2019年4月5日(金)に東京・あうるすぽっとでミュージカル『悪ノ娘』が開幕した。本作は、ボカロ(ボーカルに音声合成)を用いてインターネット上で発表された悪ノP(mothy)の楽曲を原作に、滅びゆく王国と運命に翻弄された姉弟の絆を描いた作品。初演は2017年。今回、新たなシーンや楽曲を追加し、パワーアップした再演として幕を開ける。初日前には、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、主演の田中れいなをはじめ、星波(せな)、護あさな、yucat、宮崎理奈、谷佳樹、友常勇気が登壇し、意気込みを語った。
王女リリアンヌ役の田中は、初演から同役を続投する。また、自身にとって初の再演公演。「私は同じ役を演じますが、一緒にやる人が違うことで、また新たな作品として楽しめているなと思います。リリアンヌも前回と同じにならないよう、いろいろと考えて稽古をしてきたので、お客さんがどんな感想を持ってくれるのか楽しみです」と挨拶。
全員ショートカットのイケメン女子グループ「THE HOOPERS(ザ・フーパーズ)」として活動していた星波(せな)は、王女の召使い・アレン役を演じる。星波にとって、今回が初の少年役であり初のミュージカル挑戦。「今回、お話をいただいた時はびっくりしましたし、緊張もあった」というが、「稽古で皆さんにアドバイスをたくさんいただいたので、本番でしっかりと出していきたいです。アレンは葛藤が多い役なので、その苦しさなども含めて、皆さんに届けられるようにがんばります」と意気込んだ。
女剣士・ジェルメイヌ役の護は「もともと原曲を知っていたので、初演を超えられるのかプレッシャーもあったのですが、前作は前作として、今回も良いものになったので、歌も殺陣もストーリーも、全部楽しんでもらえたら」とコメント。
シンガーソングライターのYucatは、本作のミカエラ役が演技初挑戦。「すごくドキドキしていましたが、共演者の皆さんがとても優しく教えてくださいました。歌姫役をいただけたこと、素敵な方々とご一緒できることに感謝しながら、全公演届けていきたいと思います」、クラリス役の宮崎は「全体を通して緩急のある作品です。私とyucatさんで、作品に癒しを届けられたら。最後までまばたきをせずに観ていただきたいです」とそれぞれ語った。
続いて、青の国の王子・カイル役の谷は「初演と再演は別のものとして臨みたいと思ってきました。田中れいなさんの“全然違ったものになっている”という言葉を信じて、最後までついていきたいと思います」と田中に信頼を寄せる。
最後に、黄の国の王族親衛隊長・レオンハルト役の友常が「約2時間の間に、物語がぎっちり詰まっています。初演をご覧になった方も、また違った『悪ノ娘』の世界を楽しんでいただけると思います!ぜひとも!皆さん、お待ちしておいます」と呼びかけた。
このほか、橋本愛奈、加藤真央、山本誠大、岩崎良祐、前田隆太朗、福地教光、搗宮姫奈、西野亜弥(SIR)、児玉奈々子、蜂巣和紀、竹野聡、太田薫子(SIR)らが出演。脚本・演出はトクナガヒデカツ。
【あらすじ】
王国を治める王女「リリアンヌ」。
贅沢の限りを尽くし、国民に重税を課す彼女の「悪政」に民衆は苦しめられていた。やがて彼女の幼き嫉妬心が隣国を滅ぼすに至り、ついに民衆は武器を手に王宮を取り囲む!
王女の傍らにいつもいた召使いの「アレン」その時、彼が取った恐るべき行動とは・・・。
「いったいどれほど尽くせば、貴方に振り向いてもらえるのだろう?」
滅びゆく王国と運命に翻弄された姉弟の「絆」の物語――。
ミュージカル『悪ノ娘』(再演)は、4月14日(日)まで東京・あうるすぽっとにて上演。上演時間は2時間10分(休憩なし)を予定。なお、下記日程の公演では、アフタートークイベントが予定されている。
【アフタートークイベント】
司会:蜂巣和紀
4月8日(月)19:00公演 田中れいな、星波、宮崎理奈、搗宮姫奈
4月9日(火)14:00公演 yucat、谷佳樹、岩崎良祐、前田隆太朗
4月9日(火)19:00公演 星波、護あさな、宮崎理奈、西野亜弥
4月10日(水)19:00公演 田中れいな、星波、友常勇気、福地教光
4月11日(木)14:00公演 谷佳樹、山本誠大、岩崎良祐、前田隆太朗
4月11日(金)19:00公演 田中れいな、yucat、友常勇気、橋本愛奈
4月12日(土)19:00公演 谷佳樹、友常勇気、加藤真央、山本誠大