2017年3月よりWOWOWで行われてきたミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズンの5作品・5カ月連続放送。ラスト5作品目となる「ミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2016」が、いよいよ7月28日(金)に放送される。
今回は3rdシーズンキャスト4名によるWOWOWオリジナル副音声付での放送となり、青学(せいがく)8代目・菊丸英二役の本田礼生、不動峰・伊武深司役の健人、聖ルドルフ・木更津 淳役の佐藤祐吾、山吹・千石清純役の森田桐矢らが副音声を担当。この副音声では、公演の映像を観ながらの感想や舞台裏でのエピソードが披露され、役作りや俳優としての在り方、“テニミュ”を経験したからこそ感じたことなどが語られている。
この副音声収録が行われた某日、収録を終えた4名にインタビューを実施。「ミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2016」の思い出や、それぞれにとっての“テニミュ”について語ってもらった。
――今回「Dream Live 2016」の映像を見て思い出したことはありますか?
本田:思い出したことではないのですが、“テニミュ”という舞台を乗り越えたんだ、と改めて思いました。ぶっちゃけると(体力的に)めちゃくちゃキツくて・・・(笑)。でもそれが「超えられたんだ!」という自信に繋がっています。いままで何本かの舞台を経験してきましたが、やっぱりテニミュが体力的な部分で一番キツかったです。他の舞台ではなかなかあり得ないほどに動きながら歌うという・・・。でもそれを乗り越えたことはとても大きな誇りとなっています。今回「Dream Live 2016」の映像を観てテニミュでは本当に貴重な経験をさせてもらったんだと思いました。
健人:各メンバーと初めて会った時のことを思い出しました。なおかつ僕にとって直近のテニミュ出演がドリライだったので、その時の気持ちもよみがえって、「出会った時は皆こうだったのにここまで成長してたんだな」と第三者の目線で見れました。あの時は皆いっぱいいっぱいで必死に全力でやってたけど、こうして久しぶりに集まってみたら、楽しかったなという懐かしさと、これからももっと頑張っていこうという気持ちにもなれました。色んな感情が出てきましたね。
佐藤:テニミュへの出演が決まった時の嬉しさや、ここから俺はやってやるぞ!と思った時のハングリー精神というか、初心を思い出しました。僕は聖ルドルフの木更津 淳役を終えてから今も(六角の木更津 亮役として)出演しているんですけど、舞台経験が少ないキャストが多い中ですっかり教える立場になっちゃって・・・。なれたテニミュほど駄目なものはないと思うし、必死さがテニミュ(の良さ)だと思うので、その気持ちを改めて思い出しました。
森田:僕は5月に行われた「Dream Live 2017」にも出演させていただき、ドリライには2回参加しているんですが、本公演とは違ってお客さんからレスポンスがあるので、初めてお客さんから直に反応が返ってきたときのワクワクした一体感を思い出しました。やっぱり舞台というものは、お客さんがいて初めて出来あがるんだなと実感しました。
――収録中にも“原点に戻って見つめ直す機会になった”というお話がありましたが、初めてテニミュに触れた時の作品に対するイメージや、そこからの気持ちの変化を教えてください。
本田:僕はオーディションを受けて出演が決まってから、実際にテニミュを観たんですが・・・これは頑張らなきゃと思いました。こんなに動きながらこんなに歌うのか!と衝撃的でした。そしていざ始まったみたら、まず合宿というハードなイベントが待っていて(笑)。不動峰公演の本番を迎えてからもたくさんの壁にぶつかって、青学(せいがく)の皆で話し合ったりして、演技・体力・精神面などまだまだだなと実感したことが印象に残っています。
健人:僕は地元の大阪から東京へ上京して、序盤に受けたのがテニミュだったんです。その時に1stシーズンのDVDを観ました。『テニスの王子様』という自分も知っている原作があり、ダンスはずっとやっていたけど、そこに歌とお芝居が加わって、こういう世界があるんだと衝撃を受けました。結局そのオーディションでは受からなくて、そこから別の舞台に出させていただくようになったけど、どこかにテニミュに出たいという思いはずっと残っていて。だから3rdシーズンのオーディションでは、学んできたことをすべて活かして受かりたい!という気持ちで挑んだので、受かった時の嬉しさが一番印象に残っています。
佐藤:僕はテニミュの存在は知っていましたが、声優の専門学校へ通っていた時にテニミュ大好きな友達がいて、そこで初めてテニミュに触れました。調べてみたら若手俳優の登竜門と言われていて、出れる人は凄いなぁと思っていました。そして専門学校を卒業して事務所に入って、受けたオーディションがテニミュであり、初めて自分が勝ち取った役がテニミュでした。まさか自分が出れると思っていなかったので、稽古が始まってからも夢心地のようで・・・。でもいざ青学(せいがく)の人たちと会ってみたら、もう不動峰公演を終えていた彼らとの落差を感じて、これは頑張らなきゃ駄目だなと。そうして本番を迎えて千秋楽を終えて、はじめて「テニミュの舞台に立ったんだな」と実感できました。
森田:初めてテニミュを観たのは2ndシーズンで、ちょうど(自身が演じた)千石さんと同じ中学校3年生の時でした。その時に「こんな世界があるんだ」と知って、その頃から事務所には入っていたけど特に目標はなくて、テニミュを観て初めて「いつかこの舞台に立ちたいな」と思いました。だから千石役に決まった時は天にも昇る気持ちでしたが、でも聖ルドルフ公演を観に行った時に「出来るのかな・・・」と一気に不安に変わりました。山吹公演の稽古が始まり、いかに先輩達が凄いことをしていたかが身に染みて・・・どうやったら追い付けるのか悩んだ時は、先代の千石役の方々を見たりして、もっと頑張ろうって思いながらやっていました。
――改めて、「ミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2016」の見どころを教えてください。
本田:副音声解説付って言われるとちょっと固いイメージですが・・・。もうぐにゃぐにゃなくらいどこも固くないんで(笑)。解説っていうよりも、皆で見たらこういう感じになりました。僕らと一緒に観る感じでお菓子でも食べながらゆる~く楽しんでもらえたらと思います!
一同:(笑)
「ミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2016 副音声解説付 本田礼生×健人×佐藤祐吾×森田桐矢」は7月28日(金)夜6:00からWOWOWライブにて放送。また同日の午前8:00から、これまで放送した2ndシーズンの「コンサート Dream Live」3作品が、副音声付で一挙放送される。キャストたちの素顔が覗ける貴重な機会をぜひお見逃しなく!
(取材・文/堀江有希)
(撮影/エンタステージ編集部)