2015年12月5日(土)より、東京芸術劇場主催の企画「Roots」の第三弾となる舞台『書を捨てよ町へ出よう』が、東京芸術劇場 シアターイーストにて上演される。今年で生誕80年を迎え、「言葉の錬金術師」と評される作家・寺山修司の代表作に、近年日本の演劇界を席巻する気鋭の若手演出家・藤田貴大(マームとジプシー)が挑む。
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「Roots」とは、1960、70年のアングラ時代に生み出された優れた戯曲の数々を、時代をリードする若い演出家の感性と解釈にゆだねるという企画であり、東京芸術劇場が断続的に本シリーズを上演している。第一弾として、つかこうへい×三浦大輔による『ストリッパー物語』、第二弾は清水邦夫×熊林弘高による『狂人なおもて往生をとぐ』を上演し、いずれも好評を博した。
本作は、同名の評論集、舞台、映画のそれぞれが別個の内容になっている。今回演出する藤田は、映画版に依拠しつつ、寺山を思わせる登場人物を配することにより、彼の評論、舞台、映画を集大成して、寺山に捧げる作品を紡ぐことを試みようとしている。
主演は、2014年に河瀬尚美監督の映画『2つ目の窓』でスクリーンデビューし、ドラマ 『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』で初主演を果たす注目の若手俳優、村上虹郎。また、名久井直子(ブックデザイナー)、穂村弘(歌人)、又吉直樹(芸人)、山本達久(ドラマー)など、第一線で活躍する様々なジャンルのクリエイターたちが集結。彼らがどのような形で藤田版『書を捨てよ町へ出よう』を創り上げるのか、続報が待ち遠しい。
RooTS Vol.03 寺山修司生誕80年記念企画 舞台『書を捨てよ町へ出よう』は、2015年12月5日(土)から12月27日(日)まで、東京芸術劇場 シアターイーストにて上演。公演日程等詳細については8月下旬に発表される予定とのこと。