松岡昌宏「手応えは原嘉孝次第」?『家政夫のミタゾノ THE STAGE ~お寺座の怪人~』レポート


『家政夫のミタゾノ THE STAGE ~お寺座の怪人~』が、2022年11月17日(木)に東京・EX シアター六本木にて開幕した。初日前には公開ゲネプロが行われ、取材会には松岡昌宏、矢作穂香、原嘉孝、六角精児、余貴美子が登壇した。

本作は、女装した大柄な家政夫・三田園薫が、派遣された家庭・家族の内情を覗き見し、そこに巣食う“根深い汚れ”までもスッキリ落としていく痛快“覗き見”ヒューマンドラマシリーズの初の舞台化作品。三田園薫を松岡が演じ、過去にテレビ放映されたシリーズは全てが深夜帯としては異例の高視聴率をマークしてきた。

今回の舞台化では、新しい相棒・穴井仁奈、通称アニーで矢作、物語の舞台となる寺を継ぐのが嫌でミュージカル俳優を目指して家出中の跡取り息子・雀尊で原、寺の僧侶でどこか怪しい小田切尊徳で六角がシリーズ初登場するほか、ドラマでおなじみの余、平田敦子、しゅはまはるみも登場する。

物語は開山から200年の歴史を誇る天言宗の古刹・座捨得寺(ざすてえじ)。寺が開山200年祭を控えて多忙なため、むすび家政婦紹介所に依頼が入る。そして、 座捨得寺に三田園薫(松岡)と、三田園とコンビを組む穴井仁奈(矢作)、通称・アニーがやってきた。

住職の小田切尊徳(六角)は、成し遂げた者は数人しかいないといわれる厳しい修行「千一日行」を完遂し、人々から尊敬を集める僧侶だ。その妻・花蓮(浦嶋りんこ)も観音菩薩のように慈悲深い奥方だと周囲から慕われている。

だが、 座捨得寺には「住職は60歳を迎える年にその座を弟子に譲る」というしきたりがあり、開山200年祭で尊徳が後継者を指名することになっていた。第一候補は、真面目で堅物な一番弟子の雲光(本折最強さとし)。そんな折、5年前に寺を飛び出した尊徳の息子・雀尊(原)が、お腹の大きな嫁・朱里(矢島舞美)を連れて帰ってきて、後継者に名乗りをあげる。

後継者争いが勃発した矢先、檀家から集めた100万円のお布施が消失。さらに、そこに出家修行を体験しようと、紹介所の家政婦たちがやってきた。

ドラマの世界観をそのまま舞台化した本作。毎話恒例のミタゾノによる“家事の裏技披露”があったり、独特の走り方でステージを駆け抜けるミタゾノの姿が見られたりと、ドラマを楽しんできたファンにはたまらない展開が全編にわたって繰り広げられている。

さらに、これまで紹介所を出なかった所長の結(余)が座捨得寺にやって来ることで、物語は大きく動き出す。特に、これまで描かれていなかった結の過去が明かされるので見逃せない。

取材会で、松岡は「この作品を皆様にお届けできることが嬉しい気持ちでいっぱいですし、今日、お客様の前にお出しできることをとても幸せに感じます」と初日を迎える心境を語った。

「手応えは?」という質問には、松岡は「手応えは・・・原次第です」と答えて笑いを誘い、原は爆笑。その後、松岡が「大丈夫だと思いますよ。ね?お互いに、お互いの傷口を舐め合いながらやっているので、大丈夫だと思います」と話すと、原も「大丈夫です」と頷いた。

続いて原は「僕はミタゾノの世界に入るのは今回が初です。最近やっていた作品はシリアスな作品が多かったので、今回、こうしたファンタジーの世界に思い切り飛び込んで、世界観を楽しみたいと思います」と思いを明かした。

結役の余は「仮装しているみたいで賑やか。ちょっと早い忘年会に参加するような気持ちで、皆さんに楽しんでいただけるようにお勤めしたいと思います」とコメント。今回は、余が演じる結は家政婦紹介所を飛び出してストーリーに大きく絡んでくることから「楽しくてしょうがないという感じ。もう動きたくて仕方ない」と笑った。

六角は「僕は映像に出演したことがないですが、世界観をしっかりと受けながら、ストーリー構造を支えていきたいです」と意気込み、矢作は「あっという間に初日でびっくりしています。相棒というには頼りないですが、邪魔しないようにしっかりがんばります」と力を込めた。

松岡の座長っぷりについて聞かれると、余は「松兄(まつにい)って呼んでいるのですが、本当に尊敬しています」とコメント。六角も「我々の方が年上なんですが、(松岡は)兄さん。なぜか頼ってしまう。『俺に任せておけ』って感じのオーラがいつもあるんだよな」と納得した様子を見せると、松岡は「痛み入ります」とミタゾノさながらの受け答えで応じた。

また、本作の演出について、松岡は「映像でやってきたことを舞台でする難しさは勉強になりました。これは一つの新しい経験だなと思うので、やってよかったなと思います。普段、映像でお見せしている部分とシンクロするところがあったら面白いという村上大樹さんの演出があったので、それを取り入れながら舞台らしく作っています」と説明した。

会見の最後には、改めて、松岡が「生のミタゾノと、そして皆さんが作り上げているカンパニーの強さと、スタッフ全員が作り上げている舞台の熱を素直に楽しんでいただければと思います」とアピールして締めくくった。

『家政夫のミタゾノ THE STGAE ~お寺座の怪人~』は、11月17日(木)から11月27日(日)まで東京・EXシアター六本木、12月3日(土)・12月4日(日)に大阪・森ノ宮ピロティホールで上演。上演時間は約2時間(休憩なし)を予定。

(取材・文・撮影/嶋田真己)

『家政夫のミタゾノ THE STAGE ~お寺座の怪人~』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2022年11月17日(木)~11月27日(日) EXシアター六本木
【大阪公演】2022年12月3日(土)・12月4日(日) 森ノ宮ピロティホール

スタッフ・キャスト

【作】八津弘幸
【演出】村上大樹
【出演】松岡昌宏 矢作穂香 原 嘉孝 しゅはまはるみ 平田敦子 六角精児 余 貴美子 ほか

公式サイト

【公式サイト】https://www.mitazono-stage.jp
【公式Twitter】@mitazono_desu






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