鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

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鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

乃木坂46の鈴木絢音が主演する舞台『六番目の小夜子』が、2022年1月7日(金)に東京・新国立劇場 小劇場にて開幕した。初日前には公開ゲネプロが行われ、囲み取材会には鈴木のほか、尾碕真花、高橋健介が登壇した。

鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

本作は、恩田陸の処女作「六番目の小夜子」(新潮文庫刊)を、鶴田法男を総監督に迎え、小林雄次の脚本、井上テテの演出で舞台化したもの。「サヨコ伝説」という不思議な言い伝えのある高校に、謎の転校生がやってきたことから巻き起こる物語を描く。

鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

学校を舞台にしているストーリーながら、舞台上には演劇部の部室にもなっている「理科準備室」がメインに据えられており、物語はこの部室を中心に展開していく。“Jホラーの父”とも呼ばれる鶴田が総監督を務めているだけに、さまざまなホラー的な仕掛けが用意されており、観客の恐怖心をあおる。

謎に包まれた主人公・沙世子を演じた鈴木の演技も際立っていた。感情が感じられない淡々とした話し方や、無表情な顔で立っている姿からは、不気味さすら感じられた。

鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

ゲネプロ後に行われた取材会で、鈴木はまず「千秋楽まで元気に走り抜けられるようにがんばります」と意気込みを語った。尾碕も「千秋楽まで気を抜くことなく、いい緊張感を持っていきたいと思います」と力を込め、高橋も「大変人気の原作で、ドラマ版でも成功されている作品なので、それに負けないような舞台を作り上げたいと思ってやってきました。最後まで応援よろしくお願いします」とコメントした。

今作での役作りについて聞かれると、鈴木は「動きを制限するのが苦労した点でした。私はずっと動いている人間なので、ミステリアスさを出すためにジッと止まって演じています」と明かした。

鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

一方、尾碕は「(尾碕が演じる)雅子は『サヨコ』のお芝居をすることに反対する少数派の人間です。でもそれは、3年間演劇部でやってきて、最後の年だから自分のやりたいことをやりたいという思いや責任感、優しさがあってのことなんです。そのニュアンスを変えてしまうと、ただのワガママな子になってしまうので、そこは気をつけて演じています」と語った。

鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

そして、「サヨコ伝説」の謎を追っていく関根秋役の高橋は「まずは、“普通の高校生が集まっている部室”という雰囲気をできるだけナチュラルに作ることを最重要課題でやってきました。そこに転校生という異物が入ってきた時の雰囲気作りが難しくて・・・何回も繰り返しましたが、その雰囲気が作れたと思うのでよかったです」と稽古時を振り返った。

鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

稽古では鶴田によるホラー指導もあったそうで、鈴木が「台詞の言い方も普段とは違う感じで教えていただいて・・・それが怖さにつながっていたらいいなと思います」と話すと、尾碕も「『ジーっと見てなかった?』という台詞があるんですが、そこをもっと印象付けて、怖くしたいと(鶴田が)おっしゃっていて、『ジーーーーーーっと見てなかった?』と(言葉を溜めて)いうようにしています。確かに、言われないと気づけなかったというところが他にあったので、『なるほど、こうして恐怖を仕上げていくんだ』と思いました」と同意。鶴田の細かい演出によって、劇中全体に漂う“ホラー感”が作られていることが明かされた。

鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

また、「3年に1度、『サヨコ』に選ばれたら、始業式に赤い花を生ける、文化祭で『サヨコ』の舞台を上演する、次の『サヨコ』を指名するという3つの約束を果たさなければならない」という本作の内容にちなんで、自身が「サヨコ」に選ばれたらどうするかという質問が挙がると、高橋は「最初の赤い花はやる。でも、性格的に誰にもバレずに1年間いられるかは怪しい(笑)。僕はこの界隈一、口が軽いので秘密は言わないほうがいいですよ(笑)」とコメント。

鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

尾碕は「私は花を生けることもしない。1年間、重責を負いたくないので、サヨコじゃないことにします」と話し、鈴木は「私はしっかりやるんじゃないかなと思います。でも、1年間、ニヤニヤし続けていると思います」と回答。それぞれの性格が現れた答えとなった。

鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

最後に鈴木は、「2022年の観劇初めになる方もいらっしゃるんじゃないかと思うので、気合いを入れてがんばって役を生きたいと思います。ありがたいことにチケットの売れ行きがいいみたいなので、劇場に来られない方は配信で観ていただけたら嬉しいです」と改めてアピールし、締めくくった。

鈴木絢音主演『六番目の小夜子』開幕!数々の仕掛けと細やかな演出で作り上げる“ホラー感”

舞台『六番目の小夜子』は、1月16日(日)まで東京・新国立劇場 小劇場で上演。1月9日(日)には、Rakuten TVにて独占ライブ配信も実施される。

(取材・文・撮影/嶋田真己)

目次

舞台『六番目の小夜子』公演情報

上演スケジュール

2022年1月7日(金)~1月16日(日) 新国立劇場 小劇場

スタッフ・キャスト

【原作】恩田陸「六番目の小夜子」(新潮文庫刊)
【企画協力】新潮社 https://www.shinchosha.co.jp/book/123413/
【総監督】鶴田法男
【脚本】小林雄次
【演出】井上テテ

【出演】
鈴木絢音(乃木坂46)/
尾碕真花 高橋健介/熊谷魁人 山内瑞葵(AKB48)/飛葉大樹 仲美海(劇団4ドル50セント) 大原由暉 志田こはく/花崎那奈(ボクラ団義) 緑谷紅遥(ボクラ団義)/山本涼介/森下能幸

ライブ配信

対象公演:2022年1月9日(日)18:00
見逃し配信:1月16日(日)17:00~1月23日(日)23:59
配信チケット価格:3,500円(税込)
配信プラットフォーム:Rakuten TV

【公式サイト】http://sayoko-is-back.jp/
【公式Twitter】@6_sayoko_stage

(C) 1998 恩田陸/新潮社 ©舞台「六番目の小夜子」製作委員会

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