舞台『銀河英雄伝説 Die Neue These』が、2018年10月25日(木)に東京・Zepp DiverCity TOKYO(Zeppダイバーシティ東京)にて開幕した。本作は、田中芳樹のSF小説「銀河英雄伝説」を原作とした舞台作品。4月よりスタートした新作TVアニメに合わせ、新・舞台シリーズが始動した。脚本は米内山陽子、演出は大岩美智子。初日前には公開ゲネプロと囲み会見が行われ、出演者より永田聖一朗、加藤将、畠山遼、釣本南、小早川俊輔、米原幸佑、伊勢大貴、小西成弥、碕理人、汐月しゅうが登壇した。
以下、キャストの初日コメントを紹介。
【銀河帝国】
◆永田聖一朗(ラインハルト・フォン・ミューゼル/ローエングラム役)
新たなシリーズの幕開けです。歴史的な一歩を踏み出したような感覚です。壮大なスケールの作品ですが、描かれているのは人間ドラマや社会の移り変わりと、普遍的なものだと思いますし、今回の舞台でもとても分かりやすく描かれていますので、初めて観るお客様にも楽しんでいただける内容になっているんじゃないかと思っています。そして、Zeppダイバーシティ東京で上演できるということで、臨場感もありますし、宇宙空間にいるような感覚になれると思います。
銀英伝の良さの一つに「敵を決めない」ことが挙げられると思いますが、ラインハルト目線、ヤン目線と、いろんな角度から観ることができると思うので、何回も観ていただけたら嬉しいです。僕たちならではの、新たな『銀河英雄伝説』、新たな“伝説”を作っていけるよう、カンパニー一同、精進してまいります。皆様、ぜひ楽しみにしていてください。
◆加藤将(ジークフリード・キルヒアイス役)
どうも、赤毛のノッポさんです(笑)。座長の永田聖一朗とは、違う作品からよく知った仲ですが、そんな彼を、キルヒアイスとしても、加藤としても、支えて、このカンパニーとしてがんばっていきたいと思います。本番、楽しみにしていてください。
◆畠山遼(オスカー・フォン・ロイエンタール役)
今までの舞台『銀河英雄伝説』から、キャストも一新となり、また一から新しいスタートを切っています。その世界観を、お客様に感じていただき、余韻に浸りながら帰っていただけたら嬉しいです。また、アニメ版では描かれないロイエンタールとミッターマイヤーのシーンもありますので、そちらもぜひ楽しんでいただければと思っています。
◆釣本南(ウォルフガング・ミッターマイヤー役)
ミッターマイヤーとして、ラインハルトに対する忠誠、キルヒアイスや双璧であるロイエンタールとの関係を真っ直ぐに演じていけたらと思っています。とても壮大なスケールの作品になっているので、その壮大さに負けないように一生懸命演じさせていただきます。
【自由惑星同盟】
◆小早川俊輔(ヤン・ウェンリー役)
今の率直に思うことは、全公演をカンパニー一同、全身で『銀河英雄伝説』という世界を楽しみたいという気持ちです。そして、何よりお客さんに楽しんでいただきたいです。その準備をしてきたつもりなので、『銀英伝』のファンの方はもちろん、初めて観るお客様にも楽しんでいただけるよう、がんばっていきたいと思います。
◆米原幸佑(アレックス・キャゼルヌ役)
自由惑星同盟の一員として参加させていただきます。全力でヤンを支えるのと同時に、この作品を盛り上げていきたいなと思っています。よろしくお願いします。
◆伊勢大貴(ダスティ・アッテンボロー役)
(演出の)大岩さんと、ディスカッションを重ねながら、ファンの皆様に理解していただけるよう、そして、僕たちの個性を出してもらえるように作ってきました。たくさんのお客さんに観ていただきたいので、ぜひよろしくお願いします。
◆小西成弥(ユリアン・ミンツ役)
ユリアン・ミンツには、壮大な世界観の中で“日常”の部分を任されています。緊迫感がある物語の中の、日常的な部分を感じていただけるようなシーンを作れたらなと思っています。
◆碕理人(ジャン・ロベール・ラップ役)
ここにいる人のほかにも、多くのキャスト、多くのスタッフさんの力を借りて、素敵な作品に仕上がったと思います。僕としては、ヤンとの関係性や、ジェシカとの関係性を観てもらえたら嬉しいです。ぜひ、楽しみにしていてください。
◆汐月しゅう(ジェシカ・エドワーズ役)
軍人が多く登場する作品の中で、数少ない民間人役として、戦争の中にいる民間人がどのように生きたのかを表現したいです。観てくださる皆さんに、共感できるキャラクターとして感じていだけたらいいなと思っております。
【あらすじ】
物語は数千年後の未来。宇宙空間に進出した人類は、銀河帝国と自由惑星同盟の二国に分かれていた。この二国家の対立は実に150年におよび、際限なく広がる銀河の中で、絶えることなく戦闘が繰り返されてきた。
そして、二人の天才が登場したことによって、歴史は動きだす・・・。“常勝の天才”ラインハルト・フォン・ローエングラム(永田)と、“不敗の魔術師”と呼ばれるヤン・ウェンリー、二人は帝国軍と同盟軍を率い、何度となく激突する―!
松坂桃李、間宮祥太朗らに続いて、舞台でラインハルト役を演じる永田。その若き才能が、随所に溢れている。優しげな面持ちの中で時折ギラリと光る野心的な目と、上品な雰囲気。銀河帝国軍の若き上級大将で“天才”の名をほしいままにするラインハルトの本質に、永田が芝居を通してぐいぐいと近づいていく。一方、親友であり、腹心のキルヒイアイス役を演じる加藤とのシーンでは、等身大の部分が感じられて少しホッとする。
そして、河村隆一、田中圭らが演じてきたヤン役の小早川は、原作の描写をそのまま体現しているようだった。軍人になるまでも、司令官になるまでも、功績を認められてからも、変わらない“普通”さが、永田が演じるラインハルトとはまったく違う方向から“天才”ぶりを浮き彫りにする。ユリアン役の小西との日常で垣間見える、ちょっとダメなところが、すごく人間味にあふれていて微笑ましかった。
今後、永田と小早川、二人を中心に「新・舞台シリーズ」を担うキャストたちが、それぞれの役とどう向き合っていくのか、非常に楽しみである。
また、ライブハウスで演劇を行うということで、いつもとは違う空気が、満ちた空間になっている。それがまた、映像演出がいざなう宇宙のイメージとマッチして、不思議な感覚をもたらす。
原作が壮大だからこそ、舞台としてどのように物語を作るのか、“何”を見せるのか。これまでのシリーズを知っている方にはまた物語の違った顔が見え、初めて触れる方には長く支持され続ける作品である理由が伝わる「新・舞台シリーズ」になっているのではないだろうか。
舞台『銀河英雄伝説 Die Neue These』は10月25日(木)から10月28日(日)まで東京・Zepp DiverCity TOKYO(Zeppダイバーシティ東京)にて上演。上演時間は約2時間を予定。
なお、開幕前に早くも次回公演の上演が決定した。上演時期・場所は2019年5月から6月にかけて、東京・大阪にて。合わせて、小早川、米原、伊勢、小西、永田、加藤、畠山、釣本の続投も発表された。
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(C)舞台「銀河英雄伝説」制作実行委員会
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)