2020年8月、今年で40年目を迎えるブロードウェイミュージカル『ピーターパン』が上演されるが、このほど公演詳細、キャストコメントなどが発表された。
ピーターパン役を務めるのは初舞台初主演を同作で演じた吉柳咲良。フック船長は『風と共に去りぬ』『王様と私』『キス・ミー・ケイト』などミュージカル作品の主役として多数出演している松平健。最年長でのフック船長役に挑戦する。演出は森新太郎。新演出版で大リニューアルを果たす。
◆吉柳咲良(ピーターパン役)
ピーターパン役を務めるのは4回目になりますが、今回、森さんの演出によって生まれ変わるということで、私も新たに一からという気持ちで臨みます。勿論これまでの3年間、ピーターパンで培ったことは体が覚えていますし、自分の大きな支えになるだろうと思います。だから、頭ではいったん全て忘れて、役や物語についてもう一度しっかり考えていきたいです。森さんからは「かなりしごくと思う」と宣言されていますが(笑)、すでに覚悟はできています!
――今回共演する松平健さんについて
ビジュアル撮影の時に初めてお会いしたのですが、とにかく迫力がすごくて、目力と殺陣の鋭さに圧倒されました。剣を向けられると怖かったです(笑)。でもピーターとして、フック船長に負けるわけにはいかないので、ウェンディを守れるような逞しいピーターの姿を劇場でお見せできるようにがんばります。
◆松平健(フック船長/ダーリング氏役)
今回のお話は森さんから直接いただいたのですが、「大人も楽しめる『ピーターパン』にしたい」という言葉が特に印象に残っています。子どもだけじゃなく、我々もウキウキするような、夢のある舞台に仕上げていきたいですね。フック船長は、本人は真面目にやっているのに、それが周りからはおかしく見えてしまう人物(笑)。悪役とはいえ愛嬌のある、みんなから愛されるフック船長になれるようがんばります。
――今回共演する吉柳咲良さんについて
撮影の時には怖がらせてしまったようだけど(笑)、強そうに見えて、そんなに強くもないですからね。それにピーターは、フックと違って空を飛べるんだから大丈夫(笑)。もう3年もやっている彼女のピーターに、新たな風をどう吹き込めるか、楽しみにしています。
◆フジノサツコ(潤色・訳詞)
1904年、『ピーター・パン』の物語はロンドンで誕生しました。作者のJ・M・バリが演劇的なさまざまなアイディアを盛り込み、世紀を越えて世界中で愛され続けている作品です。時計を飲み込んだワニや妖精、犬に代わって犬小屋で寝る人間、ほかにも空中を飛ぶ子どもたち。ユーモアに富み、そして、永遠にそこへとどまることはできない無邪気であどけなかった“幼年時代”への憧憬が描かれています。少し風変りで、幻想的なお話をこの夏、ミュージカルでお楽しみ下さい。
◆森新太郎(演出)
元々ファンタジーが好きで、『ピーターパン』もいつか演出してみたいと以前から思っていました。作者のバリは公園での子供たちとの“遊び”をきっかけに、この物語を生み出しました。それに倣って私も、俳優たちと舞台上で思う存分に遊び、人形や影絵など様々な表現を駆使して、めくるめく想像力の世界を出現させたいと思います。従来の作品ファンの方はもちろん、自分には縁がない ファミリー・ミュージカル だと思ってきた方にも、ぜひ足をお運びいただきたいですね。躍動感あふれる『ピーターパン』をお約束します!
――吉柳咲良さんに期待すること
彼女のピーターは1年目から観ていますが、実年齢が近かった時よりも、今のほうがずっとのびのびと演じられると思うのです。髪の毛や爪の先にまでパワーをみなぎらせて、観る者すべての心をメロメロにしてしまうほどの天衣無縫な少年を目指してもらいたいと思います。
――松平健さんに期待すること
フック船長は大悪党にもかかわらず、登場人物の中でいちばん愛嬌が必要とされる役。松平さんのフック船長をもう何が何でも観たかったので、直談判しに行きました。受けていただき、本当に夢のようです。チャーミングに、エレガントに、そしてハチャメチャに舞台上で大暴れしていただけるはずです。
ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』は8月2日(日)から8月12日(水)まで東京・東京建物 Brillia HALLにて上演される。その後、大阪・愛知・静岡・岩手・神奈川を巡演予定。