2017年9月7日(木)に東京・Zeppブルーシアター六本木にて『王室教師ハイネ-THE MUSICAL-』が開幕した。本作は、月刊「Gファンタジー」(スクウェア・エニックス)で連載されている赤井ヒガサの漫画を原作とした作品。ミュージカル化にあたり、TVアニメ版で声優を務めた植田圭輔、安里勇哉、安達勇人、廣瀬大介、蒼井翔太がアニメで演じた役そのままで出演し、桜木さやかの脚本、吉谷光太郎の演出で、舞台の上に「ハイネ」の世界を作り上げる。
4人の王子を王位継承者にふさわしい人物にするため、王室にやってきた王室教師ハイネ(植田)。突然やってきたハイネの存在をよく思わない4人の王子―第二王子カイ(安里)、第三王子ブルーノ(安達)、第四王子レオンハルト(廣瀬)、第五王子リヒト(蒼井)たちと直接向き合い、彼らが持つ問題や秘密、悩みに応じた“教育的指導”を施していく。そんなハイネは、王子たちの父・グランツライヒ王国国王ヴィクトール(姜暢雄)と過去、何か関係があった様子。また、第一王子の侍従長ローゼンベルク(君沢ユウキ)の怪しい動きも気がかりで・・・。
初日前日には公開ゲネプロと囲み会見が行われ、植田、安里、安達、廣瀬、蒼井が登場した。囲み会見の前に行われたフォトセッションを前に、「あ、鞭持ってきて!」とお願いをしていた植田。ハイネ先生お約束アイテムを手にすると、何やらほっとした表情を浮かべていた。
会見の中で、リヒト役の蒼井は「リヒトは末っ子なんですが、末っ子だからこその目線や感覚を楽しんで演じています」と語った。さらに「蒼井翔太としては、今年30歳になりました。30歳が14歳を演じる点もこの業界ならではの楽しさだと思います(笑)」と照れ笑い。
レオンハルト役の廣瀬は「レオンハルトは、アニメではかわいらしい部分が描かれていましたが、舞台では涙を見せる場面や葛藤も強く描かれています。今まで見たことのないレオンハルトを見せたいです」とアピールした。
そして、うっかり「ブルーノ・安達です」と挨拶をしてしまった安達には、「ブルーノ役の安達でしょ!」と周囲から容赦ないツッコミが飛ぶ。そんな反応を受け止めつつ「・・・ブルーノは高圧インテリ王子なんですが、もともと真面目なので、葛藤している部分もお見せできると思います。アニメとは違う熱量を感じてほしいですね」と挨拶を続けた。
カイ役の安里は「カイは、見た目の怖さが原因で、コミュニケーションがうまく取れないんです。言葉が出てくるのもゆっくりなので、そんな自分の思いを伝えるのが苦手なカイが、今回、歌います!カイの心の内を歌で表現できたらと思っています。端から端まで観てほしいです」と意気込んだ。
ハイネ役として、そんな4人の個性豊かな王子を指導する植田は「ハイネは、4人の王子たちに道徳のようなことも含めて教えていきます。観ている方の背中も押していけるような、ハイネ先生のすばらしい言葉のセンスに注目してほしいです。また、王子たちに教育的指導をしながら、ハイネ自身も学ぶことが多くあったと本作で感じました」と謎の多いハイネ自身の成長にも触れていた。
さらに、本作のアニメ版でも主演を務めたこともあり、「TVアニメから携わらせていただきましたが、自分たちだけでなく、舞台から参加したメンバーも、スタッフも愛を持ってこの作品に接してくれています」と思い入れたっぷりの様子を見せながら、「人情物というか、スポコンもののような感覚もある作品です。楽しい、美しいだけでなく、泥くさく泣かせるような要素も詰まっています」と見どころを明かした。
「THE MUSICAL」とタイトルにつくだけあって全29曲というボリューム満点の豪華ステージ。特別授業もあるので、どうぞお楽しみに。
『王室教師ハイネ-THE MUSICAL-』は、9月7日(木)から9月10日(日)まで、東京・Zeppブルーシアター六本木にて、9月16日(土)から9月18日(月・祝)まで大阪・森ノ宮ピロティホールにて上演。また、大千秋楽となる9月18日(月・祝)17:00公演では、全国の映画館でライブ・ビューイングも開催される。詳細は、公式HPにてご確認を。
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)