2018年12月4日(火)に東京・世田谷パブリックシアターにて、三谷幸喜の作・演出によるミュージカル『日本の歴史』が開幕した。本作は、三谷の新作オリジナル作品で、「卑弥呼の時代から太平洋戦争までの1700年に渡る物語を、ミュージカルで描く」という、壮大かつ大胆な発想で描かれたもの。音楽は、荻野清子が手掛けている。
“大河ドラマ”でも納めきれない1700年の物語に登場する人物は、歴史上の偉人から名もない人々も含め50名以上!演じるのは、中井貴一、香取慎吾、新納慎也、川平慈英、シルビア・グラブ、宮澤エマ、秋元才加の7名だけ。一体、誰が誰を演じ、何役演じるのか。その全容はいかに?!
開幕にあたり、舞台写真と三谷と出演者より以下のコメントが届いた。
◆三谷幸喜(作・演出)
誰も観たことのないミュージカルが完成しました。荻野清子さんの独創的な音楽に加えて、女装で踊る中井貴一、香取慎吾のエロ坊主、シルビア・グラブの織田信長、親子三代全員川平慈英。一体誰が想像したでしょうか。でも中身は至って真面目です。
◆中井貴一
三谷さんからのお話は二つ返事で受けてきたものの、まさかミュージカルだったなんて(笑)。僕が最近掲げている目標が、前に進むために「この年齢でいかに恥をかくか」なのですが、歌も踊りも初めてのことばかりで必死です。でも、それを素直に新鮮に受け止めている自分がいて刺激的な毎日です。とにかく、この壮大なスト―リーが素晴らしい!皆さんには、「日本の歴史」という言葉にこだわらず、この物語に身を委ねてご覧いただきたいですね。
◆香取慎吾
三谷さんとご一緒するのは3年前の映画以来。久々で本当に嬉しかったのですが、こういうミュージカルは思いつかないでほしかったです(笑)。歌と踊りはもちろん、7名だけで歴史上の人物からその他大勢まで色んなことをやっています!でも、この物語は、途中の可笑しな場面が最後の切なさにつながったり、あとから刃のように鋭く突き刺さってきます。こういうことを考える三谷さんは、詐欺師かマジシャンか?と思いますね(笑)。
◆シルビア・グラブ
台本を読んだだけではまったく想像がつかなかった世界が、どんどん深くドラマチックになっていって、「人間の物語」として感動的です!とても、考えさせられる作品になったと思います。本当にめまぐるしく色んな人物を演じるので全員必死で稽古をしてきましたが、稽古現場に作家の三谷さんと作曲家の荻野清子さんがいて、皆で一緒に創り上げることができたことは、とても贅沢なことだと感じています。まったく歴史を知らない人も楽しめる舞台です!
ミュージカル『日本の歴史』は、2018年12月4日(火)から12月28日日(金)まで東京・世田谷パブリックシアターにて、2019年1月6日(日)から1月13日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。
なお、前売はすべて完売しているが、全公演で開演の1時間前より当日券を販売する。詳細は、公式HPにてご確認を。
【公式HP】http://www.siscompany.com/mitani/
(撮影/宮川舞子)