2020年7月18日(土)から東京・帝国劇場で上演を予定していた『ジャージー・ボーイズ イン コンサート』。来場者の安心・安全を最優先し、より万全な感染予防策を講じるために7月18日から7月21日(火)までの4公演は観客を入れての公演が中止になってしまったが、無観客公演に切り替え、予定していたLIVE映像配信は行われることに。本日無事に初日の幕を開けた。そんな中、7月17日に行われたゲネプロの舞台写真と演出、キャスト陣のコメントが到着。藤田俊太郎、中川晃教、藤岡正明、尾上右近、矢崎広、東啓介、spi、大山真志の公演にかける思いを紹介する。
『ジャージー・ボーイズ』は第60回トニー賞でミュージカル作品賞を受賞し、日本でも再演や世界初のコンサート・バージョンの上演がされた人気作。新型コロナウイルス感染拡大の影響により当初予定していたミュージカルの形での上演は中止となってしまったが、今回、コンサート・ヴァージョンとして復活を果たした。
“世界初のコンサート・ヴァージョン” 『ジャージー・ボーイズ イン コンサート』は、2018年5月に、東急シアターオーブにて2日間限りで行われた。本公演同様にストーリーにのっとって進行し、劇中のセリフ部分も生かす趣向になっておりますので、コンサートとミュージカルを同時に楽しめるような構成となっている。
当初のミュージカル公演において編成していた「チ―ムBLACK」と「チームGREEN」の2チーム制で公演が行われる予定だったが、今回のコンサートでは同役を務めるキャストが同じミュージカルナンバーを一緒に歌うなど、2つのチームが同じ舞台上に立つこととなった。
7月18日18:30。無観客ながらTwitterの公式アカウントに寄せられたファン、さらにこれまで『ジャージー・ボーイズ』に出演してきたキャストたちからのメッセージが客席に貼られ、あたたかい思いに包まれた中で待望の幕が開いた。中川、藤岡、右近、矢崎、東、spi、大山が白ジャケット姿で横一線に並び楽しそうにリズムを刻み歌う姿に早速目を奪われ、画面越しに一緒に体を揺らしてしまうほどワクワクさせられた。
7月21日までの4公演は観客を入れての公演はやむなく中止になってしまったが、19日(日)、20日(月)のLIVE映像配信は行われるという。そして、7月23日(水・祝)からは観客を入れての公演を予定している。公式サイトに案内が出ている「新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための対策」をしっかりと確認し、その世界観をぜひ堪能してほしい。上演時間は約2時間を予定。8月5日(水)まで上演される。
以下、藤田、中川らキャスト陣のコメントを紹介。
◆藤田俊太郎(演出)
当初予定していたかたちでお届けすることは叶いませんでしたが、本日7/18ライヴ配信での開幕、帝国劇場の再開を嬉しく思います。劇場での一日一日を大切に、真摯に作品に向き合っています。
この作品の魅力は一体感です。出演者、ミュージシャン、全てのプランナーカンパニースタッフ、劇場の皆様のつくりだす、まるでフォー・シーズンズの美しいハーモニーのような一体感を感じていただけたらと思います。
作品の最後のピースは観客の皆様です。劇場で観劇される方も配信を御覧の方も、お一人お一人の力で共に作品を完成していただけたら幸いです。ジャージー・ボーイズを愛していただいていることに心から感謝しています。
◆中川晃教(フランキー・ヴァリ役)
初日を前にして、これまでしてきたように、ステージに立ちたいと思います、という気持ちなのですが、この梅雨の時期特有ともいうべきか、体力をじわじわと奪っていく(笑)感覚とも戦いながら、3週間ほどリハーサルを重ねてきました。歌うということは、日常生活で使う筋肉や、運動とは異なる体の使い方をしていることがよくわかります。
あらゆる演目が中止になっていく中、僕たちと、お客様とで一緒になって育て上げてきたJERSEY BOYSは、2018年のコンサートヴァージョンとしてもお客様に喜んでいただくことができました。四季を一気に駆け巡るコンサートならではの物語性をぜひ体験していただきたいです。数々の名曲の、その由来もよくわっていただけると思います。音楽が主役と呼ばれるようになった本ミュージカルですが、コンサートとしての醍醐味と、演出効果で、ストーリーの陰影も感じていただけると思います。
お客様お一人お一人が私たちJERSEY BOYSカンパニーをここ帝国劇場へと押し上げてくれました。演目として長く愛されるものとなるように、私たち一人一人は努力を惜しまずに本作に挑み続けます。劇場でのリハーサル中に、劇場空間に風を感じます。
その風に、歌声も感動も乗せて、劇場中に届いていく感覚です。劇場に足を運ぶことのできないお客様にも配信を通して、私たちがミュージカルの風をお伝えします。心で観劇くださるすべてのお客様に、新しい感動をお届けしたいです。
◆藤岡正明(トミー・デヴィート役)
こうしてもう一度ステージの上で皆様の前に立てることに、本当に言葉では言い尽くせない喜びと感謝があります。そして、その再出発が帝劇という歴史ある劇場ということにも、大きな大きな感謝の気持ちでいっぱいです。
このコンサートで、お客様に特に注目してほしいポイントはやっぱり、僕ですかねぇ(笑)さまざま不安を抱えられている中で劇場まで足を運んでくださるそのお気持ちに報いることができるよう、最善の防止策を徹底し、そして何より最高のステージをお届けすることをお約束します!!!
◆尾上右近(トミー・デヴィート役)
久々に生でお客様に観ていただけるということ。そして人生初めてのコンサート、初めての帝劇!色々な種類のワクワクが心に渦巻いております。
コンサート形式とはいえお芝居の要素もふんだんに、そしてそれぞれの役者が輝く演出になっていると思います。本来交わるはずのないダブルキャストが一斉に集うところで、また新たな魅力を持った作品に見えるのではないでしょうか。
久しぶりにお客様にお会いできることを本当に、本当に嬉しく思っています。不安も色々あるかもしれません。そんな不安も吹っ飛ばすくらいの歌声を届けられたらと思っています。
◆矢崎広(ボブ・ゴーディオ役)
本公演の中止をはじめ、さまざまな事を乗り越えて迎える初日です。沢山の方に支えられて、ここまできました。しっかりと色んな面で緊張感持ちつつ、日々の公演を楽しんでいきたいと思います。
このコンサートでお客様に特に注目してほしいポイントは、歌とダンスだけではなく、芝居も詰まってるのがこのコンサートの特徴です。このジャージー・ボーイズの物語の魅力を沢山の方に感じていただけたら嬉しいです。
コンサートとして復活して参りました。こんな時だからこそジャージー・ボーイズ愛が集まり、そして深まったと感じています。幕が開いたら全力で楽しんで、帝国劇場の再開とジャージーの復活を、共に盛り上げましょう。皆さまよろしくお願いします。
◆東啓介(ボブ・ゴーディオ役)
本公演が出来なくなりましたが、コンサートと言う形で復活し、こうして、初日を迎えられること本当に嬉しく思います。早く多くの人に劇場に来ていただき、見て頂きたいです。何より皆さんと笑顔で会いたいです。
このコンサートでは全曲注目して欲しいですが、特にというと、僕のソロナンバーがあるので、是非聴いて頂きたいです。
数ヶ月ぶりの舞台観劇。待ちに待ったと思います。僕も同じ気持ちです。心から楽しんで下さい。それだけで何か失ったものであったり、つらかった事が、幸せに変わると思います。そうなれるよう僕らも活力を与えていきたいと思ってます。
一緒に盛り上がりましょう!!!
◆spi(ニック・マッシ役)
初日を前にしての今の心境ですが、まだ実感が湧いていません。本当にできるのかな?という思いと、やるぞ!という心持ちが複雑におりまざっています。皆様の不安や恐怖をひしひしと感じる日々で、安心させてあげたい気持ちでいっぱいです。
このコンサートで、お客様に特に注目してほしいポイントは、“新キャスト”です。皆さま素敵な方々なので楽しみにしていてください。
稽古から沢山準備をして本番に向けてきました。ジャージー・ボーイズを存分に楽しんでいただけたらと思ってます!
◆大山真志(ニック・マッシ役)
この状況で舞台に立てる事、そして外に出ることだけでも不安な状況の中足を運んでくださる事、本当に感謝しています。ありがとうございます。どんな状況でもこのコンサートを通して皆さんに笑顔になってもらえるように自分自身も楽しみたいと思います。
このコンサートでお客様に特に注目してほしいポイントは“生の臨場感”です。
全世界が大変な状況にあり、正直この数ヶ月間は観劇どころでは無かったと思います。
そんな中でお金を払って、時間を割いて、この作品を観劇していただける事を本当に幸せに思います。皆様が明日も頑張ろうと思えるよう、最新の注意を払い、楽しんで頂けるよう全力を尽くしたいと思います。