内博貴との共演で松本幸大「いいところを吸収し、いい意味で負けないように」 太宰治作品 お伽草紙より 舞台版『舌切雀』取材会レポート

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内博貴との共演で松本幸大「いいところを吸収し、いい意味で負けないように」 太宰治作品 お伽草紙より 舞台版『舌切雀』取材会レポート

2024年2月9日(金)より上演される日本昔ばなし 太宰治作品 お伽草紙より 舞台版『舌切雀』。その取材会が、1月16日(火)に行われ、出演する内博貴、松本幸大らが登壇した。

文豪・太宰治が、日本の国難打開に向けて奮闘する人々の心を癒すために、「昔ばなし」に着目し、戦禍の中で書き上げた作品『お伽草子』。とりわけ『舌切雀』においては、太宰自身の歩んできた生き様や新しい時代のエッセンスも織り交ぜながら、夫婦の心の中に秘められた愛情を描いている。これを、モトイキシゲキの脚本、手代木梓の映像・演出で、“昔ばなし”ならではの「日本人の心の原風景」「親から子へ、子から孫へ」受け継がれ伝えられ続ける人々の絆の大切さを、映像や音楽などを織り交ぜながら舞台作品に仕上げる。

作者・太宰治役を演じるのは内博貴。そして、松本幸大、辻本祐樹、吉川友、“さくらしめじ”の田中雅功と髙田彪我(Wキャスト)、菅原りこ、石井智也、黒田こらん、門戸竜二らが出演。さらに、萬田久子と片岡鶴太郎が老夫婦役で特別出演する。

内博貴との共演で松本幸大「いいところを吸収し、いい意味で負けないように」 太宰治作品 お伽草紙より 舞台版『舌切雀』取材会レポート

取材会ではまず、太宰治役の内が「太宰治役を演じさせていただくのは3回目になるのですが、また違った太宰治像をお届けできるようがんばります」と挨拶。

藤原一郎太役の松本は「この一朗太という役は、太宰さんが書いたこの『舌切り雀』という 素敵な作品の中でもとても大事な役だと思っています。本読みさせていただいた時も、一番感情の激しさがあり、それを表現しなければいけない、がんばらなきゃいけないなと感じたので、そこを重点的に。皆さんの背中を見ながら、そして、事務所の先輩である内くんとも初めてがっつりお芝居をさせていただくので、それも楽しみです。がんばります」と語った。

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一郎太の旧友である但馬俊役と、太宰の書生である小山清役の二役を演じる辻本は「僕は時代の違う2つの役をやらせていただきます。時代は違えど、太宰治と一郎太さん、どちらも信頼して大切に思っている役なので、愛を持ってしっかり演じていきたいと思います。楽しい作品になると思いますので、ぜひよろしくお願いいたします」と笑顔を見せた。

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一朗太の妻・恵役の吉川も「私が演じる役もとても重要な役なので、先輩方にお芝居について教えていただきながら、必死に食らいついていきたいと一言。

内博貴との共演で松本幸大「いいところを吸収し、いい意味で負けないように」 太宰治作品 お伽草紙より 舞台版『舌切雀』取材会レポート

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そして、フォークデュオ「さくらしめじ」の田中と高田は一朗太の弟・藤原仁一郎役を日替わりのWキャストで演じる。田中は「これまでお芝居の現場はなかなかなかったので、めちゃめちゃ緊張しているんですが、皆さんがとても優しくくださるので、僕も必死にがんばって、より良い仁一郎になれるよう努力したいなと思っております」、高田は「僕自身、人生初のWキャストとなります。田中と切磋琢磨して、仁一郎を皆さんにお届けできたらと思います」とそれぞれ意気込んだ。

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もこもこのかわいらしい衣裳で登場した菅原が演じるのは、雀の子役。「この温もりが劇場でもたくさんの方々に届け~!という思いを込めてがんばっていきたいと思いますし、一朗太様にもたくさんの愛をお芝居でぶつけていこうと思っております!」と笑顔で語った。

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雀のお宿の下男・鈴の介役の石井は「今まで様々な役をやってきましたが、雀の役は初めて」とおどけながら、「まだキャラクターをどうしようかと迷ってる段階でありますが、台本に“コミカルに登場”といったことが書いてあったので、多分そうなるであろうと思っております(笑)。コミカルに演じたいと思います」と宣言。

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雀のお宿の主人・お照役の黒田は「私はこのシリーズ3作すべて出演させていただいているのですが、最初は人間の役、次が妖怪の役、そして今回が雀の役ということで、人間に戻れないのでは・・・と思っておりますが、楽しく演じたいと思います(笑)。皆様、ぜひ無償の愛を確かめにいらしてください」と呼びかけた。

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めぐみの父・柿崎仁左衛門役の門戸は「成金の高慢さと、シングルファーザーの愛を深く演じられたらと思っております」とコメント。

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そして、おばあさん役として特別出演する萬田は「“年齢なんてただの数字”を座右の銘にしていますが、おばあさん役のお話をいただき、そんな年齢になったんだなあと思いました。こうして歳を重ねてきますと、やはり愛の形や深さへの感じ方が変わってくるんですね。私たちなりの、この(作品で描かれた)素敵な愛を伝えて、人によって感じ方は様々だと思うんですけれども、ほっこり幸せな気持ちになって帰っていただければと思っております」としみじみ。

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しみじみするあまり、話が迷子になりそうになった萬田だったが、すかさずおじいさん役の片岡が「通訳します。我々は結婚して50年の夫婦役になるんですが、50年経っても、仲むつまじく愛を育んだ素敵な夫婦である、ということを言いたかったんだと思います。おそらくお芝居もこんな感じで進むと思います(笑)」とフォロー。

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そんな二人のやりとりに、内は「稽古は始まったばかりですが、たぶん、このお2人が盛り上げてくれるんだろうなって思っています。本読みをやった時も、進まない場面があったんですよ。アドリブが始まっちゃって(笑)。稽古初日から楽しい雰囲気を作ってくださったので、これからの稽古を本当に楽しみですし、いい雰囲気の、いい座組みになるんじゃないかなという予感がしています」と、その様子を語った。

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しかし、内自身は作品の中で関わるのが辻本だけだそうで、「結構ね、寂しいんですよ。みんなは一緒にお芝居をしているんですけど、僕はそれを見てるだけという・・・」と哀愁を漂わせると、辻本に「俺ががんばるから!」と励まされ爆笑。座長としては「たくさん差し入れをしたい」と、お芝居以外でも絡んでいこうと意欲を見せた。

内と松本は、過去に『PLAYZONE』に一緒に出ていた程度で、意外にも共演経験がほとんどない。「昔から知っているけれど、お芝居をしている幸大のことは知らないので、どういうお芝居をしてくれるのか、非常に楽しみです」と期待する内。松本も「いろんな作品に出させていただいて、同じ事務所の方々とも共演させていただいいるんですけど、僕は同世代の方と共演することが多くて。今回は、先輩である内くんの背中を見て、いいところを吸収して、そして、いい意味で内くんに負けないようにがんばって、皆さんと素敵な作品を作れたらなと思ってます。楽しみです」と公演への期待を寄せていた。

太宰治作品 お伽草紙より 舞台版『舌切雀』は、2月9日(金)から2月18日(日)までヒューリックホール東京にて上演される。

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 1号)

目次

太宰治作品 お伽草紙より 舞台版『舌切雀』公演情報

上演スケジュール

2024年2月9日(金)~2月18日(日) ヒューリックホール東京

スタッフ・キャスト

【原作】太宰治原作『お伽草紙』より

【出演】
太宰治役:内博貴
藤原一郎太役:松本幸大
但馬俊役:辻本祐樹
めぐみ役:吉川友
藤原仁一郎役:田中雅功(さくらしめじ) 髙田彪我(さくらしめじ)※Wキャスト
みやび役:菅原りこ
鈴の介役:石井智也
お照役:黒田こらん
柿崎仁左衛門役:門戸竜二

おばあさん役:萬田久子(特別出演)
おじいさん役:片岡鶴太郎(特別出演)

<テーマ曲歌唱>
島津亜矢 ※2月11日生出演

チケット

【料金】全席指定:9,500円(税込)
【一般発売】2024年1月21日(日)10:00~

公式サイト

【公式サイト】https://mukashi-banashi.jp/
【公式X(Twitter)】https://twitter.com/muka_bana_jp

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この記事を書いた人

ひょんなことから演劇にハマり、いろんな方の芝居・演出を見たくてただだた客席に座り続けて〇年。年間250本ペースで観劇を続けていた結果、気がついたら「エンタステージ」に拾われていた成り上がり系編集部員です。舞台を作るすべての方にリスペクトを持って、いつまでも究極の観客であり続けたい。

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