舞台『十二夜』対策を取り開幕へ、前山剛久の終演後挨拶を全文紹介


2020年3月20日(金・祝)に、青木豪が上演台本と演出を手掛ける『十二夜』が開幕した。本作は、新型コロナウイルス感染症拡散防止のため、政府の感染症対策本部の方針に鑑み、3月6日(金)から3月19日(木)までの公演をやむを得ず中止していたが、感染防止策を整え、初日を迎えた。

詳細:https://12th-night.westage.jp/posts/7868898

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本作は、“こんなに笑えるシェイクスピアは初めて!”と称された、2013年に上演された青木演出の『十二夜』を、さらにバージョンアップしたもの。前山剛久、新納慎也、納谷健、三好大貴、坪倉由幸、清水宏、木場允視、根本大介、宮澤和之、阿南健治、春海四方、小林勝也といった実力派俳優たちが集結し、儚くも痛快な恋物語をオールメイルで仕上げた。

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待ち望んだ初日。俳優たちは、人のいる客席を前に、得も言われぬ表情を浮かべていた。代表して、座長の前山による終演後の挨拶を紹介する。

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◆前山剛久
本日は舞台「十二夜」にご来場いただき、誠にありがとうございます。
そして、本日初日を迎えられたことを本当に心から嬉しく思います。
しかし残念ながら、東京は6~19日の17公演、そして大阪は会場を変えて、31日の千秋楽1公演、計18公演を中止にして行うことになりました。
それでもやっぱり今日、皆さんの笑顔だったり、反応をもらって、幕を開けられたことを本当に幸せに感じております。
今日始まっている舞台も多いですけど、それでも様々なエンターテイメント作品が、昨今の新型コロナウィルスの影響で中止になっています。
その状況でこの舞台をやってもいいのかという声も、少なからずはあると思います。
基本的に消毒や換気など、対策は怠らず実施しておりますが、何よりこういう時だからこそ、僕はお芝居をする意味があると考えています。
お芝居は水や食料のようには生きていく上で必要ないかもしれませんが、人が生きる上で、心を豊かにしてくれる、絶対必要なものだと思っています。
こういう暗い話題が多い今だからこそ、人の心を和らげて幸せにできるのはお芝居だったり演劇だったり、すべてのエンターテインメントだと僕たちは考えています。
『十二夜』はキャスト、スタッフ一同が協力して、お客様に楽しんでいただけることを目的に稽古を重ねてきました。
その作品がお客様の目に触れずに終わってしまうのは寂しく、何とか開幕したいと願いながら、今日ついに初日を迎えることができました。
ありがとうございます。
皆様の顔を見て、反応をいただいて、僕たち自身すごく勇気をもらえました。
この感謝の気持ちを忘れず、残り6公演、1公演1公演、大切に舞台上から幸せを届けられたらと思います。
皆様、舞台『十二夜』をこれからも応援し続けてください。
それでは改めまして、本日は誠にありがとうございました。

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【あらすじ】
双子の兄妹セバスチャンとヴァイオラの乗った船が難破し二人は生き別れる。
兄が死んだと思ったヴァイオラは身を守るため男装し、シザーリオと名乗り公爵オーシーノの小姓となる。
ヴァイオラはオーシーノに恋心を抱くが、伯爵家の女主人オリヴィアに恋するオーシーノは想いを伝えるためにヴァイオラを使いに出す。
複雑な気持ちでヴァイオラはオリヴィアに会うが、女とは知らずオリヴィアはヴァイオラに一目惚れ。
オリヴィアの屋敷では、叔父のサー・トービー・ベルチ、オリヴィアに求婚するサー・アンドルー・エイギュチークが道化のフェステと共に、毎晩飲んだくれていた。
堅物の執事のマルヴォーリオは彼らを強く叱責する。
普段からマルヴォーリオを嫌っていた彼らは侍女のマライアも引き入れ仕返しを計画。
その結果マルヴォーリオは幽閉されることに。
一方ヴァイオラの兄セバスチャンも生きていた。
瓜二つの兄妹を巡って周囲は大混乱。それぞれの恋の行方は?!

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舞台『十二夜』は、以下の日程で上演。上演時間は、約2時間を予定。

【東京公演】3月20日(金)~22日(日) 本多劇場
【大阪公演】3月29日(日)・3月30日(月) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

【公式サイト】https://12th-night.westage.jp/

(撮影/岩田えり)

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