2015年9月26日(土)、27日(日)に京都芸術劇場 春秋座にて上演されたダンス公演『原色衝動』。日本のダンサー白井剛と、韓国を拠点に世界的に活躍しているダンサー、キム・ソンヨンとのコラボレーションダンス企画として立ち上がった本作が、2016年2月26日(金)、27日(土)に、東京・世田谷パブリックシアターで上演される。
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白井は、1998年にカンパニー「Study of Live works 発条ト(ばねと)」を設立し、「バニョレ国際振付賞」(2000)、トヨタ コレオグラフィーアワード「次代を担う振付家賞」(2006)を受賞。2007年には、ダムタイプの藤本隆行らとともに『true/本当のこと』を製作し、世界11ヵ国20都市でツアーを行った。さまざまなアーティストと積極的にコラボレートし、既存の舞台表現にとらわれない新しいパフォーマンスに取り組んでいる。
一方のキムは、1997年、最年少で「東亜舞踊コンクール」金賞を受賞。その後、2013年に「韓国舞踊芸術賞」コレオグラファー賞、「ダンス・ビジョン・コリア」最優秀コレオグラファー賞、第34回ソウル舞踊祭参加作『超人』で、大賞をはじめ音楽賞・舞台美術賞など5部門を相次いで受賞。自身のカンパニーDance Company MooEとフランスのカンパニーで共同制作した作品を、フランス国立レンヌ・ブルターニュ振付センター(musée de la danse)で発表するなど、国内外で活躍を見せる。現在は、嶺南大学教授、漢陽大学でもダンスを教える他、米ベルヘブン大学客員特別講義教授。韓国国立現代舞踊団の招待コレオグラファーとしても活躍している。
今回の作品創りのなかで、二人は写真家・荒木経惟(アラーキー)の作品と出会った。強烈な色彩と圧倒的なインパクトを放つ、最近の荒木作品「往生写集―東ノ空・PARADISE」(正しくは“P”は反転表記)をテクストとし、生と死をめぐる荒木作品とダンスがいかに対峙するかをテーマに、二人の対話を軸に精神・身体で向き合う新作が出来上がった。
また、宣伝写真を荒木自身がこのために撮りおろし、さらには『原色衝動』の題字も荒木自身が書きおろしている。この写真撮影の際に、荒木は「新種の爬虫類が組んず解れつ、別世界のラブシーンが見たいね。どっちが武蔵で小次郎か、これは新しい決闘だよ」とコメントしている。
鮮やかな色彩とともに繰り広げられる、日韓二人のダンサーによる独創的なダンス公演『原色衝動』は、2016年2月26日(金)、27日(土)、東京・世田谷パブリックシアターにて上演。なおチケット販売は、2015年12月6日(日)から開始となる。
『原色衝動』白井剛&キム・ソンヨン 撮影:荒木経惟
『原色衝動』京都公演 撮影:清水俊洋