『最遊記歌劇伝-Darkness-』鈴木拡樹×唐橋 充インタビュー「“待たせたな!”って颯爽と登場したいよね」

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2019年6月6日(木)に東京・ヒューリックホール東京で幕を開ける『最遊記歌劇伝-Darkness-』。死者を甦らせる術を持つ異国の司教・ヘイゼルと、その従者・ガトが、天竺を目指して旅を続ける三蔵一行の前に現れ、過去最悪の“闇”が描かれる。

ファン待望の新作公演に向けて、玄奘三蔵役の鈴木拡樹と烏哭三蔵役の唐橋 充に、『最遊記歌劇伝-Reload-』後の4年間の胸の内や、11年間の長きに渡って関わってきた『最遊記歌劇伝』シリーズへの想い、そして新作公演に向けての意気込みを聞いた。

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目次

【皆様の「おかえり」の言葉に対し、感謝の気持ちを込めて演じます!

――2019年6月に『最遊記歌劇伝-Darkness-』、2020年早春には『最遊記歌劇伝-Oasis-』の上演が決まりました。2015年に上演された『最遊記歌劇伝-Reload-』以来、約4年ぶりの本編上演で三蔵一行が再び集結しますが、現在の心境は?

鈴木:この4年間の空白は、以前の5年の空白期間(2009年「Dead or Alive」~2014年「God Child」)とは違って「絶対に続きをやる!!」という強い意志と目標を、それぞれが持って過ごしてきた4年間だったと改めて思います。本当に上演できるかどうかは分からなかったけれど、「やるぞ!」という意思だけはとにかく強かった。自分たちの中で「やれるかどうか、迷っている場合じゃない!」「僕らの中で諦めてしまったら、そこで終わってしまう」という気持ちだったんです。

唐橋:2008年の初演(『最遊記歌劇伝-Go to the West-』)では客席を満席にできなくて、それ以来ずっと鈴木さんは「次は絶対に満席にしたいです」といつも言い続けていらした。それを非の打ちどころのない人気も実力も兼ね備えた今でも言い続けてらっしゃる。それぞれがスキルを身に付けて再び『最遊記歌劇伝』に帰ってくるということで、我々を見守ってくださっていた皆様の期待の大きさをヒシヒシと感じています。我々はより傑作を作らないと。歳を取ったことも理由になりませんからね。

鈴木:孫 悟空役の椎名鯛造くんと話した時も、彼の役は激しいアクションも多いし、少年的な見た目のキャラクターということもあって特に気にかけていたようですが、「歳をとってもやる!」という覚悟の言葉や、最近の舞台でさらにアクションのキレが増しているのを見て、今回もめいっぱい暴れる孫 悟空が見られるだろうなと楽しみでしょうがないです。それから“歌劇伝”である以上は歌も大事な要素なので、本作でも引き続き「歌の強化」をテーマの一つに掲げたいなと・・・。僕は、最初の頃は歌に対して苦手意識があったんですけど、少しでもパワーアップしているところを皆さんに披露したいです。

唐橋:ミュージカル俳優として活動していらっしゃる方々には及ばないという意識はみんなの中にありますが、それぞれが課題として真摯に取り組んできたので自信を持って届けたいですよね。

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鈴木:『最遊記歌劇伝』シリーズは、エンディングで出演キャスト全員で歌うのが恒例で、それが座組みの一体感を感じる瞬間でもあるんです。敵も味方も関係なく全員で歌うからこそ「このカンパニーで作っているんだ!」と実感するし、これからも大切に表現していきたいなと思っています。

――人気の作品ですから、新作公演の発表時には大きな反響があったと思いますが、ファンの皆さんからはどんな声が届きましたか?

鈴木:以前5年ぶりの再始動時と同様、今回も「おかえりなさい!」というあたたかい言葉が多くて、「ただいま」「ありがとう」という感謝の気持ちを込めて板の上に立たなければと思いました。

唐橋:ファンの皆様、本当に毎回毎回ちゃんと待っていてくださるんですよ。ありがたいことです。

鈴木:そうですよね。だからこそ「待たせたな!」ってバーンとカッコよく登場したいですよね!

唐橋:「待たせたな」ってね。

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――今作で新しくカンパニーに加わるヘイゼル役の法月康平さんとガト役の成松慶彦さんの印象は?

唐橋:僕、今回お二人とは初めて共演させていただくんですけど、はじめてで縮こまらせないといいけどね。

鈴木:さっきスタッフさんに聞いたんですけど、法月さんは太陽くんとは共演経験があるそうですよ。まったく知らない人ばかりではないから不安はないんじゃないかな?

唐橋:ああ、鮎川教授(笑)。じゃあ大丈夫だ。歌劇伝の現場は新しく入る方がいらしても、派閥みたいなものがないので素敵なんですよ。稽古場でも通し練習以外の時間はそれぞれ自分のペースでストイックに練習していたり・・・。武器を振り回して練習している人もいれば、鈴木さんは黙々とお経を唱えてるし。

鈴木:稽古場の隅で一人ブツブツ言ってます(笑)。

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初演から11年、気付いたら三蔵の年齢を追い越していた

――2008年からスタートして、今年で11年目となる『最遊記歌劇伝』シリーズですが、11年の時を経て変わったもの・変わっていないものを改めて伺えますか?

鈴木:僕にとって『最遊記歌劇伝』は初主演作品なので、ちょっと特別というか、思い入れが強い作品なんです。初演時は原作の玄奘三蔵より下の年齢からスタートしたので“貫禄”が出ないことにずっと悩み続けてきたけれど、気づいたらいつの間にか三蔵の年齢を追い越してしまいましたね(笑)。

唐橋:『最遊記歌劇伝』シリーズは、毎回みんな何かしら課題を抱えていますよね。うまくいかないことばっかりで「次こそいけるんじゃないか」と思って挑むけど、なかなか・・・。長くやればやるほど「次こそ!」って思うけど、毎回うまくいかない。

鈴木:その辺は、原作のストーリーに似たものを感じますよね(笑)。

唐橋:まさにそう!鈴木さん、いいこと言うね!そうなんだよ。「見つけるんだけど拾いきれない」「取りこぼす」みたいな感じ。だから「次こそ!」ってなって、さらに高みを目指していくんだよね。

――役に対する愛着という意味では、どんな心境の変化が?

唐橋:愛着は増す一方ですよ。だって他の誰かが自分の役を演じたら嫌だもん。鈴木さんも三蔵を誰かが演じるってなったら、ちょっとムッとするでしょ?

鈴木:ムッとするかどうかは別として(笑)。やっぱり悲しい気持ちになると思うんですよね。欲張りな目標を言うと、僕は『外伝』もやりたいんです。それを実現させるためにも、『RELOAD』を終わらせて・・・。でも『最遊記歌劇伝』という作品自体はこの先も長く続いていってほしいので『RELOAD』が終わった時に、どういう景色が見れるのか。「外伝も行こう!」となるかもしれないし、次の方にバトンを託すことを考える時が来るのかもしれない。まずは“そこ”にたどり着くための旅なのかなって思ってます。

唐橋:我々が年齢を重ねていく中で、いいタイミングで若い世代にバトンを渡すのも、一つの手なんじゃないかっていう話もしつつ、「でも最後まで走り切りたいよね」という話も鈴木さんとしていて・・・。そんな中で、昨年『最遊記歌劇伝-異聞-』を若いキャストの皆さんが演じたのが、すごくおもしろくてね。「あ、コレはもしかしたら、そろそろ託す時が来たのかな?」という安心感もありつつ、でも僕的には「まだまだ見せつけてやるよ。ベテランの意地を!」みたいなのもあり・・・って、あれ?何の話してたんだっけ?

鈴木:(笑)。

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――まだまだ、お二人の出る『最遊記歌劇伝』を楽しみにしています(笑)。最後に、お客様へメッセージを。

唐橋:今回上演される『最遊記歌劇伝-Darkness-』では、過去に猪 八戒役を演じられていたさいねい龍二さんがカムバックしてお力を貸してくださいます。素敵な物語を作り上げるので、皆様楽しみに劇場に足をお運びください!

鈴木:さいねいさんは、当時まだ経験も浅く未熟だった僕らを引っ張ってくれた頼れるお兄さんでした。今回は僕らが引っ張るので、力を抜いて久しぶりの『最遊記歌劇伝』を楽しんでもらいたいなと思っています。

――「たくましくなった僕らを観てください」の意味も込めて、ですね。

鈴木:はい。今回は久しぶりに集まるメンバーも大勢いるので、稽古に入る前にさいねいさんが東京に来たタイミングで、一度食事に行きたいですね。いろいろ話をしながら、今回の“旅”の目標を決めていきたいなって思います。

唐橋:「どうすっぺ」って話し合うの、チョ~大事!

――きっと、6月まであっという間ですね。なんだかワクワクしてきました。

鈴木・唐橋:ぜひ楽しみに待っていてください‼

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◆公演情報
『最遊記歌劇伝-Darkness-』
2019年6月6日(木)~6月14日(金) 東京・ヒューリックホール東京

【原作】峰倉かずや『最遊記』『最遊記RELOAD』(一迅社刊)
【脚本・演出】三浦 香
【音楽】浅井さやか

【出演】
鈴木拡樹/玄奘三蔵役、椎名鯛造/孫 悟空役、鮎川太陽/沙 悟浄役、さいねい龍二/猪 八戒役
法月康平/ヘイゼル=グロース役、成松慶彦/ガト役
うじすけ/フィルバート=グロース役
三上 俊/光明三蔵役
唐橋 充/烏哭三蔵役 ほか

【チケット】
桃源郷シート10,800円(全席指定/非売品グッズ特典付き・前方席)・A席7,800円・B席5,800円(すべて全席指定)
ビジュアル先行:~4月7日(日)23:59
受付URL:イープラス https://eplus.jp/saiyukikagekiden/
一般発売:4月20日(土))10:00~
チケットぴあ http://w.pia.jp/t/saiyuki-kgkdn/
カンフェティ http://confetti-web.com/saiyuki
イープラス http://eplus.jp/saiyukikagekiden/

【公式HP】https://www.clie.asia/saiyukikagekiden/dn_os/
【公式Twitter】@saiyuki_kgkdn

(C)峰倉かずや・一迅社/最遊記歌劇伝旅社 2019

(ヘアメイク/AKI、スタイリスト/中村美保)

【鈴木拡樹さんスタイリング】
スウェードロングシャツ
Iroquois ¥25,000(税抜)
Tシャツ
SUPERTHANKS ¥5,500(税抜)
パンツ
SUPERTHANKS ¥11,000(税抜)
問:上記3点全て Karaln 03-6231-9091


BICASH ¥14,000(税抜)
問:(株)RAYAN 03-3871-1855

靴下
スタイリスト私物

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