味方良介、井上小百合、植田圭輔出演舞台『銀ちゃんが逝く』全公演中止に つかこうへい没後10 年追悼イベントを開催


2020年7月に東京・紀伊國屋ホールにて上演を予定していた、没後10年を迎える劇作家つかこうへいの「蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』」の全公演中止が発表された。新型コロナウイルスの影響を受け、出演者、スタッフ、観客の安全を第一に考慮した上で、演劇祭の制作の継続が困難であると判断。新たに、つかこうへいの命日にあたる7月10日(金)から、没後10年追悼イベントとして“朗読という名の演劇”が決まった。

本演劇祭は、2020年1月の新国立劇場『飛龍伝 2020』をオープニングに、7月の公演でエンディングを迎える予定だったが、新型コロナウイルスの影響を受け、やむなく全公演中止の決断に至った。2021年以降、上演実現を目指しているという。

そんな中、「演劇公演ではない形でも、演劇の火を灯し続けることはできるのではないか・・・」という思いから、「つかこうへい没後10年追悼イベント 朗読 蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』」の開催を決めた。下記のような形で、“リモートによる稽古で、向き合わず、俳優のエネルギーを伝えあう演劇”に挑戦する。

●密閉された稽古場を使用せず、リモートで互いの演技を伝え合うという手法で稽古し、出演者同士の感染を防ぐ。
●劇場では、演者と観客との距離はもちろん、観客同士の間隔を空けて、観客数を半分以下に動員規制する。
●上演時間を1時間以内に設定するために、1本の作品を2部構成に分け、客席を1時間ごとに入れ換えることで換気を徹底し、観客の安全を確保する。
●各所の消毒やマスク着用、次亜塩素酸水の噴霧などの通常の対策は、徹底する。「新しい様式」の公演を実験的に披露する。

つかこうへい没後10年追悼イベント 朗読 蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』は2020年7月10日(金)から東京・紀伊國屋ホールにて開催を予定。イベント詳細・チケット販売等に関しては決定次第、公式サイト等にて案内されるという。

以下、出演者のコメントを紹介。

◆味方良介
こういった形での発表になり複雑な心境です。
誰もが望まない今のこの状況の中で、何が正しくて何がそうではないのかということは僕にはわかりませんが、今の僕に出来ることはこの選択が全員にとって正しいと思うことです。
「人は幸せになるために生まれてきたのです。」これほど強く、辛い、そして優しいつかさんの言葉が今の僕の背中を押してくれます。いつかまた皆さんと熱く激しく優しい世界でお会いできる日を楽しみにしています。

◆井上小百合
日本の芸術文化や、エンタメ、人々の心の豊かさまで奪われていくことが、悔しくて仕方ないです。
しかしながら、自分にとっては新たな学びの機会を頂いているような気もしています。
精一杯取り組む所存です。よろしくお願いいたします。

◆植田圭輔
今回、僕はつか作品に初めて挑戦させて頂く予定でした。
関係者の方々が、なんとか演劇を再開させようと努力されていることに心から感謝致します。
そして演劇を楽しみにされている皆さまのために、たとえ上演の形が変わろうと、いま自分ができるすべてをかけてこの作品に臨みたいと思います。

◆公演情報
つかこうへい没後 10 年追悼イベント
朗読 蒲田行進曲完結編『銀ちゃんが逝く』
2020年7月10日(金)~7月12日(日) 東京・紀伊國屋ホール

【作】つかこうへい
【演出】岡村俊一

【出演】
倉岡銀四郎役:味方良介
小夏役:井上小百合
ヤス役:植田圭輔

【公式サイト】http://www.rup.co.jp/
※今後の新型コロナウイルス感染拡大の状況により、イベント実施を含めて変更になる場合あり。

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