2022年7月16日に東京・帝国ホテルで、滝沢秀明が演出を手掛けるオリジナル ミュージカル『流星の音色』の製作発表会見が行われ、主演・京本大我(SixTONES)の他、真彩希帆、内海光司、新妻聖子らが登壇し、本作への意気込みや共演者の印象などを語った。
本作は七夕伝説をもとに幻想的な世界観の中、1年に1度だけ橋が架かる2つの星を舞台に初めての恋と悲劇が描かれるオリジナル ミュージカル。『滝沢演舞場』『滝沢歌舞伎』をはじめ多くの作品を手掛けてきた滝沢秀明が初のミュージカル演出を手掛け、脚本は映画『るろうに剣心』シリーズなどで脚本を担当した藤井清美は務めることに。さらに音楽は、主演の京本と共に『Endless SHOCK』『17AGAIN』など多くの舞台、ミュージカル作品で音楽監督を務める長谷川雅大が担当し、作品の世界観を彩る。
『エリザベート』『ニュージーズ』といったミュージカル大作への抜擢が続く京本大我(SixTONES)が新橋演舞場単独初主演を務め、共演に、元宝塚歌劇団雪組トップ娘役として活躍し、2021年の退団後は抜群の歌唱力で注目を浴びている真彩希帆、光GENJIの元メンバーで、解散後もテレビ・舞台と多方面に活動している内海光司、そして日本ミュージカル界屈指の歌唱力で圧倒的な存在感を放つ新妻聖子、と華やかな面々が名を連ねる。
記者会見では、主演・音楽を担当する京本が「今回は主演だけではなく音楽も担当するという事もあり、1年以上前の制作段階から色々な形で携わらせていただいているので、思い入れも強いです。こうして皆さんのもとに届けられる日が待ち遠しかったので本当に嬉しく思います! 素敵なキャストの皆さんと一緒に、僕たちの作るこの作品の魅力を届けていけたらと思います!」と新たな挑戦にかける熱い想いを述べた。
少し緊張気味に見えた京本だが「いつもはメンバーの後ろに隠れてこういう場を乗り切ってきたので。座長として、居なければいけないという事でプレッシャーを感じております(笑)」と吐露しつつも、本作で音楽を担当することについて聞かれると、「1年ほど前からテーマ曲の制作にあたらせていただいて、同じメロディーラインを使ったリプライズ曲や、アレンジ曲も含め全部で7曲近くの作詞作曲をしました。稽古に入って、演出によって矛盾してくるところは稽古をしながら変更しています」と出演者としてだけではなく製作者としての立場でも作品に対峙している様子を垣間見せた。
テーマ曲の制作期間を聞かれると、「なんか本当に嘘みたいな話で言うのも恥ずかしいんですけど(笑)」と少し照れながら、「メールをいただいた日の夜にピアノを触ってみたら良い感じのワンコーラスが出来たので、滝沢君にその弾き語りをボイスメモで録って送ったら、“これでいこう!”と。音楽担当が決まった日にテーマ曲はもう決まりました!」と驚きのエピソードを明かし、会場から感嘆の声が上がった。また、作詞も自身のグループ(SixTONES)のライブツアー期間の移動中に仕上げていたという。
今回初共演となる京本と内海だが、内海の気さくでムード―メーカな所に助けられているという京本。その様子が記者陣にも伝わったのが、内海の挨拶の際「この度京本大我くんのお父様役をやらせていただく京本政樹です。よろしくお願いします!」とおどける一幕。京本が「違います!」と突っ込むと「言えって言ったじゃーん!」と茶目っ気たっぷりに返し、和やかな雰囲気で仲の良さを伺わせた。
また、京本に対する印象を内海は「すごいロマンチストだなと。曲を聴いていても彼が持っている優しさや透明感が現れていると感じるし、佇まい、繊細さも含めてそんな印象です」と語り、「(京本に向かって)シャイでしょ? 僕も人見知りなので気持ちわかるんですけど(笑)、お芝居になるとちゃんと相手の目を見て芝居している。ちゃんとしているんだなと感じますね」と、“息子”を理解する親子役の絆が垣間見えた。
一方、真彩と新妻も初共演。真彩にとって新妻はあこがれの存在との事で「夢が叶うんだなって! ミュージカルの世界を目指してきたご褒美をいただいてしまったなというか…。歌声や、お芝居の作り方というものをこんなに間近で勉強させてもらえるということに胸がいっぱいです。今は見て、聞いて、研究している最中です!」と歓びの丈を語ると、新妻も「本当に真彩さんの真っ直ぐな瞳で見つめられると(私が)生んだのかな?と思うくらい愛おしくて」と、親子シーンの稽古で感情移入してしまい、涙で歌えなくなってしまったエピソードを披露した。
会見では、京本が滝沢の半生を描いた『One!-the history of Tackey-』(2006年)で滝沢の幼少期を演じ、初舞台を踏み、その後『滝沢演舞場』『滝沢歌舞伎』シリーズで過去7回共演、当時主演を務めていた滝沢の元、様々な鍛錬に励み、滝沢に歌唱力を見出されるなど「感謝しかない」と滝沢への思いも語った。
そして、「恩返し、というにはまだ早いかもしれないですけど、滝沢君と一緒に、新橋演舞場に“座長として大きくなって帰って来れたら良いな”という夢をぼんやりと描いていました。こんなにも早くこの舞台に立たせていただけるという機会をいただけてすごく光栄です。稽古が進んで、これは間違いなく皆様にキュンキュンしていただける素敵な作品になるな、という確信が日に日に増しております!」と並々ならぬ思いと共に会見を締めくくった。
オリジナル ミュージカル 『流星の音色』は、2022年8月2日(火)から8月17日(水)まで東京・新橋演舞場、8月21日(日)から8月28日(日)まで愛知・御園座、8月31日(水)から9月4日(日)まで京都・南座、9月8日(木)から9月9日(金)まで広島文化学園HBGホールにて上演される。
(取材・文・写真/カヤシマヒデミ)
あらすじ
海の星王子・リーパ(京本)は偉大な父・サルム(内海)より王位継承を告げられ、逃れられない運命と責任に不安を抱えて葛藤していた。
一方、内気で気弱な山の星の王女・シルウァ(真彩)もまた、歌で星の平和を守る使命を全うする自信がなく思い悩んでいた。彼女は恋に憧れ、小説に描かれる燃えるような恋心を夢見ていた。しかし母・フローラ―リア(新妻)から「幸せのためには甘い恋に「憧れてはいけない」と言い聞かされており、恋をすることを諦めていたのだった。
そんなある時、いつものように恋愛小説を読んでいたシルウァの目の前に眩い光が満ち、遠く離れた星に住むリーパの歌声を耳にする。その歌声に合わせて、無意識に竪琴を弾き、声を合わせるシルウァ。互いの歌声と演奏に惹かれた2人は顔も知らぬまま会う約束を交わすが…。
オリジナル ミュージカル『流星の音色』公演情報
上演スケジュール
【東京公演】2022年8月2日(火)~8月17日(水) 新橋演舞場
【愛知公演】2022年8月21日(日)~8月28日(日) 御園座
【京都公演】2022年8月31日(水)~9月4日(日) 南座
【広島公演】2022年9月8日(木)・9月9日(金) 広島文化学園HBGホール
スタッフ・キャスト
【演出】滝沢秀明
【脚本】藤井清美
【音楽】京本大我 長谷川雅大
【出演】京本大我 真彩希帆 内海光司 新妻聖子 他
公式サイト
https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/202208_enbujo/