さまざまな舞台で活躍するアミューズ所属俳優の植原卓也、平間壮一、水田航生によるスペシャルイベント「3LDK presents『TIME3LIP』」が、2018年3月10日(土)に東京・TFT HALL 1000にて開催された。今年1月に最終回を迎えた3人によるWEB番組「3LDK」の一環として企画され、彼らの今までとこれからを凝縮した集大成ともいえる本イベント。昼夜2回にわたっての公演のうち、こちらでは夜公演の模様をレポートする。
チケット予約開始時から予定枚数を大幅に上回る申し込みがあったという、まさにプレミアムなイベント。それだけに期待感も大きく、開演前の会場はすでにたくさんの笑顔であふれていた。本公演は物語仕立てのライブイベントとなっており、スペシャルゲストの内川蓮生が魔法使いの少年に扮してストーリーテラーを担当。内川の語りで幕が開けると、軽快なダンスナンバーとともに植原、平間、水田が登場した。3人による息の合ったダンスに合わせて自然と拍手が沸き起こり、場内は一気にヒートアップ!
『THE ALUCARD SHOW』より「LAST ALUCARD SHOW」、ミュージカル『SONG WRITERS』より「SONG WRITERS」といった3人にとって縁の深い作品をはじめ、数々のミュージカルナンバーを披露。植原自身が訳詞を担当した楽曲や、オリジナルの振り付けで作品の世界観を体現した平間と水田によるデュエット、内川を交えてのパフォーマンスなど、さまざまな経験を積み重ねてきた三者三様のパワーが一つのステージ上でぶつかり合う。
また、アミューズ若手俳優によるファン感謝祭「SUPERハンサムLIVE」でおなじみのナンバー「THRILL」「Butterfly」が披露されると会場の熱はさらに上昇。特に「THRILL」は念願の平間を交えてのパフォーマンスとなるため喜びもひとしおだ。これまでの軌跡を映像で振り返るひとときもあり、大きな歓声に包まれた。
本編終了後、アンコール曲を披露した後はまったりとしたMCが始まり、3人は会場を見渡しながら「皆の歓声がすごい!」「嬉しいね」と笑顔を見せた。本来、WEB番組「3LDK」は公開収録で終わる予定だったが、昨年10月に開催されたイベント「3LDK presents MUSICAL SHOWCASE」に来ることができなかったファンを含めて一緒に盛り上がりたいと考え、本イベントが実現したことを語った。また「TIME3LIP」のタイトルは植原が命名したことが明かされ、水田は「すごくない?センスの塊か!?」と絶賛していた。
今回のイベントは限られた時間の中で、植原は訳詞、平間は振り付けや構成、水田は芝居部分の脚本・演出を担当するなど各々がクリエイティブな分野に挑戦している。植原は「LAST ALUCARD SHOW」のために実物のハットを自宅から持参したこと、平間と水田によるナンバーでは立ち位置が入れ替わるときの息を吸うタイミングまで合わせるよう意識したことなど、裏話を挟みながらセットリストを振り返った。
トークの途中、水田のクールな言動に対して黄色い歓声が起こった時には、思わず平間が「(水田には)やっぱりまだカッコよくいてほしいよ」と願望をポロリ。水田が慌てて「壮一くんは俺のことをお笑い芸人か何かだと思ってるの!?」とツッコミを入れる姿に大きな笑いが起こった。
また、各自のプロデュースグッズであるリップクリームの話題でも、植原は「女の子にもつけてほしいし自分でもつけたい」という思いからアップル、平間は「単純に匂いが好き」なココナッツ、水田は「スッとしたい」からペパーミントの香りをセレクトしたとのことで、個性豊かな回答が揃い踏み。そうした和気あいあいとした雰囲気の中で、自然体のトークが繰り広げられた。
今後のイベントについては、水田から「また時間があるときに集まってゆるいトークをやらせていただいたりとか・・・これで終わるのはもったいないじゃないですか!」と新たな展開を匂わせるコメント。平間も「前回見に来れなかった人のために今回のイベントをやろうって決めたけど、嬉しいことに今回もまた見れなかった人がいてくれる(笑)。だから辞めることはできないんだよね、これからも続けていかないと!」と力強く語った。
トークの最後、植原が「3人だけの今の想いを歌えたらいいなということで、このイベントのために曲を作ってきました」と発表。各自で出し合った歌詞案をまとめて植原が作詞、平間が振り付けを担当した完全オリジナル曲「トライアングル」が披露された。この新曲がダウンロードできるミュージックカードは、3月12日(月)12:00よりアミューズ公式オンラインショップ“アスマート”にて販売される。
それぞれの想いがたっぷり詰まった新曲を披露したあと、平間は「すべてはこの日のために、皆さん一人一人に感謝の気持ちを伝えたくて、僕たちもスタッフさんたちも皆さんに喜んでいただくことを考えてやってきました。これからも応援していただけたら嬉しいです」と挨拶。
水田は「3人が一つになってやっていることにとても意味があるのだと日々感じています。その想いを大切にしながら、付いてきてくださる皆さんのこともいつまでも大切にしますので、ずっとずっと供にいてください」と真摯に語りかける。
最後は植原が「もしも一緒に楽しいことをしたいなと思ってくださっているのなら、この先も僕たちに期待してもらえたら、僕たちもそれを糧にがんばっていけます。また近々会えることを楽しみにしています」と締めくくる。3人は手をつないで深々と頭を下げ、鳴りやまない拍手に見送られながらステージを後にした。
(取材・文・撮影/堀江有希)