辻村深月の本屋大賞受賞作『かがみの孤城』生駒里奈、溝口琢矢らで初舞台化


辻村深月の本屋大賞受賞作『かがみの孤城』が、2020年8月に舞台化されることが決定した。脚本・演出を手掛けるのはキャラメルボックスの成井豊。出演者には、生駒里奈と溝口琢矢が決定している。

「かがみの孤城」(ポプラ社)は、2017年に出版され、2018年の本屋大賞に輝いた作品で、学校で居場所をなくした少女・こころが鏡の世界に引き込まれ、似た境遇の集められた少年少女の一人として「願いの鍵」を探す物語。「最終章、あなたは経験したことのない驚きと感動に包まれる」と謳われた衝撃のラストが話題を呼んだ。

脚本・演出の成井は、「容疑者Xの献身」や「仮面山荘殺人事件」など小説や映画を舞台化する手腕に長け、2017年にも辻村原作の『スロウハイツの神様』を舞台化している。

上演に向け、辻村、成井、生駒、溝口から以下のコメントが届いている。

◆辻村深月(原作)
「かがみの孤城」を書き上げた時に、願ったことはひとつ。
この本を読んでいる間だけは、皆が主人公のこころたちとこの城で一緒に過ごしている気持ちになって、ここを自分の居場所だと思ってほしい、ということでした。
そして、実はその思いを届けるのに「舞台」はなんて打ってつけの場所だろう、とひそかに思ってきました。皆がそれぞれに闘う現実がある中、共に集まり、舞台上に創り出された孤城で過ごす。鏡の中をくぐりぬけてやってくる非現実のひと時は、おもしろい舞台を観て、そこで濃密な時間を過ごすことと、とてもよく似ています。
今回、そんな「孤城」を舞台上に構築してくださるのは、成井豊さん。成井さんは、私に学生時代からそんな濃密な舞台体験をたくさんプレゼントしてくれた、魔法使いのような演出家です。その成井さんと“オオカミさま”がどんな『かがみの孤城』へ私たちを案内してくれるのか、わくわくしながら待っています!

◆成井豊(脚本・演出)
「かがみの孤城」は辻村深月さんが2017年5月にポプラ社から出版し、その年の本屋大賞を受賞した傑作です。他人が怖くなって家から一歩も出られなくなった少女が、クラマックスで叫ぶ「生きて!」という言葉。この言葉に、僕は震えるほど感動し、即座に舞台化したいと思いました。心の中でそっと「生きづらさ」を感じているすべての人に見てほしい、勇気の出るファンタジー。ご来場を心からお待ちしています。

◆生駒里奈(主人公・こころ役)
今回、安西こころ役を務めます生駒里奈です。
まず、演劇が出来ることが本当に嬉しいです。ニュースから新しい生活様式と言う言葉を耳にし、実際に動き出す世の中を見ている中で、今後演劇がどの様になっていくのか、分からないところもたくさんありますが、変わらずあるのはお客様の”楽しい”になること。
精一杯努力して参ります。
楽しみに待っていてください!

◆溝口琢矢(リオン役)
「かがみの孤城」は中学時代に自分が抱いていた「不安」や「恐れ」といった感情を思い起こす作品でした。はじめは戸惑いましたが、どんどんと作品に引き込まれていき、読み終わった後には不思議と晴れ晴れとした気持ちになれました。これがこの作品の持つ力なのだと今は確信しています。舞台上で皆様にしっかりと作品の魅力をお伝えできるよう精進し、邁進して参ります!劇場でお待ちしております!

NAPPOS PRODUCE 舞台『かがみの孤城』は、以下の日程で上演される(配信の予定もあり)。なお、上演は、客席数を半分にするなどコロナ感染予防対策を講じながら行われる。

【東京公演】8月28日(金)~9月6日(日) サンシャイン劇場
【大阪公演】9月18日(金)~9月20日(日) サンケイホールブリーゼ
【愛知公演】9月22日(火・祝) 刈谷市総合文化センター 大ホール

【あらすじ】
入学早々、同級生から嫌がらせを受け、家に閉じこもる生活を送っていた中学1年生の安西こころは、ある日自分の部屋の鏡がまばゆい光を発していることに気づく。
恐る恐る鏡に手を触れた瞬間、こころは見知れぬ城がそびえ立つ異世界に引き込まれてしまう。
「オオカミさま」と呼ばれる城の管理人と、彼女に召還された7人の中学生が過ごす世界。そこでは「願いの鍵」を見つけた者が、何でも望みを叶えられるという。
果たして「願いの鍵」は見つかるのか。7人が城に集められた驚くべき理由とは。

【公式サイト】http://napposunited.com/kagaminokojo/

【公式Twitter】@NapposUnited

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