宝塚歌劇団男役スターとして活躍し、退団後は俳優・声優・アーティストなど多岐にわたって活躍し続ける七海ひろきのTVドラマ初主演作『合コンに行ったら女がいなかった話』が関西テレビ他地上波にて10月より放送が開始された。
日本映画専門チャンネルでは11月10日よる9時から本作品をBS・CS初・最速放送するほか、放送を記念し「七海ひろきにときめいて」と題して、七海ひろきが主演した舞台作品を11月から1月にわたり3ヶ月連続でTV初放送する。七海に、初の主演ドラマについての思いや、特集で放送される作品についての当時の裏話などを聞いた。
――日本映画専門チャンネルさんで、七海さんの特集が決定しましたね。
すごく嬉しいです!3ヶ月にわたって特集なんて、本当に光栄です。応援してくださる皆さまには「色んな私にときめいてほしい」といつも思っているので、特集のタイトルが「七海ひろきにときめいて」というのも嬉しいです!
――まず、初の主演ドラマとなった『合コンに行ったら女がいなかった話』について伺いますが、どんな物語なのでしょうか。
一言でいうと“キュン”が詰まった物語です。様々なときめきの瞬間が1話から10話までたくさん入っているので、その“キュン”ポイントを存分に楽しんでいただきたいですね!コメディ要素もふんだんに入っていて、気楽な気持ちで楽しんでいただけるドラマになったと思います。
――七海さんは、正統派王子様系男装イケメン・蘇芳を演じていらっしゃいますが、蘇芳の「ときめきポイント」を教えていただきたいです。
蘇芳は、自分の気持ちをストレートに言葉にしないんですよね。それがミステリアスな蘇芳の魅力にもなっているのかなと思います。常盤くん(演:井上想良)を振り回してしまうところも蘇芳らしさなのかなと(笑)。原作でも“王子様イケメン”と言われていますが、ドラマではキラキラした演出がほどこされているところも映像ならではで楽しんでいただけるポイントだと思います。
――七海さんは、ご自身で蘇芳に近いなと思う部分はありますか?
普段、着ている服が似ていますね(笑)。でも、中身は正反対だなと思います。蘇芳は周りの人の気持ちを敏感に察知して、それに応じて行動できる人なんです。でも私はとても鈍感で・・・。「あれ?」と、あとから気がついたりするので、蘇芳のように色々組み立てた行動はできないタイプです(笑)。
――本作は、七海さんにとって初の主演ドラマとなりますが、撮影はいかがでしたか。
何もかもが初めてだったので、ひたすら一生懸命にやっていました。その中でも、実は台詞を覚えることが大変だったんです。舞台だと、稽古場で対話をしながら覚えていくステップがあるのですが、ドラマだと撮影日に「どうぞ!」とすぐテスト撮影が始まって、それまでに覚えなければならないし、ちゃんと覚えていても頭の中で台本の台詞を追ってしまい、それが表情に出てしまうことも・・・。瞬きも多くなってしまって「もう1回撮りましょう」とやり直しになったこともありました。
――瞬きの回数なども重要なんですね。
色々な角度で撮ってもらうので、アップの撮影は表情がよく見えるんです。出演者の中にはドラマ撮影に慣れていらっしゃる方も多くて、瞬きの回数や、目にどのくらい力を入れるか?と話をされていました。「なるほど!」と思って、撮影が進むにつれて目を気にしながら演じてみるなど工夫したのも、おもしろかったです。
――撮影中に「ときめく瞬間」などはありましたか。
撮影で、久しぶりに動物園に行ったんです。そこで見た動物が、みんな可愛くて!大きな象などを久しぶりに見たのですが、動きがのんびりしていて、キュンとしちゃいました。ちなみに、ドラマの中ではホワイトタイガーを見ているのですが、かっこよかったです!(無邪気に目を輝かせる七海さん)。
――動物がお好きなんですね。
アザラシが好きなので水族館にはよく行くのですが、動物園は本当に久しぶりだったので、癒されました。出演者のみんなと一緒に行けたのも楽しかったです。
――今回、ドラマの第1話を七海さん、瀬戸かずやさん、如月蓮さんが一緒にご覧になるビジュアルコメンタリーがありましたが、その時の様子はいかがでしたか。
コメンタリー経験があまりないので、撮影が始まる前は「これを見ながらどうやって話すんだろう?」と少し不安で・・・3人で「何を話そう?」と考えていましたが、最終的には楽しんでる間に終わってしまいました!
各々、自分のシーンでは恥ずかしくて手で目を覆ってしまったり、「このシーンはこうすればよかった」と反省しながら見たりしていました。どの場面もおもしろかったのですが、特に自分が参加していない撮影シーンは新鮮で、色々話を聞いて盛り上がりました。
――ちなみに、ドラマで共演が決まった際は、皆さんで連絡を取り合ったりしましたか?
本当に初めてのことだったので、「お互いどうなるかわからないけど一緒にがんばろうね」と連絡を取り合いました。如月さんとは元々宝塚歌劇団在団中も同じ組だったので、ドラマ出演にかかわらずよく連絡を取っていたのですが、瀬戸さんとは在団中に作品で共演することがなかったので、今回改めて「よろしくお願いします!」と連絡をさせていただきました。撮影が始まると一緒にいる時間が長くなったので、打ち解けてとても仲良くなりました。
――お三方がドラマで共演するというのは、ファンの方にとってビッグニュースだったと思います。周りの反応はいかがでしたか?
発表された時には、宝塚時代の同期達も「めちゃめちゃおもしろそう!絶対見るね!」と連絡をくれました。ファンの方々もすごく楽しみにしていることを、SNSやお手紙など、本当に色々な形で伝えてくださって、嬉しかったです。
――では、ドラマの注目ポイントを教えてください。
どこにしようかな~・・・まずは、第1話のカラオケシーンかな。ドラマの撮影初日がカラオケシーンから始まったんです。「これでよいんだろうか」と悩みながら、がむしゃらに挑んだ撮影でした。共演者の方々も撮影初日の“初めましての緊張感”があって、それが合コンからカラオケに行く登場人物たちの心境とリンクして、リアルな空気感を持った映像になったのではないかと思っています。
――蘇芳と常盤の関係がどうなっていくのか、今後の展開も気になります。
蘇芳と常磐は、原作でもお互いの気持ちを言葉にしていないんですよね。私も、2人がどうなっていくのか楽しみにしています。
――特集では、ドラマ以外にも七海さんが過去に出演された舞台作品も放送されますね。
出演作品を、改めて沢山の方に観ていただける機会をいただけて、とても嬉しいです。そして、お伝えしたいのは、今回の放送作品を含めて、これまで出演した作品すべてに共通して、本当に素晴らしい方々と一緒に作品づくりをすることができたということです。どの作品も「このメンバーじゃなければ、私はできなかったかもしれない」と思うくらい。本当に、素敵な作品と関わらせていただきました。
――それぞれの作品を少しずつ振り返っていただきたいのですが、まず『フランケンシュタイン-cry for the moon-』(2022)はいかがでしたか?
『フランケンシュタイン』は、私にとって初めてのストレートプレイの挑戦となり、不安なこともありました。でも、稽古場から「全員で作品を良いものにしよう」という皆さんの気持ちが伝わってきて、とても充実した時間でした。そして、彩凪翔さんの宝塚退団後の初舞台でもあり、初共演だったのですが、すごく楽しかったです。お互いに相談し合いながらお芝居を作り上げられたのはとても良い思い出です。
――では『Color of Theater「ROSSO」』(2021)は?こちらはエンターテインメント満載の作品でしたね。
『ROSSO』はチャレンジコーナーがたくさんあったのですが、練習の段階で「出来ないかもしれない・・・」と不安になることもありました(笑)。フレアバーテンディングなどにも挑戦しているのですが、難易度が高くて教えてくださる先生に弱音を吐いてしまうこともありました。でも先生も凄く熱心に教えてくださって、本番で成功したときはとても嬉しかったです。
過程は大変だったのですが、「観に来てくださった皆さんに楽しんでいただきたい!」という気持ちの方が先立っていました。失敗しても“チャレンジしている姿を皆さんに観ていただく”、それが『ROSSO』という作品のおもしろいところでもあったので。「失敗したくない」という気持ちはあったのですが、『ROSSO』は「間違えても、その瞬間、そのすべてがエンタ―テインメントなんだ」「ありのままをお客様に楽しんでいただこう」という気持ちが生まれた公演でした。
――最後に、『RED & BEAR~クイーンサンシャイン号殺人事件~』(2020)はいかがでしたでしょう?
『RED & BEAR』は宝塚歌劇団退団後、初めて主演をさせていただいた舞台でした。退団後の舞台出演自体も初めてだったので、本当に色々皆さんに教えていただきました。稽古の進め方から稽古着のことまで・・・。役の衣装がスーツだったので、最初、稽古場に本番衣装に似たスーツを着て行ったらみんなにびっくりされたんです(笑)。舞台と同じ状況で稽古をした方がよいだろうと思ってスーツを着ていったのですが、ほかの皆さんは動きやすいラフな稽古着で(笑)。「・・・なるほど!」と発見がありましたね!
――(笑)。そんな裏話を含めて改めて作品を楽しんでいただけるといいですね。最後に、いつも応援されているファンの方々、ドラマや今回の特集で初めて七海さんに触れる方々へメッセージをお願いいたします。
こうして作品を通して振り返ってみると、根底は同じでも表現の仕方など色々変わっているところもあると思います。それを受け止め、ついてきてくださって、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、この特集で新たに私を知ってくださった方には、舞台やドラマだけではなく、アーティスト活動や声優の仕事などにも挑戦していますので、気になったらチェックしていただけたらとても嬉しいです。七海ひろきに、ぜひときめいてください!
(文:一本柳歌織/取材・編集/エンタステージ編集部)
「合コンに行ったら女がいなかった話」放送記念
3ヶ月連続 七海ひろきにときめいて
11月10日(木) スタート!
毎週木曜 21:00 ほか 日本映画専門チャンネル
放送作品
TVドラマ『合コンに行ったら女がいなかった話』(2022・全10話) BS・CS初
合コンに行ったら、男装イケメン女子が待っていた!
話題沸騰中の人気漫画を、元宝塚歌劇団男役スター・七海ひろきドラマ初主演で待望の実写化!!
【出演】七海ひろき 井上想良 瀬戸かずや 小西詠斗 如月蓮 増子敦貴(GENIC)/うらじぬの 辻凪子 小槙まこ
【原作】蒼川なな「合コンに行ったら女がいなかった話」(掲載「ガンガンONLINE」スクウェア・エニックス刊)
【脚本】赤尾でこ 保木本真也
【音楽】若林タカツグ
【主題歌】七海ひろき、瀬戸かずや、如月蓮、井上想良、小西詠斗、増子敦貴「HEART BEAT」
【演出】竹本聡志 酒見顕守 尾形正喜
【プロデュース】中畠義之 水川薫 横山勇人 伊藤茜
【作品解説】
男子大学生の常盤は、同じ講義をとっている蘇芳に誘われて、3対3の合コンをすることに。当日、待ち合わせの居酒屋に行くと、待ち構えていたのは、なんとキラキラの男装イケメン女子3人だった。
合コンから始まる6人の人間関係は…恋か?友情か?はたまた・・・?
元宝塚歌劇団男役スターと、Z世代から人気を誇る若手注目俳優の夢の競演によるボーイ・ミーツ・男装女子の新感覚ラブコメディが開幕!
放送にあわせ、ドラマの魅力に迫る特別番組、七海ひろきをはじめとする出演者による第1話のビジュアルコメンタリー、
その他、先行上映キックオフイベントもお届け!
『ドラマ「合コンに行ったら女がいなかった話」特別番組』
キャスト陣が番組の見どころやここはぜひみてほしいシーンを紹介!
「合コンに行ったら女がいなかった話」がより楽しめる特別番組!
チャンネルでしか見られないマル秘トークも!?
『ドラマ「合コンに行ったら女がいなかった話」 先行上映キックオフイベント』
ドラマの放送に先駆けて行われた1日限りのキックオフイベント!メインキャスト6名が勢ぞろい。
作品にまつわるトークや主題歌初パフォーマンスを繰り広げるスーパースペシャルレアな内容でお届けする!
『ドラマ「合コンに行ったら女がいなかった話」第1話ビジュアルコメンタリー』
七海ひろきをはじめとする出演者がドラマ「合コンに行ったら女がいなかった話」第1話を観ながら、撮影の裏側や出演者とのエピソードを交えて作品の魅力を語るチャンネル限定のビジュアルコメンタリー!
さらに、七海ひろきの魅力に見惚れる、主演舞台を特集放送!
【11月】舞台『フランケンシュタイン-cry for the moon-』(2022) TV初
不朽の名作『フランケンシュタイン』を新たな脚色で舞台化。
主演の七海ひろきが既存のイメージを覆すような麗しい怪物に!
【演出】錦織一清
【脚本】岡本貴也
【出演】七海ひろき 岐洲匠 彩凪翔/蒼木陣 佐藤信長 横山結衣 北村由海/永田耕一ほか
原作:『フランケンシュタイン』(シェリー作 小林章夫訳 光文社古典新訳文庫刊)
【12月】舞台『Color of Theater「ROSSO」』(2021) TV初
七海ひろきを主演に迎えた極上のエンターテインメント・ショー!
「ROSSO」=「赤」にまつわる様々なエピソードを一流のパフォーマーと多彩なジャンルの演出で紡いでいく。
【演出】TETSUHARU
【脚本・作詞】浅井さやか(One on One)
【音楽・作詞】KYOHEI
【出演】七海ひろき、大野拓朗、伊藤純奈、伶美うらら、東山光明、内海啓貴 ほか
【1月】舞台『RED&BEAR~クィーンサンシャイン号殺人事件~』(2020) TV初
七海ひろきの宝塚歌劇退団後の初主演舞台!華麗に事件を解決する謎の私立探偵、通称“RED”と、的外れな推理で現場を混乱させる刑事・熊田のバディが豪華客船で起こる難事件を追う!
【演出】中島庸介
【脚本】天真みちる
【原作】林誠人
【出演】七海ひろき、西岡德馬、佐奈宏紀、近藤頌利、遊馬晃祐、正木郁、三原大樹 ほか