乃木坂46伊藤純奈の男振りをけやき坂46松田好花が絶賛『七色いんこ』開幕


2018年10月4日(木)に東京・AiiA Theater Tokyoにて舞台『七色いんこ』が開幕した。本作は、1981年から1983年まで「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)にて連載された手塚治虫の漫画を舞台化したもの。初日前には、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、出演者より伊藤純奈(乃木坂46)、松田好花(けやき坂46)が登壇し、意気込みを語った。

『七色いんこ』舞台写真_15

描かれるのは、代役専門の天才役者にして泥棒という、異色のキャラクター「七色いんこ」を主人公とした犯罪活劇。観客から盗みを働くことを見逃すことを条件に、どんな代役でも引き受け、見事に演じのける七色いんこと、彼に恋心を抱きつつ、彼を捕まえるべく追いかける女刑事・千里万里子を中心に、数々の演劇を下敷きとしたストーリーが展開。脚本は畑雅文、演出は三浦香が手掛けている。

『七色いんこ』舞台写真_2

七色いんこ役の伊藤は、初日を迎えるにあたり「稽古時間も短く、(伊藤と松田の)二人が揃う時間がなかなかなかったのですが、演出の三浦さんをはじめ、カンパニーの皆さんがいろいろ教えてくださったので、何も心配なく初日を迎えられます」とリラックスした表情。

『七色いんこ』舞台写真_3

一方、本格的な舞台出演が『あゆみ』依頼2度目となる松田は「純奈さんとは真逆で、すっごく緊張しています。どうなるんだろうという気持ちがあるんですが、周りの皆さんがたくさんくださったアドバイスを、本番の舞台で活かせるようにしたいです」と語った。

『七色いんこ』舞台写真_5

乃木坂46の伊藤と、けやき坂46(ひらがなけやき)の松田は、これが初共演。二人は、同じ「坂道シリーズ」に属しながらも、これまで接する機会があまりなかったという。お互いの印象を聞かれると、伊藤は松田について「人懐っこくてかわいいんです。ワンちゃんみたい」、松田は「学年的には(伊藤の方が)一つ上なんですが、純奈さんはオーラがあるというか、大人っぽい感じがします」とそれぞれコメント。

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松田は乃木坂46や欅坂46(漢字欅)に憧れてグループに入ったそうで、「一緒にお仕事できているのが嬉しいです」と顔をほころばせた。「いつもこんな感じで嬉しいことを言ってくれるんですよ~」と会見中も仲の良い様子を伺わせたが、伊藤が松田を“このちゃん”と呼んでいるのに対し、松田は伊藤を“純奈さん”と、さん付け(同い年だが伊藤の方がキャリアが長いため)。そのため、伊藤は「最終日までに“純ちゃん”って呼ばせたいです(笑)」と目標を掲げていた。

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また、男役への挑戦に関して、伊藤は「このお話をいただいた時は、天才役者かつ男役というパワーワードに『おおっ・・・!』となったんですが、三浦さんや振付の先生、共演者の皆さんに、男性には分からない“男性らしさ”をアドバイスしていただけたので、あまり苦労はなかったです」と振り返った。そんな伊藤の立ち振舞に、松田は「稽古をしていると、本当に男の人のように見えてきました」と太鼓判。

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役作りについては、「三浦さんから『きれいにやりすぎなくていい』と言われたんです。普段、アイドルとして板の上に立つことが多いので、無我夢中で、無様な姿を見せてもいいんじゃないかと。そのアドバイスを活かせていると思います」と伊藤。松田は「私は演技経験が少ないので、読み合わせの段階からとにかくがむしゃらにやっていたのですが、その感じが万里子らしいから『ありのままでいいよ』と言っていただきました」と明かした。

最後に、伊藤は「二人共アイドルですが、いい意味でアイドルらしくない舞台にしたいです。公園期間は短いですが、すごく濃い時間だったなと思っていただけるものをお見せしたいと思います」と締めくくった。

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【あらすじ】
シェイクスピア劇『ハムレット』を上演する劇団に、主演俳優がFBIに捕まったという悲報が入った。怖気づいた代役も怪我で降板。政治家や文化人も招待される大舞台の主役が公演直前にいなくなるという絶体絶命のピンチ!しかし、あるスタッフが「観客を熱狂させる代役専門の天才役者がいる」と語り出す。
その役者の名は、七色いんこ。
彼の出演の条件は、ただ一つ、公園中に劇場で何が起きても、見て見ぬふりをすることだった。たとえそれが、招待客の宝石盗難事件であっても・・・。

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いんこは天才役者であり、大泥棒でもあったのだ。事件を追い、劇場へやってきた男勝りの女刑事・千里万里子は、容疑者であるいんこと対面するが、ただならぬ胸のざわめきを感じる―。やがて迎えた『ハムレット』初日。劇場には財界のトップ鍬潟隆介が、高価な宝石を身に着けた愛人と共にやってきた。万里子や大勢の観客が見守る中で、いんこは何を演じ、何を盗むのか。そして、彼の本当の目的は・・・?運命の輪が回り出し、人生をかけた大芝居の幕が上がる!

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男役、そして天才役者として舞台に立つ伊藤は、存在感抜群。すっとした佇まい、時折くっと持ち上げる口角一つで、観客の視線を一気に引きつける。松田のフレッシュさとのコントラストが、それぞれのキャラクター性を高めていた。

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出演者は、豊島美優、今村美歩、岡村さやか、高橋紗妃、蘭舞ゆう、後藤紗亜弥、山崎紫生、清水彩、藤山由依、柿丸美智恵、悠未ひろと、すべて女性。もちろん、伊藤以外も男性役をこなす。歌、ダンスもふんだんに取り入れた、演出の三浦らしいショーアップされたステージ構成だ。

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また、舞台美術、衣裳も目を引く作りになっており、舞台全体を一つの絵として観ても、驚きのある工夫を凝らした作りになっている。

漫画界の巨匠、手塚治虫が生み出した名作と、現代エンターテインメントの交差点。どうぞ、お見逃しなく。

舞台『七色いんこ』は、10月4日(木)から10月8日(月・祝)まで東京・AiiA Theater Tokyoにて上演。

【公式HP】https://www.nelke.co.jp/stage/nanairo-inko/
【公式Twitter】@s_nanairoinko

※手塚治虫の「塚」は、つくりに1本線の入る旧字体が正式表記

(C)舞台「七色いんこ」製作委員会
(C)Tezuka Productions

   

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