ミュージカル「忍たま乱太郎」第8弾 ~がんばれ五年生!技あり、術あり、初忍務!!~が、2017年1月7日(土)、東京・東京ドームシティ シアターGロッソにて幕を開けた。公演に先駆け、公開ゲネプロと囲み会見が行われ、出演する山木透、佐藤智広、吉田翔吾、久下恭平、栗原大河、海老澤健次、北村健人が取材に応じた。
本シリーズは尼子騒兵衛のマンガ「落第忍者乱太郎」(朝日新聞出版刊)を原作としたアニメ『忍たま乱太郎』をミュージカル化したもの。2010年1月の初演以来、壮大なスケールの殺陣とコミカルなギャグ、華やかな歌と踊りで着実に人気を集め、総累計ステージ数255回(2016年7月の時点)、今作でシリーズ8本目となる。
今回の物語は、兵庫水軍の若い衆たちを乗せた小舟がドクタケ水軍によって沈められるところから始まる。忍術学園の五年生の久々知兵助(山木)、尾浜勘右衛門(佐藤)、不破雷蔵(吉田)、鉢屋三郎(久下)、竹谷八左ヱ門(栗原)が弱った兵庫水軍の船員を連れ学園に連れて戻ると、学園長は事件の背後に不穏な存在を感じ、五年生にある重要な忍務を命じる。
初忍務に喜び勇ましく出発する5人であったが、結果、忍務は果たせず六年生や兵庫水軍衆、また一年生からも力不足をあなどられる。しかし、五年生は自分たちのやり方で忍務をやり遂げることを誓うのであった・・・。
今作は、シリーズ始まって以来初の五年生が主役の物語となる。『~がんばれ五年生!技あり、術あり、初忍務!!~』とサブタイトルにある通り、初めての忍務を通して五年生たちが成長していく姿が描かれる。また、シリーズ第7弾で新たに登場した兵庫水軍やお馴染みの六年生コンビ潮江文次郎(海老澤)、立花仙蔵(北村)も現れ、共に力をあわせドクタケ忍者隊に挑む。
ゲネプロ後の取材では、まず無類の豆腐好き・久々知兵助役の山木が「ひとりひとりの役者がそれぞれの想いをすべて込めて稽古してきました。その想いが一人ひとりのお客様に届くよう、そして楽しんでいただけるよう一生懸命がんばります! 」と初日に向け力強く意気込んだ。また「中学生の頃の夢は“忍者”になることだった」という山木が、忍者のうんちくを語ろうとして一同から止められ、笑いが起こる場面も。
優柔不断な性格の不破雷蔵役の吉田は、カンパニーについて「殺陣やダンスを舞台上でやるのは初めてだったのですが、皆さん本当に親切に教えてくださいました。この暖かさが“忍ミュ”の魅力」と語り、メンバーの団結力をアピールした。
変装の達人・鉢屋三郎役の久下は、忍ミュ初出演のプレッシャーについて2016年9月に行われたコンサート『忍術学園 学園祭』での思い出を交え「『学園祭』で第8弾の情報が発表された瞬間、客席が揺れる程の反応があって、絶対に中途半端なことはできないなと感じました。千秋楽までその時の思いを持ち続けます」と語り、生き物を大切にする熱い男・竹谷八左エ門役の栗原は「山木と僕はシリーズ初出演ではなかったので、どう振る舞うべきなのかプレッシャーを感じていました」と明かした。
天然ボケな学級委員長・尾浜勘右衛門役の佐藤は、稽古場での六年生とのやりとりについて触れ「どうやったら僕たち五年生を(お客様に)受け入れてもらえるのか悩んでいたのですが、海老澤さんや北村さんが『大丈夫だよ』といつも声をかけてくださり、安心することができました。ですよね?」と話を海老澤に振ると「まあ、日によっては」と軽くスルーされ「ええ?!」と、尾浜役らしい愛嬌のある笑顔をみせた。
学園一落ち着きのある六年生・立花仙蔵役の北村は「お客さんにたくさん愛されているところが“忍ミュ”の魅力。お客様一人ひとりに笑顔と少しの勇気を持って帰っていただけるようにキャスト一同がんばります」と、役同様に落ち着いた様子。
日々鍛錬に勤しむストイックな六年生・潮江文次郎役の海老澤は、今作の主人公が五年生であることに触れ「五年生をどう魅せていくかを考えて稽古をしていきました。五年生一人ひとりの個性がはっきりわかる作品」と魅力を明かし、初日への意気込みについては「全力でやるだけ、それだけです!」と役同様の力強さで応えた。
ミュージカル「忍たま乱太郎」第8弾~がんばれ五年生!技あり、術あり、初忍務!!~は、1月22日(日)まで東京・東京ドームシティ シアターGロッソにて上演。
(取材・文・撮影/大宮ガスト)