星元裕月

<アンサンブル>
白崎誠也 坂本和基 橋本征弥 来夢 多田滉 平澤佑樹 大嶌幸太 田中慶

公式リンク

【公式サイト】https://www.marv.jp/special/m-hakuoki/
【公式Twitter】@m_hakuoki

(C) アイディアファクトリー・デザインファクトリー/ミュージカル『薄桜鬼』製作委員会




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この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!

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