『Opus.COLORs』開幕! 岸本勇太、磯野亨らがステージに描くデジタルアートに青春をかける少年たちの物語

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『Opus.COLORs』開幕! 岸本勇太、磯野亨らがステージに描くデジタルアートに青春をかける少年たちの物語

2024年5月10日に東京・品川プリンスホテル クラブeXでパーセプションステージ『Opus.COLORs』(通称「パスステ」)が開幕。初日当日にゲネプロと囲み取材が行われ、岸本勇太、磯野亨、結城伽寿也が登壇した。

「Opus.COLORs」とは、企画・原案の他、人気アニメ「スタミュ」のスタッフが再結集して制作したオリジナルアニメ。作品を描く“アーティスト”とそれをプロデュースする“グレーダー”が2人1組で作り上げる、没入型デジタル絵画『パーセプションアート』という架空のアートに青春をかける少年たちが描かれている。

『Opus.COLORs』開幕! 岸本勇太、磯野亨らがステージに描くデジタルアートに青春をかける少年たちの物語

舞台版となる今作では、アニメでシリーズ構成・脚本を務めたハラダサヤカが自ら筆を執り物語を再構築し、吉谷晃太朗の演出を経て、『パーセプションステージ』として品川プリンスホテルクラブeX の円形ステージでより色鮮やかな世界が届けられる。

本作に登場するキャラクターは個性派揃いだ。さまざまなペアの関係を楽しむことが出来る。今作の主題となる『パーセプションアート』の生みの親・月見里夫妻の息子で、超感覚を持つ主人公・月見里和哉(岸本勇太)、和哉と純の幼馴染だが、或る時をきっかけに彼らと距離を取るようになってしまった多岐瀬響(磯野亨)の訳ありペア。二人の“追いかけっこ”関係をチャーミングにからかい、時に助言する都築純役の結城伽寿也と、純の従兄弟で、和哉とも、和哉が都築家に引き取られて以来の友人である難波道臣(柊木智貴)の主従ペア。

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他にも、内気で人見知りだが豊かな感受性を持つ斑鳩杏寿(北乃颯希)と、アーティストはグレーダーの「道具」と見下す榊知陽(松井健太)のカーストペア。アーティスト専攻の狂犬・御来屋楓(瀬川拓人)と、グレーダー専攻のモンスター桐乃江麻秀(川隅美慎)の腐れ縁ペア。

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「パーセプションアート」のライセンス取得を待たずしてプロとして活動する若き天才・灰島伊織(松田昇大)と、美術界の重鎮である由羅家の次男で伊織の熱狂的なファンである由羅拓海(新納直)の立場逆転ペア。御来屋楓&桐乃江麻秀&登世康平の幼馴染で、誰に対しても無邪気で友好的な織堂優一(添田陵輔)と、同じく楓&麻秀&優一の幼馴染で、どんなヤバイ話も笑い飛ばせる明るさをもつ登世康平(大見拓土)の仲良しペアと、見どころがいっぱいだ。

そして、拓海の兄で、永茜高校パーセプションアート学科生の相談役兼お目付け役・ジェネラルズのメンバーである由羅大樹(上仁樹)も加わり、物語を盛り上げていく。

パーセプションステージ『Opus.COLORs』は、5月19日(日)まで東京・品川プリンスホテル クラブeXにて上演される。上演時間は2時間10分(休憩なし)。

目次

囲み取材レポート:劇場全体を巻き込んで一つのアートが出来上がる

まず、本作の見どころを尋ねられた登壇者たち。岸本は「没入型というのを一つの軸として、稽古でもイメージしてやってきたんですけど、この劇場に入ってそれが立体的になって、照明や音響とか、いろいろな舞台のシステムを使って、この劇場ならではの没入型というものを見せられると思っています」と挙げると、「場当たりをして、稽古中には正直イメージしきれてなかった部分がすごく出てきました。本番が始まりますけど、そこも含めてどんどんチャレンジしながら、皆さんを巻き込んでいきながら、劇場全体を巻き込んで一つのアートが出来上がってくる気がするので、皆さんもアートの一つと思ってもらってもいいぐらいの没入型になっています」と胸を張った。

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磯野は「全体の見どころは、個人的には曲になります。原作でも使われている曲があるんですけど、それに振り付けやパフォーマンスが加わったものを劇中でやらせていただくんです。そこに、それぞれのペアの色が出ているので、その違いに注目していただけたらなと思います」と見どころを挙げた。続けて、役の見どころとして、「やっぱり、多岐瀬響としてはどうしても最後のシーンになります。何年も抱えてきたものを吐き出すシーンが最後にあるんですけど、そこは自分としても一番気持ちが入るとこでもありますし、ぜひ注目してください」とアピールした。

クラブeXならではの円形ステージについてアピールする結城は「演出的にも客席の通路を縦横無尽に動き回っています。さらに、両サイドの客席に小さなステージの小島があるんですけど、その後ろにもお客様がいたりするから、本当に全てのお客さんとゼロ距離で僕らを感じられて、僕自身、体験したことがなくて新感覚です」と明かすと、「お客様が入って本当に完成というのを僕らも実感すると思います。常に気づいたら隣にキャストがいるとか、全然起こりうるので、そういう意味では、それも含めて没入型だと思っています」と魅力を語った。

そして、稽古場と実際の劇場の円形ステージの違いに苦労したという岸本は「場当たりで、『そうなんだ!』みたいな気づきをほぼ1人何回以上かはしているので、本番中でもこの作品は育っていくんじゃないかなっていうのは感じています」と思いを明かした。

場当たりの話として、磯野が劇場の通路を通って登場するシーンについて、結城は「響なんて、もう昨日一昨日ずっと(劇場で)迷子になってた(笑)」と暴露。その言葉に、クラブeXが初めてという磯野は「裏導線って言うんですかね。どこに行っていいか分からなくて、真逆へ出ちゃったりということがありました」とはにかんだ。

加えて磯野は、「あとは向く方向だったりとかですね。本来だったらお客さんがステージの反対側にいるから、大体お客さんの方を向いてという感じなんですけど、全体を意識するのが最初は苦労しました」と円形ステージならではの稽古での苦労を語った。

さらに結城は、「そもそも『Opus.COLORs』という作品が奥深くて、専門用語とか、絵を描く時の概念というものについて考えさせられました」と稽古を振り返ると、岸本も「稽古中にたくさん“概念”って聞きました。『概念とアートだから』ということを、演出の吉谷さんが何回言ったかわからないくらい(笑)」と同調した。

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最後に、登壇者たちから意気込みとメッセージが送られた。結城は、「僕ら自身も今、楽しみとドキドキが半分半分という感じなんですけれども、本当にお客様を隣で感じられるような距離感でお芝居ができるので、より僕らは集中して、かつ楽しんでいただけるように、一つ一つ言葉を丁寧に紡いでいきます。シーン展開が結構早いんですけど、お客様がお話の迷子にならないように、丁寧に、シーンとシーンのバトンを繋ぐ意識を持って、しっかり最後までやり遂げたいと思っております」と意気込んだ。

磯野は「僕自身、多岐瀬響の人生をしっかりと演じられるように頑張っていこうと思いますし、作品全体としてもご観劇いただいた皆さんの心を彩って帰っていただけるような作品にできたらなと思っております」と意気込みを披露。

そして、岸本は「アートというとキラキラした世界観というのがあることはあるんですけど、しっかり人間関係としてそれぞれの葛藤や過去というところを、僕ら自身が役者としても身体表現を用いて表現しているのがパスステの一つの魅力ですし、マンパワーでキャスト一人一人が生身の人間でやる意味みたいなことを感じながらこのパスステを届けられたらいいなと思っております」と期待を寄せると、「お客様が入って、もっとこうできるみたいなことって絶対に見つかってくるので、そこはいい意味で柔軟に、決め打ちせず柔らかく考えていきながら、作品をどんどん広げていけたらなと思っておりますので、皆様、最後まで何卒よろしくお願いします」と会見を締めた。

ゲネプロレポート:カラフルで美しきデジタルアートにかける青春が劇場に解き放たれる

視覚、聴覚、嗅覚、触覚などの感覚にダイレクトに影響を与え、鑑賞者を作品世界に完全没入させることの出来る没入型デジタル絵画『パーセプションアート』が生まれておよそ10年が経ち、『感覚芸術』と呼ばれる絵画のジャンルとして世の中に浸透した世界。

物語は、幼なじみの3人、和哉、響、純の子ども時代を描きながら、そして現代へ。総登場のキャストたちが、アニメ版OP曲でもある「SHINY」を歌唱しながらダイナミックでキレキレなダンスを円形ステージで所狭しと披露する煌びやかなOPがスタート。

OPが終了すると、パーセプションアート学科のある永茜高校に入学した、パーセプションアーティストになることを夢見る和哉の目線で、各キャラクターが登場する。

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実作業担当の“アーティスト”とプロデュース担当の“グレーダー”の2人1組のペア制を用いて作成する『パーセプションアート』。その様々なペアと、永茜高校パーセプションアート学科生の相談役兼お目付け役のジェネラルズが次々と登場し、それぞれのペアとジェネラルズをイメージした楽曲とダンスを披露することで、一瞬にしてキャラクター性をつかませる演出が光る。

そこから物語は加速していく。和哉は、疎遠になってしまった幼馴染でグレーダー専攻の響と再会するが、響は、かつての友情を取り戻したいと願う和哉を冷たくあしらう。しかし、2人は思いがけず『ステアケーサーコンクール』に挑むペアに選出され、共同制作をすることに。

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一方、学校の敷地内で、『パーセプションアート』のルールに抵触する落書き、『スクリブル』が発見され、和哉はジェネラルズによる犯人捜しに協力することになるが、またも響と衝突してしまう。そんな響には、決して打ち明けることのできない心の傷があった・・・。

舞台セットとして、劇場内の両サイドに『パーセプションアート』を映し出す大スクリーンに、『パーセプションアート』を収める『フレーム』をアクリルボードで表現し、上下する廻り舞台と客席の両サイドに小さなステージの小島を配するなど、クラブeXの舞台機構をフル活用する本作。さらに、円形ステージと縦横無尽な客降りによって、演者たちの熱量を間近に感じられる距離感。

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その様々な演出とキャストたちの演技が、“パーセプションステージ”と銘打つように、『フレーム』を飛び出して、観ている者を迎えにいくデジタルアートとして、観客の感覚を深く没入させ、極彩色豊かな作品として作り上げている。

そこに和哉、響、純という幼なじみを軸にストーリーが展開される。響との関係に悩みながらも常に前向きな性格の和哉を岸本が情感豊かに演じ、クールでドライだが、和哉に対して内に秘めた心の傷との葛藤に悩む響を磯野が巧演。そんな和哉と響の関係の中で、物語の中でまばゆいアクセントとなる純を結城が天真爛漫と演じる。

『Opus.COLORs』開幕! 岸本勇太、磯野亨らがステージに描くデジタルアートに青春をかける少年たちの物語

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その3人を彩り、豊かな個性を持つキャラクターたちの色と色がペアとしてぶつかり合い重なり合うことで、キャンパスの中にとどまらない無限に自由な輝きを放ち、ステージ上に青春を描き上げていく。

「――あなたの世界は、何色ですか?」。観る者の世界が何色かきっと見つけられる、カラフルで美しきデジタルアートにかける青春が劇場に解き放たれる。

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

パーセプションステージ『Opus.COLORs』公演情報

上演スケジュール

2024年5月10日(金)~5月19日(日) 品川プリンスホテル クラブeX

スタッフ・キャスト

【企画・原案】ひなた凛
【脚本】ハラダサヤカ
【演出】吉谷晃太朗
【振付】ヒットン

【出演】
月見里和哉:岸本勇太
多岐瀬響:磯野亨
都築純:結城伽寿也
難波道臣:柊木智貴
灰島伊織:松田昇大
由羅拓海:新納直
斑鳩杏寿:北乃颯希
榊知陽:松井健太
御来屋楓:瀬川拓人
桐乃江麻秀:川隅美慎
織堂優一:添田陵輔
登世康平:大見拓土
由羅大樹:上仁樹

<Performer>仲田祥司、伊藤友惠

公式サイト

【公式サイト】 http://opuscolors.com/
【公式X(Twitter)】@puscolor_stage

(C) ひなた凛/Opus.COLORs 製作委員会
(C) 舞台 Opus.COLORs 製作委員会

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