女性向けコンテンツ「うたの☆プリンスさまっ♪」(通称:うた☆プリ)が“劇団”をテーマに展開する舞台公演プロジェクト「劇団シャイニング」。昨年6月に第1弾『天下無敵の忍び道』、9月に第2弾『マスカレイドミラージュ』、そして今年4月から5月にかけて第3弾『JOKER TRAP』を上演し、その後、3作の出演者が集うレビューショー『SHINING REVUE』に続き、今秋、新たに映画をテーマとしたオフィシャルプロジェクト「シアターシャイニング」シリーズの舞台化が始動する。
「シアターシャイニング」舞台化第1弾『ポラリス』は、遠い未来、危機にさらされた地球を守るために集いし3人の少年たちと、彼らをとりまく人間模様を描いた壮大な物語。SF要素の強い本作が、舞台上でどのように表現されるのか期待が高まる。セシル・アイジマ役の横井翔二郎に、共演者の印象や『ポラリス』にかける意気込みを聞いた。
――最初に、昨年6月~7月に上演された「劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪『天下無敵の忍び道』」の公演を振り返った感想から伺えますか?
今思うと「もっと出来たんじゃないか」とか、細かい部分で自分の中での反省点が多いのですが、カーテンコールでお客様の笑顔を見て僕自身、救われた作品だったなって思います。あれだけ大きな劇場で、大きな役を演じるのは初めての経験でしたし、「ファンの皆様に認めてもらえるのか」といった不安もあって・・・。結局、自分の自信のなさがそう思わせていただけで、皆さんはあたたかく優しいまなざしで見守ってくださっていたんですけどね。
稽古場でも植ちゃんさん(植田圭輔)、マサ(和田雅成)、れんれん(小澤廉)のお芝居を目の当たりにして「僕はこの人たちと並んで、果たしてちゃんと闘えているのだろうか?」と不安が大きくなっていってしまったんです。でも、初日のレビューコーナーを終えた時点で「あ、出来たかも」って、少しだけど、自信が持てた気がします。毎公演、緊張が解けることはありませんでしたが、「お客様が待ってくれている」ことを心の支えに最後まで役を全うすることができました。
――殺陣も多く、非常にハードなステージでしたね。
はい、めちゃくちゃハードでした・・・!稽古場からすでに「このお芝居を1日2公演やるなんて、無理なんじゃないか」と思ったんですけど(笑)。でも、お客様を前にすると不思議と出来ちゃうんですよね。まさに皆様と一緒に創った作品だなって思います。
――セシル丸と出会って、横井さん自身に何か心境の変化はありましたか?
いや~、どうなんでしょう?変わった自覚はないけれど、公演後はいろんな人に「顔つきが変わった」と言われるようになりました。昨年12月に行われた『天下無敵の忍び道』DVDリリースイベントで、久しぶりに会った植ちゃんさんに「翔二郎、ええ顔になったなぁ」って言われた時は「泣きそう!」ってなりました(笑)。植ちゃんさんは尊敬している先輩なので、ほめられるのは僕にとってすごく特別なことなんです。
自覚があるところだと、作品に対する向き合い方は自分でも以前とは大きく変わったなと思います。作品を心から愛すること、愛島セシルさんへのリスペクトの気持ち、そして相棒のれんれん、一緒に戦った植ちゃんさんとマサをはじめ、共演者の皆さんとスタッフさん一人一人を家族のように愛するようになっていました。
――今作『ポラリス』は、また新たなメンバーで取り組むことになります。
はい。『ポラリス』は危険にさらされた地球を守るために戦うパイロット候補生たちを描く、スケールの大きな作品です。SFなのでいろんな可能性が広がる世界観になると思います。公式HPで公開されたビジュアルではパイロットスーツを着ているんですけど、これが意外と着心地が良いんです。よく見ると細部までこだわって作っていただいて、衣裳さんの愛を感じますね。すごくカッコイイです!
――共演の松村龍之介さん、山川宗一郎さんについても話をうかがえますか?
のすけ(※松村さんの愛称)は『JOKER TRAP』観劇後の楽屋で挨拶をさせてもらったのが初対面だったんですけど、その時に僕の“鼻”にひっかかりまして・・・。
――鼻にひっかかるとは・・・?
僕、第一印象で仲良くなれる人をかぎ分ける嗅覚があって、これがよく当たるんですよ(笑)。れんれんと初めて会った時も「コイツ、絶対いいヤツ!」と思って、今では戦友と呼べる関係になれましたから。のすけにも同じ匂いを感じたんですよね。実際、まだ出会ったばかりですけど、一緒に銭湯も行ったし、僕の家で一緒にワールドカップを観戦したりしました。のすけは人見知りって言ってたけど、早くも懐いてくれたみたいで嬉しいです。山川くんは同じ年で、もうそれだけで親近感!すごく気さくで話しやすい人です。ビジュアル撮影の時、3人で真面目な顔をしなきゃいけない場面でも隙を見てボケるので、ツッコんで、ボケて、ツッコんで、ツッコんで、ツッコんで・・・といったことが(笑)。
――すでにコンビネーションが出来上がっていますね(笑)。
そうですね。稽古が始まったら、時には厳しいこともお互いに言い合わないといけないと思うので、今のこの空気感はとてもいいなと思います。今回は『天下無敵の忍び道』ともまた違う、個々の関係を描く話だと思うのですが、その点でも「この3人なら大丈夫!」という安心感があります。
――現段階でどんなセシル・アイジマを演じようと考えていますか?
愛島セシルさんが演じたセシル・アイジマを大切にしつつ、僕にしか表現できないセシル・アイジマを作り上げていきたいと思っています。ある“秘密”を抱えているキャラクターでもありますが、自分がいる場所、やるべきことを大事に、そこでの出会いや育んだ絆を大切にする彼の気持ちに僕はとても共感できるので、感じたことを正直に役にぶつけていくだけです。
――公演に向けて、皆様へメッセージをお願いします。
「シアターシャイニング」の舞台化が実現したのは、作品を愛し、応援してくださる皆様がいたからです。本当に感謝しています。皆様の応援があったから、『天下無敵の忍び道』で僕自身もまだ見えていなかった限界の一歩先までがんばることが出来たし、「期待に応えるためにも、もっともっとがんばらなければ」という思いで、少しでも成長することが出来ました。今回もキャストとスタッフが一丸となって、心の底から『ポラリス』という作品を愛し、素晴らしい作品にすべく全力で取り組んでいきます。『天下無敵の忍び道』と『SHINING REVUE』で見た客席のあの笑顔にまた会えるのを楽しみにしています。楽しむ準備だけして、劇場にお越しください!
――原案のシアターシャイニング『ポラリス』 には、「本当の強さとは」という印象的なキャッチコピーがありますが、最後に、横井さんが思う“本当の強さ”とは何か教えてください。
「自分の生き方を好きであること」かな。自信がなくてもいいんです。でも「これしかない!」と信じたことに突き進める勇気があるかどうかが強さなんだと思います。でも意地になってやり続けろということでは決してなくて、ほかにやりたいことが見つかったら途中でドロップアウトしてもいい。“今の自分”を大切に出来る人が「本当に強い人」じゃないかと、僕は思います。
◆公演情報
「劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪『ポラリス』」
【東京公演】9月13日(木)~9月23日(日) AiiA 2.5 Theater Tokyo
【大阪公演】10月5日(金)~10月8日(月・祝) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
【原案】「うたの☆プリンスさまっ♪ シアターシャイニング『ポラリス』」
【脚本・演出】ほさかよう(空想組曲)
【音楽】Elements Garden
【出演】
トキヤ・イチノセ:松村龍之介
ナツキ・シノミヤ:山川宗一郎
セシル・アイジマ:横井翔二郎
石渡真修、和泉宗兵、柏木佑介/安里勇哉 ほか
◆チケット一般発売
【取扱】イープラス
【販売開始】8月25日(土)10:00~
※全席指定/1回のお申込みでお一人様4枚まで
【公式HP】http://gs-polaris.com/
(C)劇団シャイニング