2022年9月9日(金)に東京・シアタートラムにて、モチロンプロデュース『阿修羅のごとく』が開幕した。小泉今日子、小林聡美、安藤玉恵、夏帆が四姉妹を演じる。
本作は、昭和を代表する脚本家の一人、向田邦子の代表作を木野花の演出と、倉持裕の脚色で舞台化したもの。センターステージ形式の舞台で、“阿修羅のごとく”闘う四姉妹を臨場感たっぷりに感じられる作品に仕上げた。
とある日、三女・滝子(安藤玉恵)の「話したいことがある」という連絡により、四姉妹は集まることになる。数日前、70才を迎える父親が愛人らしき人物といるところを目撃した滝子が、興信所に父の身辺調査を依頼したのだ。
四人は、母親に知られることなく父に浮気を解消してもらうための作戦を練る。そんな姉妹だが、実は自身の生活にもそれぞれ悩みを抱えていた。
長女・綱子(小泉今日子)は仕事先の妻子ある男性と不倫関係、次女・巻子(小林聡美)は夫の浮気の予感にもやもやした日々を過ごし、三女・滝子はその堅い潔癖さで男との出会いもなく、四女・咲子(夏帆)はボクサーの彼との不安定な生活に疲弊していた。
ままならない現実をあたふたと、それぞれの業を抱えて正直に生きようとする四姉妹。その闘いの日々は続く、阿修羅のごとく・・・。
四姉妹の恋人や夫、不倫相手など登場する男性は、岩井秀人と山崎一が、それぞれの四姉妹の恋人や夫、不倫相手を演じ分けるのも見どころの一つだ。
モチロンプロデュース『阿修羅のごとく』は、9月9日(金)から10月2日(日)まで東京・シアタートラム、10月8日(土)から10月10日(月・祝)まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて上演。
また、9月14日(水)18:00公演がPIA LIVE STREAMとWOWOWオンデマンドにてライブ配信されることも決定した。ライブ配信は終了後、9月18日(日)23:59までアーカイブ視聴が可能。
コメント紹介
◆木野花(演出)
「阿修羅のごとく」を舞台化することのプレッシャーを励みに変えて、向田邦子という作家の底知れない怖さと愛情に向き合い、ひたすらに、ガムシャラに稽古してきました。
合言葉は「小劇場のごとく」。稽古が進むにつれ、やはり今回はベストキャストだという確信が湧いてきて励みになりました。頼もしいスタッフに助けられ、美術、照明、音学総動員で、演劇ならではの「阿修羅のごとく」が出来そうだと、喜ぶ間もなくもう初日なんですね。あっという間でした。どうか皆さまも、あっという間の「阿修羅のごとく」を楽しんで頂けたら幸いです。
◆小泉今日子
木野花さんの演出のもと、濃密な稽古を重ねた日々。健全な精神状態を維持しながら学生時代の部活を思い出させる疲労感は爽快でもありました。関わるキャスト、スタッフの意見をちゃんと聞き、良いところは取り入れてくれる演出家とプロデューサー!
真摯に、でも楽しみながら役に取り組む俳優陣!素敵な夏の日々でした。そして、私たちの、私たちにしか出来ない『阿修羅のごとく』を作り上げたと思ってます。どうぞお楽しみに!
◆小林聡美
それぞれの役者が、それぞれの修羅場をかかえつつも、『阿修羅のごとく』は喜劇だった?と思えるほど、笑った稽古場でした。
小泉さんの可憐さと度胸、安藤さんの聖と俗、夏帆さんのど根性と純情、岩井さんの葡萄と肉体改造、山崎さんの柔軟な宇宙。
そして木野さんの演劇魂!もう、私の頭は爆発だ!そんな我々のおりなす家族の修羅場を、東西南北から眺め、たんと楽しんでいだだけたら嬉しいです。
◆安藤玉恵
脚本が書かれた時代が、セリフではっきりと浮かび上がる、昭和の後半、東京。
でもなぜだか言葉遣いに違和感がなく、セリフを発するのが心地よいと感じていました。
その時代における男女の価値観を話し合ったり、細かく返し稽古を重ねて、私も三女滝子を見つけることができた、と言いたいところですが…どうかな。
臨場感と熱量がいっぱいの、舞台「阿修羅のごとく」楽しみになさってください。
◆夏帆
1ヶ月の稽古期間で、心も身体もどんどん鍛えられ、稽古前の自分と比べると、なんだかとても強くなれた気がしています。
大試合に向けて、木野さんのパワフルな演出を受けながら、お姉さまたちになんとか食らいつこうと必死に走ってきました。
なんにしても、この4姉妹はとても強いです。
その強さに飲み込まれぬよう、日々体当たりでぶつかっていきたいと思っております。がんばります!
◆岩井秀人
『阿修羅のごとく』、いよいよ本番です。引きこもりから「俳優になりたい」とスタートし、何十年か経ち、こうして「生まれながらに俳優」な人たちと過ごさせてもらえる時間は、本当に幸福なものでした。木野さんの演出も、ものすごく知的なのに感情と野性に溢れていて、それでいてやって実際見せてもらうと毎回、稽古場が笑いに包まれました。稽古場で笑っていた時間はもちろん、一転して木野さんや小泉さん、山崎さんが場面場面に考察したことを聞き、静かにみんなで考えていた時間、「もっとやりすぎてみて」って言われてやりすぎた小林さんをみんなでみていた時間、木野さんが笑い方を教えようと近づき、夏帆ちゃんはコロナを気にして距離をとっているうちに、「はっはっはー!」言いながら二人で舞台の周りを半周ぐらい歩いていた時間、安藤さんが木野さんのやってみせた通りに演じて怒られていた時間、そういった豊かな時間の数々が、舞台上に上手く乗り切ることを祈っております。
我々も楽しみますので、ぜひ皆様にも、お楽しみいただければと思います。
◆山崎一
早替わりを含めて衣装替えが十数回!
いや〜、何十年ぶりでしょうこんな舞台(笑)!
老体に鞭打ってがんばるのみです!
どうぞ、袖で着替える役者の格闘も、想像して楽しんでみて下さい(笑)!
モチロンプロデュース『阿修羅のごとく』公演情報
上演スケジュール・チケット
【東京公演】2022年9月9日(金)~10月2日(日) シアタートラム
【兵庫公演】2022年10月8日(土)~10月10日(月・祝) 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
スタッフ・キャスト
【作】向田邦子
【脚色】倉持裕
【演出】木野花
【出演】
小泉今日子 小林聡美 安藤玉恵 夏帆 ・ 岩井秀人 山崎一
ライブ配信
【配信日時】2022年9月14日(水) 18:00公演
<PIA LIVE STREAM>
【配信チケット料金】4,000円(税込)
【チケット取り扱い】チケットぴあ https://w.pia.jp/t/ashura/
※ライブ配信終了後、9月18日(日)23:59までアーカイブ配信あり
※チケット購入者は上記日程まで何度でも視聴可能
※チケット販売は9月18日(日)20:00まで
<WOWOW オンデマンド>
【配信場所】WOWOWオンデマンドにてライブ配信
【視聴料金】WOWOWに加入中の方は無料
※9月18日(日)23:59までアーカイブ視聴可能