若村麻由美が能舞台で源氏物語を魅せる!岡本圭人が初の一人芝居&初の日本の古典劇に挑戦。
(2024年9月23日現在)
光源氏と六条御息所の解説・あらすじ(演出:笠井賢一)
『源氏物語』のなかでの六条御息所は、物語を通しての光源氏の色好みの負の半面を照らし出す、重要な存在です。
六条御息所は大臣家の娘として、知性と品位をそなえた美しい女性として育ち、十六歳で皇太子(源氏の父桐壺帝の弟)妃となり、宮廷での華やかな日々を送ります。
そして一人の姫宮を設けます。しかし二十歳のときに皇太子に先だたれ、若くして未亡人になってしまいました。十七歳の光源氏は七歳年上の高貴な未亡人に心惹かれ、ひたむきに思いを訴えついに愛人とします。
しかし彼女の気位の高さや息苦しいほどの情の深さに、光源氏は恋の情熱を失い、光源氏の訪れも途絶えがちになります。おりしも娘が伊勢の斎宮(天皇の代替わりに未婚の皇女が定められ伊勢の神に仕える)に定められたことを機に、娘とともに伊勢に下り、光源氏との関係を断ち切ろうかと逡巡しています。
夏、賀茂の斎院(賀茂神社の神事に仕える未婚の皇女)御禊(新斎院が賀茂河原で禊をする葵祭のなかの重要な儀礼)に供奉する光源氏をひと目なりとも見たいと御息所は忍んで出かけます。
そこへ光源氏の子を身ごもっている光源氏の正妻葵上の車が、後から来たにもかかわらず、お忍びの御息所の車を押しのけ、行列も見えない奥に追いやり、車を打ち壊してしまいます。名高い車争いです。気位の高い御息所には致命的な屈辱でした。
その結果六条御息所の愛の妄執は生霊となって知らぬまに、お産の床に伏せる葵上に憑き祟り、ついには葵上の命を奪ってしまうのです。
その場面に立ち会った光源氏は、たがいに愛の執心の恐ろしさを思い知り、御息所は翌年、光源氏との愛を清算すべく伊勢に下っていきます。その最後の別れをしたのが嵯峨野の野宮(斎宮が伊勢に下る前に精進潔斎する場)でした。
六年後、朱雀帝から藤壺の子冷泉帝(実は光源と藤壺との不義の子)に代替わりで、六条御息所と斎院の役を終えた娘は帰京し、六条御息所は重い病となって出家、光源氏に遺言として娘の後見を託し、同時に色めいた心は持たないようにと念をおして他界します。
光源氏は藤壺と相談のうえ冷泉天皇の中宮(秋好中宮とよばれる)として入内させ、母御息所とはちがって平安な暮らしをわがものとするのです。
『源氏物語』では、六条御息所は死んでから後も死霊となって、紫上や女三宮に取り憑き、愛の妄執のゆえに成仏出来ないと光源氏に訴え、そして光源氏の一見華麗な愛の遍歴の裏側をいやおうなく照らし出します。
光源氏の栄華を象徴する六条院は、御息所の死後娘の秋好中宮が相続した御息所の旧邸も取り込んで大きくしたものでした。六条御息所の魂魄はこの地にとどまって人々の愛憎の推移をみることを余儀なくされたのです。
若村麻由美の『憧れいづる魂 - 六条御息所』は娘の秋好中宮が、母が死後も成仏できずに光源氏への妄執に苦しんでいるという世間の噂を耳にするにつけて、せめて私が供養の花を捧げ祈る所から始まります。そこの六条御息所の霊が現れて光源氏への断ち切れぬ切れぬ思いを語り舞うのです。
岡本圭人の『光添へたる夕顔の花 - 光源氏』は、光源氏が十七歳で六条御息所のもとに通い始めたころ、その道すがら夕顔の花の縁で知り合った女性とのはかなくもつかの間の恋。二人が一夜を過ごした廃屋で、六条御息所の生霊の出現で、悲劇的な結末を迎える物語です。
『若村麻由美の劇世界「あこがれいづる」源氏物語より』キャスト
『若村麻由美の劇世界「あこがれいづる」源氏物語より』スタッフ
【音楽】設楽俊山(吹き物)/橘 政愛(打ち物)
【作・演出】笠井賢一
『若村麻由美の劇世界「あこがれいづる」源氏物語より』公演スケジュール【いつから?】
東京公演
11月22日(金)19:00
11月23日(土)13:00/17:00
11月24日(日)13:00/17:00
いずれも銕仙会能楽研修所
『若村麻由美の劇世界「あこがれいづる」源氏物語より』チケット取り扱い先は?
発売日
2024年10月17日(木) 10:00~
料金
一般9,000円 学生5,000円(全席指定・プログラム付)
取り扱い
チケットぴあ https://pia.jp/
『若村麻由美の劇世界「あこがれいづる」源氏物語より』どこで配信してる?
未定
『若村麻由美の劇世界「あこがれいづる」源氏物語より』DVD・Blu-rayは?
未定
『若村麻由美の劇世界「あこがれいづる」源氏物語より』公演情報
舞台『作品名』 | |
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キャスト | 光源氏:岡本圭人 六条御息所の生霊:若村麻由美 |
スタッフ | 【音楽】設楽俊山(吹き物)/橘 政愛(打ち物) 【作・演出】笠井賢一 |
チケット情報 | チケットぴあで予約・購入する |
公式サイト | https://atelierkashu.com/ |