2022年9月から10月にかけて東京、大阪、愛知、長野で上演される舞台『桜文』。久保史緒里(乃木坂46)が主演を務め、秋之桜子による書下ろしで寺十吾が演出を担当する、吉原随一の花魁をめぐる耽美な悲恋の物語を描く本作のチラシビジュアルが公開された。
本作は、古き良き日本を舞台に、幽玄でエロティック、情感あふれる物語をユニークな感性で美しく描きだすことに定評のある秋之桜子による書下ろしの作品。演出は俳優の心の奥に眠っている感覚を炙り出し表現させ、作品世界を多様化させる演出術で、今や引く手あまたの寺十吾が務め、明治期、吉原随一の花魁をめぐる耽美な悲恋の物語が、機微に触れた情感たっぷりの演出で描き出していく。
そんな耽美な世界を体現していくのは、吉原随一の花魁・桜雅役の久保史緒里ら。主演を務める久保の他、桜雅が一人前の遊女になる前の少女時代、心から想い合っていた相手・仙太役と、仙太と同じ目を持っていたために、桜雅と深くかかわっていく小説家志望の青年・霧野一郎の二役に挑戦するゆうたろう、そして、松本妃代、石倉三郎、さらに、当代きっての大店、紙問屋の旦那で、物語が大きく動くきっかけとなる桜雅の豪華絢爛な花魁道中を開く西条宋次郎役の榎木孝明ら実力派が揃っている。
コメント
◆久保史緒里
高下駄を履いての稽古を通し、いよいよこの作品に色が染まっていくのだなということを
強く実感しております。桜雅花魁として生きる世界。台本を読みながら、彼女の目に映る光景が、頭の中で少しずつ浮かび上がってきました。
それは決して美しいものだけではなく、時に目を瞑りたくなるような時もありますが、それこそがこの作品の美しさなのではと感じ、作品と向き合う日々です。
是非、劇場にお越し頂けたら嬉しいです。宜しくお願い致します。
◆ゆうたろう
本稽古も始まろうとしてる中で、取材、本読み、ボイストレーニングがついに始まり、いよいよ動き出しているんだなとひしひしと実感しています。
自分の中の課題が山積みなので日に日に少しずつ、着実にクリアにしていきたいなと思っていますので劇場に来てくださる方々はゆうたろうの霧野一郎・仙太を、そして舞台『桜文』を是非期待して待っていて頂けると嬉しいです。
あらすじ
明治後期(今から110年ほど前)、激動の時代の吉原遊郭。当代随一と謳われる花魁、桜雅は、その妖艶な佇まいとともに、決して笑顔を見せないことでも、その名を知られていた。何とか桜雅の笑顔を引き出そうと、当代きっての大店である紙問屋の旦那、西条宋次郎は、その財力で豪華絢爛、贅を極めた花魁道中を開くことに。
一方、吉原のような世界とは全く縁のない堅物で生真面目な若き小説家志望の霧野一郎に花魁道中の記事を書かせようと、新聞社が白羽の矢を立て、見物に参加させていた。全く笑わない桜雅を目の前に、霧野は、純真な心で思わず『笑ってください』と、叫んでしまう。途端に、『なぜ・・・』と発しながらゆっくりと倒れていく桜雅。混迷する花魁道中、騒然となる大勢の見物客。
それは、決して思い出さないように心の奥深くに閉じ込めていた想いが、一瞬にして呼び覚まされてしまった瞬間だった。桜雅がかつて花魁の見習い、雅沙子として過ごしていた頃、心から想いを通わせ合っていた少年、仙太。二人の淡く儚い初恋の想いと残酷な顛末。仙太と同じ目を霧野は持っていたのだった。
花魁道中で笑顔を引き出せそうもなかった西条は、桜雅が突然意識を失ったことで体面が保たれた、と霧野をかばい、匿う。果たして、この奇妙な出会いがもたらす運命とは?物語の歯車が動き出す・・・。
パルコ・プロデュース 2022 舞台『桜文』公演情報
スケジュール
【東京公演】2022年9月5日(月)~9月25日(日) PARCO劇場
【大阪公演】2022年10月1日(土)~10月2日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
【愛知公演】2022年10月5日(水) 名古屋文理大学文化フォーラム(稲沢市民会館)
【長野公演】2022年10月8日(土) サントミューゼ(上田市交流文化芸術センター) 大ホール
スタッフ・キャスト
【作】秋之桜子
【演出】寺十吾
【出演】
久保史緒里(乃木坂46)
ゆうたろう
松本妃代、石田圭祐、阿知波悟美、加納幸和、木村靖司、有川マコト、塾一久、
中山朋文、永澤洋、福永マリカ、こぴ、白浜そら、
石倉三郎、榎木孝明