西銘駿「今年の夏の甲子園に負けずに」舞台『おおきく振りかぶって 夏の大会編』開幕

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2018年9月6日(木)に舞台『おおきく振りかぶって 夏の大会編』が東京・サンシャイン劇場で開幕した。その初日当日に公開ゲネプロと囲み会見が行われ、主演の西銘駿、猪野広樹、大橋典之、渡邊安理、白又敦、脚本・演出の成井豊(キャラメルボックス)が登壇した。

本作は、第10回手塚治虫文化賞新人賞、第31回講談社マンガ大賞(一般部門)受賞に輝く大人気高校野球漫画「おおきく振りかぶって」(原作:ひぐちアサ 講談社『月刊アフタヌーン』連載)を原作とする舞台シリーズの第2弾。

『おおきく振りかぶって 夏の大会編』02

【あらすじ】
極端に弱気で卑屈な性格の三橋は新設されたばかりの硬式野球部の女性監督・百枝から強引に入部させられてしまい、部員わずか10人、全員1年生の中で、エースを任される。捕手・阿部のたぐいまれなリードとチームメイトからの信頼に助けられ、夏の大会初戦で前年度甲子園出場の強豪・桐青高校を相手に勝利をおさめたのだった。しかし、彼らの快進撃の前に新たな強敵、崎玉高校と美丞大狭山高校が立ちはだかる。さらに、桐青高校野球部OBで美丞大狭山高校野球部のコーチ仲沢が不穏な動きを見せる・・・。

『おおきく振りかぶって 夏の大会編』03

前作は舞台上で野球の試合を行うという方法論を作り上げるのに時間がかかったという成井は「今回は前作よりも得点がいっぱい入るから忙しい。前作をご覧になっている方も試合の様相がだいぶ違うから、また楽しめると思います」と見どころを語った。続けて「出演者に野球経験者が増えたのが良かったですね。芝居とは別に野球の練習として、捕球や送球の仕方、バッターボックスへの入り方を学びました。前作以上にそこはじっくりと時間をかけたので、野球の試合のリアリティーは増したのではないでしょうか」と解説。

高校野球経験者でもある大橋も「ある意味で本物の野球より近くでピッチャーが見れて、臨場感がすごい」と語るように、球は使用していないのに、そこには白球を追いかける高校球児たちの熱い姿がはっきりと存在しており、バッテリーや野手の連係プレー、バッターとランナーの両方が同時にステージ上で幾層にも重なり合い、さらなる臨場感を生み出している。

『おおきく振りかぶって 夏の大会編』04

西浦高校のエース三橋を演じる西銘は「初演では阿部君に引っ張ってもらって自分の意思では動かなかった三橋が、今回は自分で考えてエースとしてみんなを引っ張っていく頼れる存在になりたいと考えて成長する物語になっています」と成長を見どころとしてあげ「今年の夏の甲子園に負けずに熱気だったり熱量で必死さをこの舞台で出していきたいです」と意気込みを披露した。

『おおきく振りかぶって 夏の大会編』05

その三橋とバッテリーを組む阿部にはWキャストで猪野と大橋が演じる(ゲネプロは猪野が出演)。初演に引き続いての出演となる猪野は「今回はバッテリーの関係が試合を大きく左右するというところで、阿部がこう変わっていくんだという道筋を素直に演じたい」と意気込んだ。

一方の大橋は「Wキャストということで、二人の違いを見ていただきたいです。阿部の違いだけではなくて、阿部と三橋との違いもちょっとずつ変わったり、そういうところも見ていただきたいです」とアピール。ぜひバッテリーの関係性も合わせて二人の阿部に注目して欲しい。

『おおきく振りかぶって 夏の大会編』06

前作は三橋と阿部のバッテリーが中心の物語であったが、今作では他の西浦高校メンバーにもスポットライトが当たる。特にキャプテンとして苦悩する花井について、演じる白又は「西浦メンバーの半分近くにキャスト変更があり、1回戦を乗り切ったという苦労をチーム間でもっと出したいなというのがあって、考えたりチームのことで悩んだりしました」と役作りについて明かした。

さらに、今作は各プレイヤーだけでなく、チームとしても深掘りがされている。その点について、猪野は「前回は三橋と阿部の関係性が主に描かれていたんですけど、今回は花井や西広だったり、チームとして見せるものがいっぱいあります。チームとしてできあがった西浦と対戦チームという、チーム対チームの構図が今回はハッキリとできている」と自信を覗かせた。

『おおきく振りかぶって 夏の大会編』07

監督・百枝を演じる渡邊も「今回は崎玉高校と美丞大狭山高校と戦うんですけど、どちらの高校もすごくカラーが違っていて、とてもおもしろいです。そこと戦う西浦メンバーも相手が変われば気持ちが変わるので、そこも見ていただければ」と語るように魅力的な対戦チームが登場する。

『おおきく振りかぶって 夏の大会編』08

崎玉高校は3年生は1人だけの下級生が中心で、投手の市原豊(前田隆太朗)と「10割バッター」で捕手・佐倉大地(近藤頌利)の勢いに乗り勝ち進んできたチーム。西浦対崎玉の戦いは、大橋が「阿部って、狡猾だと言われるんですけど、純粋に野球で勝ちたいという気持ちがあるから、そういうことをしたりするんだなと思っています」と明かすように、阿部の作戦によって意外な試合展開が待っている。

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美丞大狭山高校は、コーチの仲沢(多田直人)から正捕手に推薦された倉田岳史(武子直輝)を中心として描かれる。その対戦では、成井が「『おお振り』史上最大の事件が起こるんです。西浦メンバーにとって危機的な状況が起きる、そこをどうメンバーたちが乗り越えていくのかが最大の見どころ」と語る一大事件が起きるので、最後まで目を離さずに観て欲しい。

『おおきく振りかぶって 夏の大会編』10

平成最後の夏を飾る、熱き高校球児たちの躍動を描く舞台がいよいよ試合開始となる。

舞台『おおきく振りかぶって 夏の大会編』は、9月6日(木)から9月17日(月・祝)まで東京・サンシャイン劇場にて、9月28日(金)から9月30日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。

◆舞台『おおきく振りかぶって 夏の大会編』ニコ生独占配信
【日時】9月15日(土)17:00~
【値段】通常:2,160円(税込) ニコニコ生放送 プレミアム会員割引き価格1,520円(税込)
※ネットチケットを購入のこと
※プレミアム会員のみ640円引き

◆舞台『おおきく振りかぶって 夏の大会編』DVD
【発売日】2019年2月2日(土)
【価格】8,000円(税込)
【内容】本編DVD1枚(ブックレット、東京公演千秋楽カーテンコール&キャスト一言挨拶収録)
※劇場先行予約特典 舞台写真付き

【公式HP】http://oofuri-stage.com

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

(C)ひぐちアサ・講談社/舞台「おおきく振りかぶって 夏の大会編」製作委員会

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この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!

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