舞台『ダンガンロンパ3』開幕!西銘駿「座長としての一番の仕事は“いい雰囲気作り”」

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シリーズ累計出荷数が全世界で250万本という大ヒットハイスピード推理アクションゲーム「ダンガンロンパ」(スパイク・チュンソフト)シリーズの舞台化第3弾『ダンガンロンパ3 THE STAGE 2018~The End of 希望ヶ峰学園~』が、2018年7月20日(金)に東京・サンシャイン劇場にて開幕した。初日前には公開ゲネプロと囲み会見が行われ、主演の西銘駿、岡本夏美、飯田里穂、神永圭佑、竹若元博(バッファロー吾郎)、市川美織、仲田博喜、脚本・演出の西森英行(Innocent Sphere)が登壇。作品の見どころやキャラクターの魅力について語った。

舞台『ダンガンロンパ3』舞台写真

本作の主人公で、“超高校級の希望”苗木誠役を演じる西銘は「肩の力を抜いて、全27公演全力でがんばっていきたいと思っています。『ダンガンロンパ』シリーズは、本当にファンの皆様からに愛されている作品なので、皆様の期待に応えられるように」と緊張の面持ちで挨拶。

舞台『ダンガンロンパ3』舞台写真_9

“元・超高校級の探偵”霧切響子役の岡本は、「とにかく皆で丁寧に気持ちを紡いでいけたらなと思っております」と語り、“元・超高校級の鍛冶屋”十六夜惣之助役の神永は「先輩に『舞台では汗とか涙とかとにかく“汁(しる)”を出せ』と言われたことがあったので、今回は稽古の段階からたくさん“汁”を出してがんばってきました。本番も汁を出して頑張っていきたいと思います(笑)」と茶目っ気たっぷりのコメントで場の空気を和ませた。

舞台『ダンガンロンパ3』舞台写真_10

“元・超高校級のスイマー”朝日奈葵役の飯田は、2.5次元舞台初出演。「とても緊張しているんですが、最後までしっかりと朝日奈葵を演じきりたいと思います」と意気込み、“元・希望ヶ峰学園 学園長”天願和夫役の竹若は「いろんな舞台に立ってきましたが、今回、なかなか貴重な新しい体験をさせていただいております」とコメント。

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そして、会見で注目を集めたのが“元・超小学生級の学活の時間”塔和モナカ役の市川だ。市川は、今年5月にNMB48を卒業したばかり。「今までにもいくつか演技のお仕事をさせていただいてましたが、一人の女優としての舞台デビューがこの作品になります。塔和モナカちゃんの“可愛いところ”と“ダークなところ”をいっぱい出して、皆さんの心の中に刻んでいただけるようなキャラクターを演じていきたいと思っています!」と、新たな一歩を踏み出した喜びを元気いっぱいに語った。

舞台『ダンガンロンパ3』舞台写真_4

“元・超高校級の生徒会長”宗方京助役の仲田は「約1ヵ月間、カンパニーで一丸となって積み上げてきたものが、絆やエネルギーとなって、一つになってきました。いいスタートをきって、大千秋楽まで誰一人欠けることなく一丸となって作っていきたいと思っています」とクールにコメント。

脚本・演出を担当する西森は「ゲーム、アニメ、舞台と通じた『ダンガンロンパ』シリーズの歴史を踏まえながら作る集大成のような作品だと思います。稽古場では“迷ったら原作を見よ”と言いながらやってきました。一丸となって、お客様に作品の素晴らしさ、おもしろさを伝えて行けたらと思います」と語った。

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主演の西銘は、今春に上演された舞台『おおきく振りかぶって』で初主演を務めてから半年も経たずして、再び座長を務めることになった。座長としては「皆が一丸となれるような“いい雰囲気作り”が出来るように・・・と思いつつ、皆が引っ張ってくれたので、そのレールに乗っかってきた」そうだが、「苗木くんのように僕も平和主義者的な性格なので、皆さんと仲良く、声を掛け合いながらがんばりました!」と、明るくさわやかな笑顔を見せていたのが印象的だった。

西銘とは、2016年公開の映画『仮面ライダー1号』以来久しぶりの共演となる岡本は「2年が経ちましたが、駿くんはいい意味で全然変わっていなくて(笑)」と言いつつ、「でも、皆を引き付ける太陽のような明るさは以前よりもエネルギーを増していて、それがお芝居にも反映されているなと感じたので、座長・西銘駿に期待しています!」と絶賛。「いやいや~」と照れる西銘に、キャストが「うんうん」とうなづく仕草を見せるなど、座長として共演者の信頼を得ているのはもちろん、西銘の“愛されキャラ”な一面も垣間見えて、会見場には和やかな空気が漂っていた。

舞台『ダンガンロンパ3』舞台写真_3

ほかにも、キャラクターの心情を演じる苦労、ダンサーによるパフォーマンスや“コロシアイ”シーンでの激しい殺陣、セットがほぼ皆無の舞台を彩るプロジェクションマッピングを使った演出など、各キャストから作品の見どころが次々と語られ、脚本・演出の西森からは「アニメーションで描かれたものを舞台でどこまで表現できるのか、限界に挑んだ作品です。今回“学級裁判”のシーンはないのですが、僕の解釈では、頭から最後までが、一つの長い学級裁判だと思っています。集大成的として、巨大な学級裁判を1作品作るという感覚で、愛情を込めて作っているので、それがお客様に届けばいいなと思っています」と、本作に込めた熱い想いが語られ、会見は終了した。

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物語は、“超高校級の絶望”による「人類史上最大最悪の絶望的事件」で崩壊に追い詰められた世界を救うべく「未来機関」が結成されたところから始まる。江ノ島盾子を倒し「未来機関」に所属することになった苗木誠だったが、「絶望の残党」をかばったとして反逆の罪に問われてしまう。

苗木の処分のため未来機関の一同が集まるも、モノクマによって監禁され「最後のコロシアイ」を突きつけられる。
「生き延びるためには、裏切り者を見つけ出し、殺すしかない」
殺すか殺されるか、極限状態のデスゲームの中で、追い詰められていく苗木たち。希望が希望を殺す絶望の物語が始まる―。

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腕に付けられたバングルから睡眠薬が注入され、目覚めるまでの間に裏切り者の襲撃に遭い殺されるかもしれないという恐怖と、各自に課された“NG行動”を行うとバングルから毒が注入され命を奪われるという絶対絶命のピンチの中、裏切者を探しながら協力して脱出への道を探る苗木(西銘)、霧切(岡本)、朝日奈(飯田と工藤紬のWキャスト)に対し、“絶望”を徹底的に排除しようとする生徒会長の宗方(仲田)と彼に絶対の忠誠を誓う78期生の担任で“元・超高校級の家政婦”雪染ちさ(高橋りなと七海のWキャスト)と、“元・超高校級のボクサー”逆蔵十三(鮎川太陽)。苗木の“希望”と宗方の“理想”、そのどちらもが“正義”であり、互いの信念を貫き闘う姿に、観ているこちらも思わず肩に力が入ってしまう。

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ほかにも、十六夜(神永圭佑)とその恋人で“元・超高校級のお菓子職人”安藤流流歌(石田安奈と山下まみのWキャスト)の絆や、流流歌と“元・超高校級の薬剤師”忌村静子(船岡咲と永島聖羅のWキャスト)の歪んだ依存関係、“元・超高校級のアニメーター”御手洗亮太(木津つばさ)の夢など、各登場人物たちの抱える心の闇や思惑が複雑に絡み合い、最悪のエンディングに向かって物語は大きく動き始める。

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そんな中、市川が演じる塔和モナカがモノクマたちと繰り広げるキュートな歌とダンス、そしてインパクトのある表情は必見。事前の会見で「女優・市川美織を皆さんの心に刻みたい」と語った言葉が、生半可な気持ちではなかったことが伝わってくるような鬼気迫る演技に思わず震えた。

また、劇中には舞台『ダンガンロンパ』シリーズには欠かすことのできない神田沙也加が演じる“超高校級のギャル”江ノ島盾子や、中村優一が演じる“元・超高校級の御曹司”十神白夜、松風雅也が演じる“元・超高校級の占い師”葉隠康比呂も映像で登場。特に、江ノ島の登場シーンは、神田の怪演や映像効果もふんだんに使い、ラスボス感たっぷり!作品ファンにはたまらないものとなっている。

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一人、また一人と犠牲者が増え、疑心暗鬼の中で互いに敵意をむき出しにする人々をまとめ、事件を解決に導こうと、時に自身の命を危険にさらす苗木だが、闘いの果てに希望を見出すことができるのか―。

舞台『ダンガンロンパ3 THE STAGE 2018 ~The End of 希望ヶ峰学園~』は7月23日(月)まで東京・サンシャイン劇場にて上演。その後、大阪、東京凱旋公演を行う。日程の詳細は、以下のとおり。

【東京公演】7月20日(金)~7月23日(月) サンシャイン劇場
【大阪公演】7月27日(金)~7月29日(日) 森ノ宮ピロティホール
【東京凱旋公演】8月3日(金)~8月13日(月) ヒューリックホール東京

【公式HP】http://cornflakes.jp/dangan/2018/

舞台『ダンガンロンパ3』舞台写真_22

(C)Spike Chunsoft Co.,Ltd./希望ヶ峰学園第3映像部 All Rights Reserved.
(C)Spike Chunsoft Co.,Ltd./希望ヶ峰学園演劇部 All Rights Reserved.

(取材・文・撮影/近藤明子)

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