Rock Musical『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』東 啓介インタビュー!「成長した姿をお見せしたい」


2018年4月にRock Musical『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』が上演されることが決定した。本作は、石丸さち子がシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を現代の若者に置き換えて描く新作。音楽を2.5次元舞台などで欠かせない存在となっている和田俊輔が手掛け、日本発のオリジナルミュージカルに仕上げる。

日本のオフブロードウェイとも言える神奈川・KAAT 神奈川芸術劇場 中スタジオで誕生する本作の主演を務めるのが、東 啓介。ミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』『マタ・ハリ』と立て続けに出演する東に、ビジュアル撮影現場にて本作への意気込みを聞いた。

Rock Musical『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』東 啓介インタビュー

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――ミュージカルへのご出演が続く中、主演作が決まりましたね。

主演として、ミュージカルのお仕事をさせていただけるということで、気合いが入っています。ファンの皆様に成長した姿をお見せしたいなと思いますし、今回の脚本・演出を手掛けられる石丸さち子さんとは、ミュージカル『スカーレット・ピンパーネル』そして『マタ・ハリ』に続いてご一緒できるので、石丸さんにも成長したと思っていただけるようにしたいと思っています。

――3作続けて同じ演出家さんとご一緒される機会というのは、珍しい気がします。

そうですよね。僕がこれまでご一緒させていただいた中でも、連続でお世話になったのは末満健一さんぐらいかなあと思います。

――石丸さんはどのような演出家さんですか?

一つ一つ丁寧に、本質を見てくださる方だなと。僕ら役者から出てくるものを尊重しつつ、「今、感情がつながっていない」とか、「やろうとしていることが見えてこない」といったようなことをはっきり言ってくださるんですね。すべてはっきりさせた上で、「こういうのもあっていいんじゃない?」と石丸さんならではのアイデアを重ねていく。『スカーレット・ピンパーネル』でも『マタ・ハリ』でも、密度の濃い時間を過ごさせていただいているという感覚です。

――この作品は、石丸さんが、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』がたった“5日間”に起こったこと、という点に注目して作られたオリジナルミュージカルになると聞いています。

ベースとなる『ロミオとジュリエット』は多くの方が知っている作品ですが、5日間の出来事と言われると、驚きますよね。僕も、思い返して、数えてみて、確かにそうだ・・・と思いました。若い男女が愛を求め合い、結果、すごく悲惨な結末へと向かってしまう。こんなにも短い間に、ドラマティックな展開が詰め込まれているんだと考えると、改めて『ロミオとジュリエット』の物語としての偉大さを感じました。

――東さんは、ロミオをもとにした役どころになると思いますが、ロミオが体験した“一目惚れ”には、共感できますか?

恋い焦がれすぎて、周りが見えなくなってしまうような純粋な強い気持ちは、その対象が人でない場合も含めて、誰しも一度は持ったことがあるんじゃないかなと思います。この作品では、『ロミオとジュリエット』をベースに現代を描くので、「現代版である理由」という部分に重きを置いて、考えていきたいなと思いますね。

Rock Musical『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』東 啓介インタビュー_2

――座組みとしては少人数ですが、共演者の皆さんも多様な顔ぶれが集まりました。事務所の先輩でもある柳下大さんとは、初共演ですね。

はい。実はワークショップでご一緒したり、何度か個人的にご飯に連れていっていただいたりはしていたんですが、共演は初めてです。本当に気さくで、いつも気にかけてくださる先輩なので、こうしてお芝居を通して改めて関われることが本当に嬉しいですし、早く、もっともっとコミュニケーションを取っていきたいなと思っています。

――大山真志さんとは?

『Club SLAZY』シリーズや、『BOY BAND』という作品でご一緒しました。久しぶりの共演なので、それも楽しみにしています。

――本作でも重要な役どころを担うマルシアさんとは、初ですよね。

マルシアさんも同じ事務所の大先輩なんですが、まだ一度もお会いしたことがないんです。周りの方たちからは、マルシアさんは舞台に関しても、表現に関しても、多くのことを教えてくださると聞いていて。僕も、たくさん学ばせていただきたいですし、どんどん自分のものにしていきたいです。早くお会いしたいですね。

Rock Musical『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』東 啓介インタビュー_3

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――『スカーレット・ピンパーネル』でグランドミュージカルに挑戦される際、「帝国劇場に立つ」ことを目標に掲げていらっしゃいましたが、それは今もお変わりないですか?

はい。変わらず、目標として持ち続けています。

――ミュージカルのビッグタイトルへの連続出演、そして本作での主演抜擢と、着実に近づいている感じがしますね。

ありがとうございます。ちゃんと、一つ一つを掴んでいきたいなと思います。

――経験を積んで、歌うことに関して何か意識が変わったりしたことはありますか?

ボイトレに通って学んだり、現場でも常に歌を意識して練習したりはしてきたんですが、実際にミュージカルの芝居の一つとして歌うと、自分ではちゃんと言葉を伝えているつもりでも、日本語として伝えられていないと思う部分も大きいんです。日本語って、一音一音にしかはまらないし、音としては上がっているけれど、イントネーションとしては下がっている言葉とかもあるんですね。そういう時は、どう表現すればいいのか、日々レッスンをしながらも、意識していかなければという思いが強くなりました。

Rock Musical『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』東 啓介インタビュー_4

――今回の作品は、オリジナルミュージカルであり、オフブロードウェイのようにKAAT芸術劇場の中スタジオからスタートします。一からの作品作りという点でも、東さんにとって新しい刺激になりそうですね。

最近、前例のない、一からの作品作りに携われることが増えてきました。『マタ・ハリ』もそうですし、舞台『刀剣乱舞』もそうでしたし。だから、オフブロードウェイから始まる作品のように、このオリジナルミュージカルが育っていってほしいなと思いますし、いつか、より大きな劇場でたくさんの人に届けられる作品にできたらとも思います。そのためには、僕たちがまず、がんばらなければと力が入ります。一生懸命、皆で力を合わせて取り組みたいですね。

――最後に、お客様へメッセージをお願いします。

この『5DAYS』というオリジナルミュージカルは、小さめの劇場で、しかも少人数で作り上げる作品です。一人一人の表情や、仕草、心情をダイレクトに届けられるように、細かいところまで作り上げていきたいと思っていますので、ぜひ劇場で、作品の世界観、空気感、すべてを味わってもらえたらと思います。こういう作品に取り組ませていただけることは自分にとっても本当に嬉しいことですし、これをまた、次に生かせるようにしていきたいなと。僕も楽しみにしているので、皆さんにも楽しみに待っていていただけると嬉しいです。

Rock Musical『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』ビジュアル

◆公演情報
Rock Musical『5DAYS 辺境のロミオとジュリエット』
2018年4月3日(火)~4月23日(月) KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ

【脚本・作詞・演出】石丸さち子
【音楽】和田俊輔

【出演】東 啓介 豊原江理佳 柳下 大 中山義紘・大山真志・マルシア

【あらすじ】
2018年、辺境のための経済復興特別区「グラント」に“ライン”が引かれた。「デルヒ」と「ゼムリャ」に分かれた二つの街の対立は、驚くべき速さで激化していく。
「デルヒ」のハワル(東)はある日、友人のポドフ(柳下)、ナウチ(中山)らと、「ゼムリャ」の祭りにもぐり込めることになった。“ライン”上に暮らす女・ドゥーシャ(マルシア)の導きで。
そこで、リェータ(豊原)とハワルは瞬く間に恋に落ちる。しかし、リェータの兄シーラ(大山)は「ゼムリャ」の血と種を守る民族運動の若きリーダーだった。
転がるように恋しあうハワルとリェータであったが、血気にはやるシーラとポドフが衝突し、二人は引き裂かれていく。街の争い、人々の争いの中、愛を知った二つの命が選ぶ道は・・・。

【公式HP】https://5days.westage.jp

(撮影/エンタステージ編集部)

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