劇団旗揚げ10周年を迎えたロ字ックによる『タイトル、拒絶』が2021年2月に上演されるが、このほどキャストが公開された。
□字ック前期代表作である『タイトル、拒絶』はセックスワーカーとして生活をする女性たちがあらがえないものに向かって進んでいく姿を描いた人間ドラマ。
2013年に舞台作品として初演し、2019年には脚本・演出を担当した山田佳奈自身が監督を務め映画化。現在全国で公開され話題を呼んでいる本作を、再び舞台に蘇らせる。
主人公のカノウ役を演じるのは、映画『菊とギロチン』『鈴木家の嘘』などで知られる木竜麻生。共演者として、小島梨里杏、安藤聖、宮崎秋人、美保純らが肩を並べる。
コメント紹介
◆山田佳奈
現在映画が絶賛公開中では御座いますが、来年2月に再び今作を舞台化することになりました。
自身の劇団人生における代表作のひとつが、このように映画・舞台を問わず発表できる場が与えられることを名誉に思っております。初演の実験的であるソリッドな部分を踏襲しつつも、映画で発見した新たなる可能性やふり幅を得ての再演。しかし俳優陣やスタッフ陣は一新しますし、同じものを作るつもりは正直ありません。作品を作り直そうとするのは俳優陣に失礼だし、そんなもの面白くもない。だからこそ新しい気持ちでこの作品と向き合おうと思っています。
映画をご覧になった方も演劇ファンの方も、多くの人が作品を介して思いを介せる場となるように。健康には気をつけて勤しみたいと思います。
公演情報
2021年2月4日(木)~2月10日(水) 下北沢 本多劇場
【出演】木竜麻生/小島梨里杏/川添野愛、鈴木たまよ、樹麗、田野優花/宮崎秋人、池田良、後藤剛範/信川清順、早織、安藤聖/美保純
【脚本・演出】山田佳奈
【一般発売開始】2020年12月12日(土)予定
チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/roji649/
【公式サイト】 http://www.roji649.com/kyozetsu/
あらすじ
雑居ビルの4階に位置したデリヘルで、さまざまな女性が肩を寄せ合って客待ちをしている。その部屋に、雑用係の女性・カノウはトイレットペーパーを買い出しに行って帰ってくる。
彼女は体験入店で店に来たものの、いざ行為の段階になって怖気づいてホテルの外に助けを求めて逃げ出した。当然騒ぎになったのだが、そんな彼女を店側は雑用係として店側は雇うことにしたのだ。
カノウは店で一番人気のマヒルを見て、小学生のころにクラス会でやった『カチカチ山』を思い出す。みんなかわいらしいウサギにばかり夢中になる。嫌われ者のタヌキになんて目もくれないのに。
「私の人生に、タイトルなんて必要でしょうか?」