梅津瑞樹が一人芝居で不思議な結婚式を挙行する『HAPPY WEDDING』レポート

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梅津瑞樹が一人芝居で不思議な結婚式を挙行する『HAPPY WEDDING』レポート

2023年2月26日(日)まで東京・シアターサンモールにて上演されているSOLO Performance ENGEKI『HAPPY WEDDING』。“SOLO Performance ENGEKI”とは、東映がアフターコロナでの新たな試みとして企画された、キャスト・スタッフが“最少人数”で“ひとり芝居”の演劇を上演するプロジェクトだ。第一弾『HAPPY END』、第二弾『僕とメリーヴェルの7332個の愛』に続き、第3弾となる本作の模様をレポートする。

主演は第1弾『HAPPY END』でも一人芝居に挑戦した梅津瑞樹。脚本は宮本武史、演出は栗島瑞丸と、第一弾『HAPPY END』でのキャスト・スタッフが集結し、「結婚式」を描く。

披露宴が始まると、白いタキシードに身を包んだ新郎(梅津)が入場する。しかし表情は硬く笑顔がない。椅子の上で体育座りをし、身を小さくするように座り参列者たちを見ている。

やがて、主賓の挨拶が始まる。挨拶をするのは、新郎がアルバイトをしているお好み焼き屋の店長。店長は場を盛り上げようとするがカラ回ってばかり。店長は緊張をほぐすためにお酒を少しずつ摂取しながら、バンドマンで少し変わった新郎のエピソードを話していく。

乾杯の挨拶は、新婦が代表を務める会社の取引先の社長。しかし社長は、イライラしているようで中々乾杯に進まない。実はこの社長、新婦とは並々ならぬ関係の人物で・・・。怒り戸惑いながらも、新婦の人柄を話していく。

披露宴のカメラマンを務めるのは天真爛漫な新郎の弟。余興は新郎と同じバンドの仲間たちがミュージカル調で歌いあげ、新婦の同僚3名がイリュージョンを行う。披露宴が進むごとに、様々な参列者が現れ明らかになっていく、新郎新婦の人物像。普通の結婚式のようで、どこか違和感がただよう中、式は進んでいく。

すると、そこへ招かれざる客の乱入が。新婦に片思いをしていたという男の登場により、この不思議な結婚式と違和感の正体が明らかになっていくのだが・・・。

一人芝居のため、結婚式の出席者・・・、若い男性からおじさん、女性役(しかも3役を同時に)を梅津が一人で演じている。飄々とした役、緊張感をまとった役など、少しトリッキーな役を得意としている梅津。作品全体にただよう違和感は、彼の持ち味がいかんなく発揮され、生み出されている。

またチャーミングな役からハートフルな役まで巧みに演じ分けながら、会場の空気を芝居に巻き込んでいく。梅津の引き出しの多さをたっぷり味わえるのも、一人芝居ならでは。また、劇中で披露される歌声も注目だ。

一人一人の登場人物や設定は普通かもしれない。しかし、その“普通”に違和感をまぶして、笑って泣けるハッピーウェディングに仕上がっている。一人芝居に凝縮された、演劇の醍醐味を感じられる作品だ。

SOLO Performance ENGEKI『HAPPY WEDDING』は、2月26日(日)まで東京・シアターサンモールにて上演。上演時間は約80分(途中休憩なし)。

なお、、千秋楽日となる2月26日(日)の13:00公演と17:00公演では、「Streaming +」と「ローチケ LIVE STREAMING」にてライブ配信ライブ配信が実施される。本編終了後に特典映像あり(アーカイブ視聴期間はライブ配信から6日後の23:59まで、販売期間はライブ配信から6日後の22:00まで)。

(取材・文・撮影/一本柳 歌織)

目次

SOLO Performance ENGEKI『HAPPY WEDDING』公演情報

上演スケジュール

2023年2月17日(金)~2月26日(日) 東京・シアターサンモール

スタッフ・キャスト

【脚本】宮本武史
【演出】粟島瑞丸

【出演】梅津瑞樹

公式サイト

【公式サイト】https://solo-engeki.com/




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