「無頼派は堕落してなんぼやろっ!」陳内将のオダサクが帰ってきた!舞台『文豪とアルケミスト』第6弾レポート

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「無頼派は堕落してなんぼやろっ!」陳内将のオダサクが帰ってきた!舞台『文豪とアルケミスト』第6弾レポート

2023年2月17日(金)より東京・品川プリンスホテル ステラボールにて上演されている、舞台『文豪とアルケミスト 戯作者ノ奏鳴曲(ソナタ)』。「文劇」と呼ばれる舞台シリーズの6作目となる今作では、織田作之助を中心に太宰治が不在の無頼派を描く。初日前に行われた公開ゲネプロの模様をレポートする。

原作となる「文豪とアルケミスト」は、人々の記憶から文学が奪われる前に、文豪と共に敵である“侵蝕者”から文学書を守りぬくことを目指すDMM GAMESで配信中の文豪転生シミュレーションゲーム。主演の陳内将演じる織田作之助は、第1弾「余計者ノ挽歌(エレジー)」以来の登場であり、坂口安吾役の小坂涼太郎と北原白秋役の佐藤永典もそれぞれ第2弾・第3弾ぶりに文劇に帰ってくる。

今作でシリーズ初登場となるのは、無頼派の一人である檀一雄、プロレタリアの中野重治、徳永直、草野心平の4キャラクター。檀一雄役を赤澤燈、中野重治役をMAHIRO(BUGVEL)、徳永直役を反橋宗一郎、草野心平役を佐野真白が演じる。スタッフは引き続き、脚本をなるせゆうせい、演出を吉谷晃太朗、世界観監修をイシイジロウ、音楽を坂本英城(ノイジークローク)が担当。

文学作品を守るためにこの世に再び転生した文豪たち。舞台は、太宰治、坂口安吾と合わせて「無頼派三羽烏」を自称するオダサクこと織田作之助が、坂口安吾と共に、姿の見えない友である太宰治を捜しているところから幕を開ける。

同じく転生していたプロレタリアの中野重治、徳永直、草野心平と、無頼派の檀一雄。図書館でひとときを過ごす彼らだが、そんな中、プロレタリア文学の代表作『蟹工船』が侵蝕される。文豪たちは文学を守るべく潜書しようとするが、太宰を見つけられない織田と安吾は戸惑いを隠せず、潜書しようとしなかった・・・。

本作の大きな見どころは、やはり第1弾以来の登場となるオダサクだろう。大阪弁の陽気な青年オダサクが太宰の影を追い求める中で、揺れ動いていく心情と決意が描かれており、陳内が久しぶりの文劇出演とは思えない存在感を放っている。

さらに無頼派三羽烏らしく、オダサクと小坂が演じる安吾の息の合った掛け合いも見どころの1つ。そして、新たに転生した檀を演じる赤澤は、無頼派の中では唯一の常識人らしい誠実で実直な姿と、切り込み隊長らしいど派手な殺陣を数多く披露してくれる。

本作では、オダサクを中心に、安吾と檀の3人による無頼派の絆が全編を通して描かれており、加えて、新キャラクターとなるプロレタリアの3人とオダサクら無頼派との交流と、北原白秋の登場が物語に深みを与えてくれる。

そして、本シリーズの大きな魅力でもある、文豪たちが様々な武器を駆使し、侵略者たちと繰り広げる文劇アクション。今作では、高低差のあるステージ上を演者たちが縦横無尽に躍動することで、大迫力のアクションシーンを生み出している。

太宰治の衣裳が舞う中、懐かしの文豪の登場と新文豪たちによる相乗効果が生み出す新たなる文劇。文学を守る戦いの先にあるものとは・・・。記された文学と、そこから綴られる物語が劇場に鳴り響く。

舞台『文豪とアルケミスト 戯作者ノ奏鳴曲(ソナタ)』東京公演は、2月26日(日)まで東京・品川プリンスホテル ステラボールにて。3月3日(金)から3月5日(日)まで森ノ宮ピロティホールにて大阪公演が行われる。

なお、2月18日(土)2公演(2月26日までディレイ配信)、3月5日(日)の2公演がDMM TVにてライブ配信が実施される。

ライブ配信の視聴はこちら

(取材・文・撮影/櫻井宏充)

コメント紹介

◆陳内将(織田作之助役)

皆様こんにちは、織田作之助を演じます陳内将です!
私自身は第一弾ぶりの出演で、あの頃と変ったものや変らないものを染み染みと噛み締めながら、ここまでの稽古を重ねて参りました。
その中でも、特に今回吉谷さんが拘られた部分は「生感」なのかな、と思います。
用意された台詞ではなく、その場での人と人の会話を当たり前に交わす。
音合わせや、色んなきっかけ台詞はもちろん吉谷さん演出ですので多様に用いられていますが、その中でも、ここぞ!というシーンでは、何も気にせずに目の前の相手と生の会話をする。
そのメリハリに、温度差に、なかなか精神も擦り減ります(笑)。
カンパニーみんなが、魂を削って来た分、お客様には存分に堪能して頂きたい!
そして、こんな情勢下ですし、気分の上がらない時もあるはずです。
でもね、墜ちていいんだな。って今作を観て思ってもらえたら嬉しいです。
だってワシら無頼派は堕落してなんぼやろっ!

◆赤澤燈(檀一雄役)

檀一雄役の赤澤燈です。
文劇6いよいよ開幕。稽古が始まった頃はまだ気づいていなかった自分の役回りのハードさ。
稽古が進んでいき、この「戯作者ノ奏鳴曲(ソナタ)」という作品に深く深く潜書するにつれ、覚悟が決まりここまで来ました。稽古場では演出吉谷さんという名の侵略者をぶっ倒してきたので(冗談です)、ここからの公演期間は作品を観劇してくださる皆さんと一緒に作品を守っていけたらと思います。筆を太刀に持ち替え戦い抜きます。

◆小坂涼太郎(坂口安吾役)

坂口安吾を演じさせていただきます、小坂涼太郎です。
みんなで作り上げたこの作品を、皆様にお届けするのが楽しみで仕方がありません。
熱く、そして楽しい物語になっていますので、楽しみにしていてください!!
こうしてゲネプロまで来られたこと、嬉しく思います。無事千秋楽まで駆け抜けられることを願って、最後の最後まで楽しんで演じます!
応援の程、よろしくお願いします!

◆佐藤永典(北原白秋役)

北原白秋役の佐藤永典です。
舞台「文豪とアルケミスト」という作品に再び戻ってこられたこと、そして稽古を経てここまで全員無事に辿り着けたことをとても嬉しく思います!
この作品の持つ熱さ、力強さ、美しさ、儚さ、醜さ全てを舞台上で皆さんに届けられたらなと。
今回のチームでだからこそ魅せられる文劇6の世界を皆さんぜひ劇場で、そして配信でも楽しんでいただきたいです。

◆MAHIRO(中野重治役)

皆様改めまして、中野重治役を担当させていただきますMAHIROと申します。
まず初めにこの素敵なステージに立てることがとても嬉しく思います。
初めての舞台でこんな素敵な方々と一緒にできる事がとても光栄です!
今回の舞台で私の事を知る方もたくさんいらっしゃると思いますが精一杯頑張りますのでどうぞよろしくお願い致します!
今回のキャストさんやスタッフさんはもちろん、これまでこのシリーズに携わっている方々に誠意を持ってこの役を演じさせていただきます。

◆反橋宗一郎(徳永直役)

同じプロレタリアの中野重治演じるMAHIROの舞台初出演となる文劇6。
役者人生最高の初日を迎えられるように、こんなに毎日稽古後に残って稽古をするのは初めてかもしれないと思うほど、僕の伝えられることを伝え、それと同時に自分も確認するという時間を積み重ねました。
今回出演できるプロレタリア文学代表2名として、その想いを、歴史を、しっかりと舞台に刻みたいと思います。

◆佐野真白(草野心平役)

草野心平役の佐野真白です。
文劇の世界、初めての参加で不安もありましたが、演出の吉谷さん、座長の陣内さんをはじめ、これまで文劇を支えてくださった先輩方に学び支えられ、皆様に僕たちの物語をお届けする日を迎えることができました。文学を通し言葉の持つ力を信じ、皆様ひとりひとりの背中を押すような、そんな言葉を僕も紡いでいきたいと思います。心平さん、ぎゃわずと共に。参ります!

舞台『文豪とアルケミスト 戯作者ノ奏鳴曲(ソナタ)』公演情報

上演スケジュール

【東京公演】2023年2月17日(金)~2月26日(日) 品川プリンスホテル ステラボール
【大阪公演】2023年3月3日(金)~3月5日(日) 森ノ宮ピロティホール

スタッフ・キャスト

【原作】「文豪とアルケミスト」(DMM GAMES)
【監修】DMM GAMES
【世界観監修】イシイジロウ
【脚本】なるせゆうせい(オフィスインベーダー)
【演出】吉谷晃太朗
【音楽】坂本英城(ノイジークローク)/宮里豊

【出演】
織田作之助:陳内将
檀一雄:赤澤燈
坂口安吾:小坂涼太郎
北原白秋:佐藤永典
中野重治:MAHIRO(BUGVEL)
徳永直:反橋宗一郎
草野心平:佐野真白

仲田祥司、町田尚規、多田滉、山口渓、田中慶、平澤佑樹、安久真修、丸山武蔵

ライブ配信

【対象公演】
①2月18日(土)12:30公演
②2月18日(土)17:30公演
③3月5日(日)12:30公演
④3月5日(日)17:30公演

【販売期間】
①②2月26日(日)20:00まで
③④3月13日(月)20:00まで

【ディレイ配信視聴期間】
①②2月19日(日)18:00~2月26日(日)23:59
③④3月6日(月)18:00~3月13日(月)23:59

ライブ配信の視聴はこちら

公式サイト

【公式サイト】http://bunal-butai.com/
【公式Twitter】@bunal_butai

(C) 2016 EXNOA LLC / 舞台「文豪とアルケミスト」6製作委員会


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この記事を書いた人

演劇、海外ドラマ、映画、音楽などをマルチに扱うエンタメライター。エンタステージ立ち上げからライターとして参加し、小劇場から大劇場のストレートプレイにミュージカル、2.5次元、海外戯曲など幅広いジャンルにおいて演劇作品の魅力を日々お伝えしています!