三上博史
劇作家・清水邦夫の渾身の名作『タンゴ・冬の終わりに』が2015年9月5日(土)から9月27日(日)まで、東京・パルコ劇場にて上演される。本作は、1984年に同劇場での書き下ろし作品として、蜷川幸雄の演出で初演されて以来、86年に再演、91年にはロンドン・ウェストエンドで2か月間上演されるなど、数々の話題を呼んできた。パルコ劇場では約30年ぶりの上演となる今回は、映画監督としても活躍している行定勲が演出を手がけ、俳優の三上博史が主演を務める。
関連記事:行定勲関連のステージ情報、こちらからご覧ください!
清村盛(三上)は有名な舞台俳優だったが、三年前に突然引退を宣言し、妻ぎん(神野三鈴)と共に故郷に引きこもっている。捨てたはずの華やかな俳優人生を忘れられない盛の精神状態は日々悪化し、今は、少年時代に盗んだ孔雀のはく製の幻影に取りつかれている。そこにある日、若く美しい女優・名和水尾(倉科カナ)とその夫・連(ユースケ・サンタマリア)が訪ねてくる。かつて一時期だけ盛と恋愛関係だったらしい水尾は、まだ盛が忘れられず苦しんでいるが、盛は水尾を全く思い出せない素振りだ。実のところ、水尾を呼び寄せたのはぎんで、彼女と再会させて、盛をかつてのように甦らせようと目論んでいたのだ。
ユースケ・サンタマリア
行定は、映画『GO』(2001年)、『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)や『春の雪』(2005年)など数多くの監督してヒットメーカーの地位を確立してきた。舞台の演出は『フールフォアラブ』(2007年)で始めて以来、今回が7作目となる。また、三上は『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』以来10年ぶりのパルコ劇場出演となる。
行定勲
関連記事:共演する神野三鈴は、こちらの作品にも出演します!『メアリー・スチュアート』
現実と幻影の区別がつかない盛との会話の中で、盛が確かに自分を愛していたことを悟る水尾。二人は果たしてどんなクライマックスを迎えるのか。そして、水尾を愛するあまりに彼の夫がとった思いがけない行動とは。舞台『タンゴ・冬の終わりに』は、2015年9月5日(土)から9月27日(日)まで、東京・パルコ劇場にて上演。