一路真輝、田代万里生らで描く『Op.110ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙』2020年冬に


2020年11月から12月にかけて、11日(金)~12月26日(土)に舞台『Op.110ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙』の上演が決定した。本作では、ベートーヴェンと不滅の恋人・アントニーの「禁断の恋」のエピソードを軸に、真の芸術、不滅の恋をめぐる物語を、時間と記憶をさかのぼりながら描く。演出は栗山民也、出演者には、一路真輝、田代万里生、神尾佑、前田亜季らが決定した。

ベートーヴェンの死後、秘密の引き出しからみつかった一通の手紙。そこには、愛情の高揚と気持ちの乱れが記されており、誰に宛てたものなのか、どこで書かれたのか一切不明だった。ただそこには、封印されなければならなかったふたりの運命と、恋人への深い愛だけが綴られていた。

ピアノ・ソナタ第31番 Op.110――その旋律から19世紀に生きた一人の女性の姿が浮かび上がる様を、ベートーヴェン生誕250周年の最後に日本発の物語として舞台に仕立てる。脚本は木内宏昌、音楽・演奏は新垣隆が担当。

一路はベートーヴェンの“不滅の恋人”アントニー役、田代はベートーヴェンの弟子で音楽家・フェルディナンド役、神尾はアントニーの夫で実業家のフランツ役、前田はベートーヴェンの元恋人・ジョセフィーネ役を演じる。このほか、安藤瞳、万里紗、春海四方、石田圭祐、久保酎吉が出演。

舞台『Op.110ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙』は、以下の日程で上演される。

【兵庫公演】11月28日(土)・11月29日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
チケット発売日:10月10日(土)

【東京公演】12月11日(金)~12月26日(土) よみうり大手町ホール
チケット発売日:10月17日(土)10:00~

※そのほか、富山公演、愛知公演あり

【公式サイト】https://op110.jp/

コメント紹介

◆栗山民也(演出)
ベートーヴェンの熱き情熱を追う
ウィーンにお住まいの小熊節子さんから、手紙をいただいた。小熊さんは、オーストリアと日本の文化を繋ぐ、とても大切なコーディネイトの仕事をされている。その芸術に対する限りなく深い情熱と愛の気持ちに、いつも胸が熱くなる。
その内容は、ベートーヴェンについての舞台の企画のお話だった。溢れるような、その途切れることのない音楽の話に、また音楽が好きでたまらない私の好奇心はどこまでも拡がり膨らんでいった。東京にいらっしゃるたびにお会いし、何度も語り合った。その多くの時間は、ベートーヴェンの音楽のように深く力強く前へ前へと向かう貴重な時で、何もかもが私の中に残っている。
昔から後期の弦楽四重奏曲とピアノ・ソナタを、特に大切なときに聴いてきた。その度に、その音の裏側から、ため息のように繊細で至高の美しさに充ちた光景が、目の前をゆっくりと流れるように映し出されるのだった。
そんな世界を訪ねてみようと、思う。

◆一路真輝(主演)
栗山さんの作られる世界の中で、あのベートーヴェンが思いを寄せ続けた女性を演じる!なんと言う女優冥利に尽きることでしょうか。素敵なキャストの皆様と初めての共演も楽しみです。ベートーヴェン生誕250年にこのような作品に関わらせていただけること、また劇場の空間で皆様にお会い出来る事。とても幸せに思っています。わたしなりのアントニーを作っていきたいです!

◆田代万里生
昨年8月に実際にベートーヴェンの所縁の地(ウィーンやハイリゲンシュタット)を辿って来ました。これまで歴史上の大作曲家と漠然と捉えていた人物でしたが、彼の家で想いを馳せると、「ついさっきまで彼はここにいたんだよ」と誰かに言われたような気持ちになり、確かな存在を実感することが出来ました。演出の栗山民也さんの導きにより、お芝居では初共演となる一路真輝さんをはじめ、素晴らしい皆様とこの新作舞台をお届けいたします。ぜひ劇場で不滅の愛の物語を体感して下さい。

あらすじ

ピアノ・ソナタ第31番Op.110―その旋律から19世紀に生きたひとりの女性の姿が浮かび上がる。
「不滅の恋人」アントニー・ブレンターノ。
革命の嵐吹き荒れるなか、身を売るように、ウィーン貴族の家から実業家のもとへ嫁いだ彼女。
絶望の淵にいたアントニーはルードヴィヒの音楽に生かされ、彼と彼の芸術を愛するようになる。
しかしふたりの関係は、家族に、社会に、時代に、運命に打ち砕かれ、不滅の恋は封印される。
ただ、その名を記すことさえなかった手紙だけが、ルードヴィヒの愛を伝える。
今、一台のピアノを囲みながら、あの日をルードヴィヒと過ごした者たちが証言する――あの交響曲も、あのピアノソナタもすべて、「不滅の恋人」への献身から生まれた芸術であることを。

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