2020年3月から上演されるダイワハウスSpecial 地球ゴージャス二十五周年祝祭公演『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』の公開稽古が2月10日に行われた。また、公開稽古の前にはキャスト陣によるあいさつがあり、主演の新田真剣佑が意気込みなどを語った。
結成25周年を迎える地球ゴージャスの祝祭公演となる本作は、2009年に地球ゴージャス10作目の公演として上演された『星の大地に降る涙』を、岸谷五朗、寺脇康文以外の全キャストを一新し、新演出版として上演。岸谷自らが脚本を書き直し、初演時よりミュージカル要素がアップさせて歴史の大きな渦に巻き込まれた人間たちの生きざまをよりダイナミックに、エンターテインメントに描き出していく。
主演を務めるのは舞台初主演となる新田真剣佑。理想を求める国の戦の中で、たくさんの地と涙が大地を濡らした時代に、戦いに敗れ記憶をなくし、小さなタバラの島に辿り着く青年・シャチを演じる。また、シャチが出会う神の子を宿した女性・ステラを笹本玲奈の他、松本利夫、湖月わたる、愛加あゆ、島ゆいか、森公美子、そして、岸谷、寺脇らが出演する。
公開稽古では、アンサンブルの一糸乱れぬ迫力ある群舞とシャチ（新田）によるキレのある殺陣が見どころのオープニングナンバー「震える大地」などが披露された。体の底から響く和太鼓の音に合わせ展開される盾や棒を使ったダンスに、記憶をなくす前のシャチによる見得は稽古ながらすでに圧巻の仕上がりで、冒頭から心を掴まれること間違いなしだ。
スタンバイのために新田が上着を脱いで見事な上腕二頭筋が見えたことで記者たちの注目を集める中、続いて記憶をなくしたシャチが漂流してタバラ族と出会い、笑顔の部族が伝統的な儀式で出迎えるナンバー「遭遇」を披露。オープニングの重厚感とは一変し、明るく楽しい歌とダンスを展開。シャチとステラの出会いも描かれ、明るく激しいダンスの中で記憶をなくしている自分に戸惑うシャチとの対比が見事に表現されている。
また、記憶を失い悩むシャチを優しく諭すステラが描かれる場面「生きるという事」では、新田の繊細で純粋な歌声と笹本の優しくそれでいて力強い歌声が重なりって、さらに観ている者をその世界観に引き込んでくれる。3場面続けて駆け抜けてきた新田の額からは大粒の汗が流れ落ちその大変さが伺えるが、それでも表情を崩さず苦悩するシャチを見事に演じていた。
そして最後に、タバラ族の人々が自分たちの行く末に不安を覚えつつ団結していくナンバー「暗黙の胸騒ぎ」を披露。松本、湖月、愛加、島らによるしなやかで神秘さも感じる息の合ったダンスに目を奪われ、森の迫力ある美しい歌声に耳が満たされた。開幕まで、残り約1カ月。劇場でこの世界観をどのように表現していくのか、期待が高まる。
公開稽古では、新田らによるあいさつも。稽古は1月に入ってすぐに始まったものの、岸谷から「マッケンは忙しくてちょっと時間がなくて、いつもイライラして『稽古場行きたーい！』って言ってます（笑）」と明かされた新田は「少ない稽古時間の中、必死でみんなで仕上げました。ぜひ楽しんでいただけたら、多くの方々に見ていただけたらうれしいです」とコメント。
また、笹本は「憧れ続けていた地球ゴージャスさんに参加できてうれしく思います」と笑顔を見せ、「初めて脚本を読ませていただいたときにすごい作品だなと思いました。すごく大きなテーマ、メッセージを直接的に訴えかける作品は数少ないと思いますし、上演するのは日本なんですけど世界に向けて発信するするつもりで挑みたいなと思っています」と意気込んだ。
ダイワハウスSpecial 地球ゴージャス二十五周年祝祭公演『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』は以下の日程で上演される。
◆公演情報
ダイワハウスSpecial 地球ゴージャス二十五周年祝祭公演『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』
【東京公演】2020年3月10日（火）～4月13日（月） 舞浜アンフィシアター
【大阪公演】2020年5月3日（日・祝）～5月14日（木） フェスティバルホール
【作・演出】岸谷五朗
【演出補】寺脇康文
【出演】
新田真剣佑、笹本玲奈、松本利夫、湖月わたる、愛加あゆ、島ゆいか、猪塚健太、松浦司、大平峻也、大嶺巧、碓井菜央、原田治、神谷直樹、おごせいくこ、田口恵那、砂塚健斗、加藤真央、大音智海、咲良、鈴木百花、織里織、高木勇次朗、Sarry、杉山真梨佳、青山恵梨子、神田朝香、内木克洋、田邉浩仁、髙城徹、筑紫珠楽、佐藤史織、森公美子、岸谷五朗、寺脇康文
【公式サイト】https://www.chikyu-gorgeous.jp/25th/
（取材・文・撮影／エンタステージ編集部3号）
