「セラミュー」シリーズ最終章となる、ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-。キャストの想いを聞く連続インタビュー企画第5弾に登場するのは、セーラーウラヌス/天王はるかを演じる汐月しゅう、セーラーネプチューン/海王みちるを演じる藤岡沙也香、セーラープルート/冥王せつなを演じる石井美絵子、そして、新キャストとして加わるセーラーサターン/土萠ほたるの未来。
外部太陽系4戦士を演じる4人は、役柄さながらの関係性を彷彿とさせる仲の良さ!これまでのことを振り返りながら、現在の心境、作品への想いを語ってもらった。
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――ついに最終章が始まりました。今回、外部太陽系4戦士の中では、未来さんが新キャストとして加わられましたね。
未来:はい!セラミューに出たいと思っていたので、出ることが決まった時は、本当に嬉しかったです。でも、(外部太陽系4戦士の中で)私だけ新しいキャストとして参加すると聞いて、最初は不安な気持ちもすごく大きかったです・・・。
汐月:3人、怖そうだしね!
藤岡:(笑)!!
石井:最初、私と一緒にごはんに行ったんだよね。
藤岡:そうそう。最初から皆で行くのはハードル高いかなと思って。
石井:その時も、不安で不安でって言ってたから、いろいろ話をしたね。
汐月:自分で勝ち取ったチャンスなんだから、堂々とやればいいんだよ!順番とか関係ないっ!何代目とかも関係ないっ(笑)!!
藤岡:怖いから、怖いから(笑)。
未来:(笑)。
――頼もしい先輩たちですね(笑)。お三方は続投となりましたが。
石井:私は、ちょうど4年前にセラミューに参加させていただいたんですよね。しかも、初舞台で。4年もやらせていただけるとは、あの頃想像もしていなかったです。
汐月:ウソこけ~(笑)!
石井:ホントだよ~、ウソじゃないよ~(笑)。
汐月:でも、本当に先のことは私たちも分からなかったもんね。
石井:そう。だから、最初に今回の台本を最後まで読んだ時は、実に感慨深かったです。すごく不思議な気持ちになりました。「本当に終わっちゃうんだ」っていう思いもあったし・・・。大千秋楽を迎える時は、どんな気持ちになるのかなって楽しみです。
汐月:前々作で、セーラー5戦士の子たちが卒業したので、そのタイミングで全キャスト一新になるんだろうかと思ったりしたこともあったんです。だけど、今回の台本を読んで「(話が)締まった!」って思えて、嬉しくなりました(全身で喜びを表現する汐月さん)。
藤岡:セラミューという作品、自分が演じるキャラクターへの愛が大きいからこそ、毎回感じる不安もありました。未来ちゃんの新鮮な不安とはちょっと違うものだったと思うけど。
汐月:大人もガチガチになるんだぞ~(笑)。
藤岡:初めて出た時なんか、しゅうさんと私、緊張しすぎて本読みで具合悪くなったもんね(笑)。ずっと手も震えてたし。
未来:え~!!
――未来さんは、そんな先輩たちに聞いておきたいこととかありますか?
未来:えーと、えーと・・・、セラミューって、演じる人たちが役のことをしっかり分かった上で演じられているなって思ったんです。もちろん、他の舞台も同じだと思うんですけど、そこまで役に注ぎ込むにはどうしたらいいのかなって、知りたいです。
藤岡:それはね、まず何よりも、その役を大好きになること。
未来:ああ・・・!
石井:そうだね。あとは、意外と皆、それぞれのキャラに近いものを持ってるんだと思うよ。皆でいる時のバランスとか、役割とか、それぞれのキャラっぽいなと思う時があるもん。沙也香ちゃんなんて、しゅうちゃんが他の女の子といちゃいちゃしてるといっつも嫉妬してますから。それを、みちるがせつなに言うみたいに、「ねえねえ美絵子、しゅうさんが・・・」って言いにきますからね(笑)。
汐月:普通に、面と向かって文句言われます(笑)。
一同:(爆笑)!!
汐月:こんなに溺愛してるのに~。
石井:私も、沙也香ちゃんに「あんなに愛されてるじゃない」って言ってるんですけど(笑)。
汐月:そうなんですよ。まだ足りないって言うんです、この人。
藤岡:今回、またライバルが増えてるから・・・もうっ、見張るのに忙しいんですよ!
――今のお話を聞いていても、どこかキャラクターたちの日常とイメージが近い感じがしました(笑)。最終章では過酷な戦いが描かれますが、今回のストーリーに対する率直なご感想をお聞かせいただけますか?
藤岡:最終章にふさわしい物語だと思います。自分の役としても、たぶん登場した頃だったら言えなかっただろう台詞も出てきたり。
汐月:前作では、外部太陽系4戦士の日常みたいなシーンがあったけど、家から一歩も出なかったんだよね(笑)。
石井:確かに(笑)!
汐月:今回は、うさぎちゃんたちとのリラックスした場面もあるので嬉しいですね。
――汐月さんが演じられる天王はるかさんとしては、今回登場する「スリーライツ」、特に星野 光は気になる存在だったりしますか?アニメ版のはるかさんには、かなりライバル心を感じたのですが・・・。
汐月:それ!ありましたよ~。まだ誰が演じるのかも知らない頃から星野さんにはライバル心がバチバチと・・・。
一同:あははは(笑)!
石井:「星野に負けたくない!」ってよく言ってましたね。
藤岡:それに対して「私たちが好きだから大丈夫」ってよく分からない自信をつける、みたいな会話をよくしてたね(笑)。
汐月:そのバトルも、注目して観ていただけたらなと!
――チームワークですね(笑)!未来さんは?
未来:キャストさんの人数が全部で27人、今までで最大って聞いて。やっぱり、人が多い分だけ、自分の良いところを出しにくくなると思うんですよ。だから、先輩たちの良いところを学びつつ、未来が演じるサターンとしての良いところも、ちゃんと出していきたいと思っています。
汐月:えらい、まともなことを言ってる(笑)。
藤岡:でも、未来ちゃんの言ってることも、結局まとめるとライバル心バチバチで勝ちに行きます!ってことだよね(笑)。
一同:(爆笑)!!
未来:はいっ、敵にはしっかりと勝ちたいと思います!
汐月:人数が増えているけれど、それぞれの物語がショートカットされることなく、ちゃんと描かれているから。未来ちゃんのサターンも、しっかりと(キャラが)立っているもんね。
石井:すべてのキャラが、とても良い活かし方をされているよね。
藤岡:だから、今回もやりがいを感じながら演じています。勝ちにいきたい!私たちは、勝ちにいきます(笑)!
――ちなみに、皆さんはセラミューの魅力って、どういうところに感じていらっしゃいますか?
藤岡:そうですね・・・“生で感じることのできる絆”かな。漫画でも映像でも描かれているものですけど、それを生で感じることができる。お客様も一緒になって、元気になってもらえる。そういう強い力が、セラミューにはあると思います。
汐月:今、漫画原作、2.5次元作品というと、男性がワーッてたくさん出るものが多いと思うんですが、セラミューは女性だけでやってきました。だからこそ、女の子たちの憧れであり、共感してもらえる作品なんじゃないかなと。
石井:「美少女戦士セーラームーン」が誕生したのって、1991年なんですよね。それが2017年の今、変わらずに多くの方に愛され続けていて、ミュージカルとして観ることができるって、本当にすごいことだと思います。女の子が必死に戦って、自分の好きな人や地球を護る姿って、働く女性が増えている今にとっても響く内容だし。女性が前を向いて進んでいく力を与えてくれるのが、一番の魅力だと思いますね。
未来:私は、お母さんがセーラームーンの漫画を読んでいたり、アニメを観ていたりしたんです。その作品を自分も読んで、どっぷりハマったので、どの世代の人にも伝わる作品なんだなって思いました。それから、今お話していても感じたんですけど、セラミューのキャストさんの仲の良さがすごいです。前の作品の映像を観させていただいた時も、いろんなところで演技にもそれが出ているなと思って。それを舞台で、生で観られるというのは、セラミューの一番の魅力だと思います。
――ありがとうございました!最後に、お一言ずつファンの皆さんへメッセージをいただければと思います。
汐月:私はセーラームーンのどストライク世代です。同い年代のファンの方とかに、一番共感してもらえるようなセーラー戦士になりたいと思って演じていますので、ぜひ劇場で見届けてください!
藤岡:毎回毎回、新鮮さはなくさないように、より良いステージをお届けできるようにがんばっていきたいと思います。大千秋楽まで、よろしくお願いします。
石井:ついに、やっと最終章。最後だから、ということばかりではないんですけど、でも皆人間なので、どこか意識するものがあると思います。だからこそ、生まれる何かって絶対あると思うんですよ。きっと、観に来てくださる皆さんにも。そういう気持ちが合わさった劇場の中で生まれる力を楽しみながら、最後まで演じていきます。
未来:素晴らしい作品に関われたこと、大切な最後のストーリーであることをちゃんと意識して、皆さんの足を引っ張らないように、精一杯ついていきたいと思います。がんばります!
◆公演情報
ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-(ル ムヴマン フィナール)
【東京公演】9月8日(金)~9月18日(月・祝) AiiA 2.5 Theater Tokyo
【愛知公演】9月23日(土・祝)・9月24日(日) アイプラザ豊橋
【大阪公演】9月29日(金)~10月1日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
【原作】武内直子
【脚本・演出】平光琢也
【音楽】佐橋俊彦
【出演】
セーラームーン/月野うさぎ 野本ほたる
セーラーマーキュリー/水野亜美 竹内 夢
セーラーマーズ/火野レイ 小林かれん
セーラージュピター/木野まこと 楓
セーラーヴィーナス/愛野美奈子 長谷川里桃
セーラーウラヌス/天王はるか 汐月しゅう
セーラーネプチューン/海王みちる 藤岡沙也香
セーラープルート/冥王せつな 石井美絵子
セーラーサターン/土萠ほたる 未来
セーラーちびムーン/ちびうさ 神田愛莉
セーラースターファイター/星野 光 春川芽生
セーラースターメイカー/大気 光 立道梨緒奈
セーラースターヒーラー/夜天 光 松田彩希
火球皇女 岡村麻未
セーラーギャラクシア 五十鈴ココ
セーラーアイアンマウス 青木志穏
セーラーティンにゃんこ 橋垣美佑
セーラーアルーミナムセイレーン 小林由佳
セーラーレッドクロウ 悠斗イリヤ
シャドウ・ギャラクティカ 肥田野好美 椎原夕加里 匂坂あゆ美 長澤綾乃
ちびちび(Wキャスト) 山口陽愛/新津ちせ
セーラーコスモス 大久保聡美
タキシード仮面/地場 衛 大和悠河
【公式HP】https://sailormoon-official.com/musical/
(C)武内直子・PNP/ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」製作委員会2017
(撮影/エンタステージ編集部)