2018年3月9日(金)に、ミュージカル『恋する・ヴァンパイア』が東京・天王洲 銀河劇場にて開幕した。初日前にはゲネプロと囲み会見が行われ、哲役の戸塚祥太(A.B.C-Z)、キイラ役の樋口日奈(乃木坂46)、ハルト役の京本大我(SixTONES)が登壇した。
2015年に桐谷美玲と戸塚主演で映画化された本作。ミュージカル版ではその設定を一転し、ヴァンパイアであったキイラは普通の女の子に、普通の男の子であった哲はヴァンパイアとして登場している。脚本を原作者である鈴木舞、演出を児玉明子。
本作の見どころについて、戸塚は「ヴァンパイアと人間の世界が入り交じるファンタジーな世界観や、哲とキイラのラブ事情に注目していただければ」と明かし、「初日の幕が上がるのが本当に楽しみです。最高の恋のミュージカルになっていると思います」と作品をアピール。
ミュージカル初挑戦については「自分としては乗り越えなくちゃいけない壁もたくさんありました。自分のことを、大好きなミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』の主演ライアン・ゴズリングだと思い込んで、やっていきます(笑)」と笑いを誘った。
これまで1カ月近くの稽古を積んだ3人。樋口は、稽古期間を振り返りながら「今日までたくさん稽古を重ねてきて、皆さんとより絆が深まったのではないかと思います。あとは楽しむだけなので、千秋楽まで皆で無事に楽しもうと思います」と笑顔。
「尊敬している戸塚くんと共演できるなんて」と喜びを見せた京本。「貴重な機会なので、稽古でもたくさん学ばせていただきました。ステージ上でも、学べるところはしっかり学んでいきたいと思います」と意気込みを語った。
映画でも哲役を演じた戸塚だが、今度はヴァンパイアとして登場。ヴァンパイアならではの黒マントのさばきやアクションシーンなど、見どころは満載だ。特にギターを片手に弾き語るシーンでは、弱い部分もありながらもまっすぐな哲の性格をそのまま表したような、優しい歌声を舞台上に響かせていた。
戸塚と同じく弾き語りのシーンのある樋口は、短い稽古期間でギターをマスター。会見で「弦を押さえるのが特に難しいです」と言っていた彼女だが、舞台上では不安を一切感じさせない見事な演奏を披露した。
「ミュージカル界のスター」と、戸塚が太鼓判を押した京本の歌声。ソロでも、大勢を従えて歌っていても、京本の歌声は劇場の一番後ろの席までダイレクトに飛んでくる。哲と同じヴァンパイアでありながらも、哲とは性格も能力も違うライバル的存在のハルトを好演した。
ハルトの父親であるデレック役を演じた東山義久は、数あるダンスナンバーを悠々と舞う。学校の理事長としての威厳を持ちながら、余裕のある大人の色気を所作の端々に滲ませた。バラを片手にかつての想い人を歌うシーンでは、思わず胸が切なくなる。
会見の最後には戸塚が「仕上がりは2000%です!ヴァンパイアと人間の許されない恋を描いた、多くの人に楽しんでいただける作品。恋するパワーで日本全国を盛り上げていきたいと思います!」と笑顔で意気込みを述べた。
ミュージカル『恋する・ヴァンパイア』は、2018年3月9日(金)から3月11日(日)まで東京・天王洲 銀河劇場で上演。その後、広島、大阪、東京凱旋公演を行う。日程の詳細は以下のとおり。
【東京公演】2018年3月9日(金)~3月11日(日) 天王洲 銀河劇場
【広島公演】2018年3月16日(金) JMSアステールプラザ
【大阪公演】2018年3月23日(金)~3月25日(日) 森ノ宮ピロティホール
【東京凱旋公演】2018年3月28日(水)~4月1日(日) 天王洲 銀河劇場
※作品タイトル内の「・」は白抜きのハートが正式表記
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)