2019年1月26日(土)に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>にて、『Mann ist Mann マンイストマン』が開幕した。本作は、『マンイストマン(男は男だ)』は、『三文オペラ』などで知られるドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトの傑作喜劇。今回、KAAT神奈川芸術劇場とまつもと市民芸術館、初の共同プロデュースで上演される。
脚色・演出を手掛けるのは、まつもと市民芸術館芸術監督の串田和美。出演は、元宝塚歌劇団星組男役トップスター・安蘭けいをはじめ、。フルオーディションで選出した海老澤健次、大鶴佐助、小椋毅、近藤隼、坂口杏奈、鈴木崇乃、武居卓、チョウヨンホ、深沢豊、細川貴司、万里紗、山口翔悟が参加している(串田も出演)。
また、本作では、Dr.kyOn(ピアノ)、徳武弘文(ギター)、木村おうじ純士(ドラムス&パーカッション)が生演奏で物語を彩るほか、前方席が食事付きのテーブル席になっている「キャバレースタイル」が採用されている。
開幕にあたり、安蘭と串田よりコメントが届いた。
◆安蘭けい
(初日)お客様が積極的に参加してくださって嬉しかったです!「キャバレースタイル」というとなかなかイメージするのが難しいかもしれませんが、いらしていただければ歌も踊りも、仕掛けも絶対に楽しめます!ぜひ期待してお越しください。「舞台ってこんな風に楽しめるんだ」と、新たな目線でご覧いただける作品ですし、ブレヒトの難しい戯曲が串田さんによって「こんなにおもしろく変わるんだ」ということもぜひ体感していただきたいです。 楽しみにいらしてください!
◆串田和美
お芝居ってお客さんと出会った時に初めて完成した!って気持ちになるんだけど、今回もそれを強く感じました。思っていた以上にお客様乗ってくださって嬉しかったな。本当はちょっと怖い話なのに、音楽やダンスがあることで、怖さと笑いがうまく混ざり合って、現実の世界もこういうものなのかな、って思いましたね。毎回新鮮な気持ちで、いろんなお客さんと出会えることを楽しみに、一人一人の気持ちを受け止めて返していきたいです。
KAAT×まつもと市民芸術館 共同プロデュース 冬のカーニバル『Mann ist Mann マンイストマン』は、2月3日(日)まで神奈川・KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>にて上演。その後、松本、長野、伊那を巡演する。日程の詳細は、以下のとおり。
【神奈川公演】2019年1月26日(土)~2月3日(日) KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>
【松本公演】2019年2月8日(土)~2月13日(日) 信毎メディアガーデン
【長野公演】2019年2月23日(土) ホクト文化ホール中ホール
【伊那公演】2019年2月27日(水) 伊那文化会館小ホール
【あらすじ】
かつてインドがイギリスの植民地だった頃の英軍隊内の物語。
機関銃隊のジップ・ジェス・ポリイ・ユリアのお馬鹿な4人組はチベット征服に向かう途中、寺院で賽銭泥棒をはたらく。しかし、ジップが逃げ遅れてしまう。点呼でジップがいないことが鬼軍曹フェアチャイルドにばれないように必死の3人。そんな3人の前に、酒保のおかみベグビックに胡瓜籠を運ばされているゲーリー・ゲイが通りかかる。人に頼まれたら断ることのできないお人よしのゲイをジップの代わりに仕立ててはみたものの・・・。
人間とは何か。笑いとユーモアの中で、アイデンティティをめぐる物語は、予想もできない方向へ進んでいく―。
(撮影/岡千里)